金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【日本ダービー特集③】 ダービーにはドラマが必要! ドラマ不足の人馬は勝てない‼

2022-05-27 05:52:41 | 競馬

 日本ダービーにはドラマが存在します。逆の言い方をすると、ドラマ不足の馬・騎手・調教師は、ダービーを勝つことができないということ。

 昨年も同じことを申し上げました。皐月賞を圧勝して、圧倒的1番人気になったエフフォーリアと横山武史騎手に対して、「武豊騎手でも10度目の挑戦でようやく勝てた。福永祐一騎手はもっと時間が掛かった。初GⅠを為し遂げたばかりで、調子に乗りやすい横山武史騎手が、このままダービーをすんなり手にすることを、競馬の神様は許さない」と。

 案の定、横山武史騎手は、僅差の2着で涙を飲むというドラマが待っておりました。

 

 今年出走する人馬を見てみましょう。

 1番人気が予想されるイクイノックスCルメール騎手。キタサンブラック初年度産駒が、父が勝てなかったダービーを制する、しかも先週のオークスで⑱番枠から栄冠を勝ち取ったCルメール騎手が再び⑱番枠で勝利する、というのは、まぁまぁのドラマ。ただ、それほど感動を呼ぶ訳ではありません

 2番人気が予想されるダノンベルーガ川田将雅騎手。今や日本人トップ騎手に上り詰めた川田将雅騎手ですが、かつて、ダノンの馬に乗ってもGⅠに勝てない時期が続きました。しかし、ここへ来て、ダノンスマッシュの高松宮記念、ダノンキングリーの安田記念、ダノンスコーピオンのNHKマイルCと、実績を積み上げています。その究極の仕上げは、ダノンの馬でダービーを勝つこと。ダノンプレミアムでも、ダノンキングリーでも実現できなかったダービー制覇を、ダノンベルーガで成し遂げる。これは結構なドラマになります。

 今年の皐月賞を人気で敗れたキラーアビリティ横山武史騎手横山武史騎手は、今年のGⅠで人気馬に騎乗しながら結果を出すことが出来ていません。昨年の勢いが消えかけています。キラーアビリティも、皐月賞当日輸送の大渋滞の影響もあってか、力を出せないまま、クラシックの主役の座から降ろされてしまいました。もし、ここで勝利するようならば、横山武史騎手は、昨年の悔しさを晴らす勝利にもなります。人馬ともに感動的なドラマが生まれることになります。

 皐月賞を逃げて5着に敗れたアスクビクターモア田辺裕信騎手。そして、京都新聞杯を勝ってダービー最終切符を手に入れたアスクワイルドモア岩田望来騎手。どちらの馬も、スピードの持続力に長けたダービー向きの馬で、ベテラン田辺裕信騎手は数少ないチャンスを生かす勝負師。一方の岩田望来騎手は、急激に力を伸ばしてきていますが、なかなかGⅠ出走のチャンスが得られない若手の一番星。この同じ馬主の2頭が、ゴール前で激しい叩き合いを繰り広げたりしたら‥「アスクビクターモアか? アスクワイルドモアか? 田辺か? 岩田か? どちらだ!」

 

 やはり、日本ダービーには、ダービーに相応しいドラマがなければなりません。レースを見終わった時に、あ、そうか、今年のドラマはこれだったのか! と、涙が溢れ出てくるようなドラマがなければなりません。

 今年のダービーは、どんなドラマが待ち受けているのでありましょうか!?


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【日本ダービー特集②】 ここでも、やっぱり、ディープインパクト産駒の成績を調べてみた!!

2022-05-26 04:58:04 | 競馬

 ここでも、やっぱり、ディープインパクト産駒11世代の実績をお知らせしない訳にはいきません。

 

 桜花賞、皐月賞、ヴィクトリアマイル、オークスに続いて、日本ダービーについても調べてみましたちなみに、日本ダービーへのディープインパクト産駒の出走は今年が実質最後であります。

 まぁ、薄々気づいていた訳でありますが、日本ダービーとディープインパクト産駒が残した戦績を改めて振り返ってみると、ここでもまた、その飛んでもなく、凄まじいばかりの実績に口から泡を吹きながら驚嘆致しました。

 

   【日本ダービー】

2011年 出走 4頭 戦績 

2012年 出走 7頭 戦績 1着ディープブリランテ 3着トーセンホマレボシ 4着ワールドエース

2013年 出走 2頭 戦績 1着キズナ

2014年 出走 4頭 戦績 

2015年 出走 3頭 戦績 2着サトノラーゼン 4着リアルスティール

2016年 出走 6頭 戦績 1着マカヒキ 2着サトノダイヤモンド 3着ディーマジェスティ

2017年 出走 4頭 成績 3着アドミラブル 5着アルアイン

2018年 出走 3頭 戦績 1着ワグネリアン

2019年 出走 4頭 戦績 1着ロジャーバローズ 2着ダノンキングリー

2020年 出走 6頭 戦績 1着コントレイル 4着サトノインプレッサ

2021年 出走 6頭 戦績 1着シャフリヤール 4着グレートマジシャン 5着サトノレイナス

 

