金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【GⅠ回顧】 天皇賞春・青葉賞

2022-05-02 06:34:06 | 競馬

 まずはダービートライアル、青葉賞勝ったのは、ディープインパクト産駒プラダリア5番手追走を選択、1番人気のドゥラメンテ産駒レヴァンジルを見ながらのレース運びに。逃げたディライトバローズが前半1000mを58秒9という想定以上のハイペースで逃げたので、本番さながらに「スピードの持続力」を試される場となりました。

 直線に入ると、逃げたディライトバローズは早くに沈み、替わって2番手追走のディープインパクト産駒ロードレゼルが、先頭に立って逃げ粘ります。これを追って5番手からプラダリアがロードレゼルに迫り、差して抜け出したのが残り50m。1/2馬身差をつけたところがゴール。稍重⇒良馬場の勝ちタイムは2分24秒2の好タイム。前走7馬身差の勝利はダテではありませんでした。池添騎手はインタビューで「デビュー前から、この馬でクラシックを、という想いがありました。当初2戦は2着に負けてしまいましたが、これでようやく間に合いました。このまま無事であれば、堂々とダービーへ行けると思います」とのこと。今日の疲労が残らなければ、本番でも面白い1頭が出てきました。

 2着は、2番手から粘り切ったロードレゼル。前半のハイペースを堪えながら、最後まで粘るあたり、京都新聞杯2着からダービーを勝ったロジャーバローズを彷彿させる走りでした。この馬も、青葉賞の疲れが残らなければ、逃げか、2番手で、面白い存在になると思います。

 3着のエターナルビクリーと、4着のグランシエロは、後方からの追込みで3着4着だったので、ダービーの権利が取れなかったのは惜しかったと思いますが、ただ、両馬ともに持ち味は十分に出し切ったと思います。5着の1番人気レヴァンジルは