 上記表を見ると、ここまでの11世代で、優勝7回2着3回3着3回という、凄まじいというか、圧倒的な成績が残っています。

 まぁ生産界をはじめ、全ての競馬サークルにいる者は、日本ダービー制覇を目指して、日々ベストを尽くしている訳なんですが、輩出した11世代のうち、7回もディープインパクト産駒が勝ってしまうと、同時代に生きた種牡馬たちは堪ったもんではないと思います。

 生産界の方々も同様でありまして、ディープインパクトを繋養している社台SSの関係牧場、すなわちノーザンファームや社台ファームが特別有利になります。こりゃ、亡くなった岡田繁幸さんだって、文句の一つも言いたくなるというもんです。

 ようやく、ディープインパクトが支配するクラシックレース、これは今年が最後になります。このあとは、群雄割拠の時代になるのか? はたまた、新たな絶対君主が現れるのか?

 

 それでも、こんなデータを見せられると、どうしても、ディープインパクト産駒からの馬券で勝負したくなってしまいますよね。皐月賞から直行するキラーアビリティやアスクビクターモア、また青葉賞で権利を獲ったプラダニアとロードレゼルあたりも面白そうです。

 実質的に最後の日本ダービー、8勝目を期待してディープ産駒から狙いますかね。(続く)


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【日本ダービー特集①】 皐月賞の前日夜から当日朝、関西方面から東京へは大渋滞だった!

2022-05-25 06:00:51 | 競馬

 本日は、日本ダービーを展望する特集その1であります。

 

 私の仕事上の仲間で、同じ競馬ファンの人間からの情報を一つお伝えしましょう。皐月賞の前日夜から当日朝、関西方面から東京方面の名神・東名高速道路は、おそらく事故の影響で大渋滞が発生していたとのこと。

 その結果、栗東から中山へ当日輸送された馬たちの中には、大渋滞のストレスでかなりテンションが上がってしまった馬が多かったはずだと。

 そういえば、皐月賞の上位馬を見てみると、1着2着4着5着は、すべて美浦からの輸送馬でありました。3着のドウデュースだけが栗東からの輸送であった訳ですが、そのドウデュースは、武豊騎手があえて最後方からの競馬を選択した馬。後ろ過ぎたから届かなかったと言われましたが、むしろ、極端なレース運びをしたおかげで、渋滞ストレスを吹き飛ばした結果だったのかもしれません。

 皐月賞で人気で大敗した、キラーアビリティ(4番人気ー13着)デシエルト(7番人気ー17着)ジャスティンパレス(9番人気ー9着)などは、ダービーでは人気を落とすことが必至の状況。大渋滞ストレスが消える今回、これらの馬たちの大復活があるのかもしれません。

 その時は、奇跡の復活劇と皆が驚く結果となるのです。

 

 勝利騎手インタビューで、横山武史騎手あたりから、「皐月賞の時は大渋滞の影響で力を出せませんでしたが、今回は、キチンと走ってくれました。自信はありました。これで昨年の借りが返せました!」なんて、コメントが出てくるかも。

「先に言ってよ!!」と言いたいところですよね。でも、この大渋滞の影響は、けっこう周知の事実のようです。皆さんも、ご参考にしてみて下さい。(続く)


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【2022年 顕彰馬投票②】 しつこいですが‥。キングカメハメハとシーザリオに清き1票を‼

2022-05-24 04:53:13 | 競馬

 しつこいようですが、先週お話した内容を繰り返します。

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 ダービーが終わるとすぐにJRA顕彰馬の投票が行われます。

 

 もともと、JRA顕彰馬の選定にあたっては、有識者による「顕彰馬選考委員会」の審議によって決定されていました。さすがに、この頃の有識者は、知識も見識も高い方ばかりで構成されていたので、最初の10頭、次の5頭と、誰が見ても「なるほど‥」と思える選定結果になっておりました。

 それが、トウショウボーイが選定されて、テンポイントが選定されなかったタイミングの時、関西の競馬ファンの世論やマスコミが「異論」を唱えるようになり、もっと一般の競馬ファンの声が反映される形の選定方法へと、舵を切られることとなりました。結果として、2001年からは現在とほぼ同じ、マスコミによる投票方式となり、幾つかの細かな変遷を経て、現行の選定ルールは2015年に確定しました。

 投票権を持つのは『10年以上競馬報道に携わっているマスコミ・新聞記者』1名4頭までの連記式投票を行い、総投票者の3/4以上の得票が得られれば、顕彰馬へ選出されることになります。これはこれで、アメリカも同様の仕組みになっており、問題なさそうに思えますが、『10年以上競馬報道に携わっているマスコミ・新聞記者』というのが怪しい仕組みの元になっています。

 この中には、須田鷹雄氏平松さとし氏のような見識者もいれば、競輪・競艇・オートレース等を兼務している地方チャンネルのADみたいな人や、YouTuberレベルの人も混ざっています。広く生産界から地方競馬の運営面まで心血を注ぐ見識者もいれば、単に一般ファンからのフォロワー数のみが関心事の人もいるということ。後者のタイプが増加傾向にあることに、強い不信感を抱くのは私だけではないと思います。

 

 結果として、今の投票方式では、現役時代をなるべく長く活躍して、獲得したGⅠ数が多い馬ほど、早く選定されやすい状況になってしまっています。怪我や生産界の事情で早く引退して、種牡馬として、あるいは繁殖牝馬として大活躍した馬には、陽が当たりづらい仕組みになっているということ。

 その代表例が、キングカメハメハ。GⅠ獲得は、日本ダービーとNHKマイルCの2つだけではありますが、種牡馬としての成績は、2022年5月15日現在、産駒のJRA通算勝利数2124勝JRA通算重賞勝利数128勝で、第1位サンデーサイレンス、第2位ディープインパクトに次ぐ、堂々の第3位。日本の競馬界へ残した功績は、過去の表彰馬たちと較べても、遜色ないどころか、頭一つも二つも抜けた存在となっています。しかし、このキングカメハメハが、まだ顕彰馬に選定されていません。

 登録抹消から20年以上経過すると、選定されるリストから外れてしまうので、あと3年しかチャンスがありません。現役時代の実績偏重の一般ファンの世論に動かされやすい記者たちは、まずはキタサンブラックテイエムオペラオーなどの選定に執着してきたため、キングカメハメハにはチャンスが訪れませんでした。

 

 今年は、登録抹消から1年以上が経過したアーモンドアイが、まず満票で選定されることになるでしょう。しかし、それ以外の票は、モーリスブエナビスタダイワスカーレットなどに割れてしまい、キングカメハメハに、どこまで票が集まるか定かではありません。

 こんなことを繰り返しながら、日本を代表する牝系を創り出しているベガエアグルーヴといった名牝は、既に顕彰馬選定の資格を失ってしまいました。また、産駒が3頭も人気種牡馬となっているシーザリオもあと3年で資格を失いますが、今の仕組みでは顕彰馬に選定される可能性は極めて低いと言わざるを得ません

 もし、今回もキングカメハメハが顕彰馬に選定されないこととなったらば、私は今の選定方法を止めて、元の有識者による「顕彰馬選定委員会」の復活を提唱したいと思います。

 

 競馬関係の新聞記者の皆さん、今年は皆さんの見識が問われる顕彰馬投票であることを、肝に銘じて、シッカリお願いしますよ!!


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【GⅠ回顧】 優駿牝馬(オークス)・平安S

2022-05-23 05:54:06 | 競馬

 まずは中京の平安S勝ったのは、シニスターミニスター産駒テーオーケインズ。何と言っても、日本のダート王が強い勝ち方で復活いたしました。好スタートから4番手追走。直線に入ると、3番手から早め先頭に立ったパイロ産駒ケイアイパープルの外に、スッと並びかけて、そのまま抜け出し、2馬身1/2差をつけての圧勝。勝ち時計は1分57秒0。6月の帝王賞に向けて、万全の態勢で臨めそう。

 2着はケイアイパープル。普通だったらこの馬が勝つパターンでしたが、勝ち馬が強すぎました。3着は、中団待機から差してきたパイロ産駒メイショウハリオ。この2頭も、帝王賞に出てくれば面白い存在でしょう。

 

 そして優駿牝馬=オークス勝ったのは、ドゥラメンテ産駒スターズオンアース桜花賞に続いて二冠達成となりました。大外18番枠でしたが、好スタートから8番手の位置を確保します。逃げたニシノラブウインクのペースは淀みなく流れ、地力勝負の2400mへ。直線に入ると、ニシノラブウインクの外からアートハウスが並びかけて、早め先頭に立ちますが、すぐに後続からキングカメハメハ産駒スタニングローズと、スターズオンアースが併せ馬の形で先頭へ。この競合いを1馬身1/4差をつけてスターズオンアースが勝利。勝ちタイムは、2分23秒9の好時計。

 自力勝負となったオークスを、桜花賞馬が力でねじ伏せた形。見事な勝利でした。2着のスタニングローズも強い内容。秋に繋がるレースでした。3着のナミュールも、単なるマイル専門の馬ではなく、地力を見せました。4着ピンハイ、5着プレサージュリフトも同様。

 逆に、1番人気のサークルオブライフは、最後方の位置取りが厳しかったこともありますが、やはりマイルこそがこの馬の舞台であると思います。消耗戦となったこのオークスでは勝負になりませんでした。


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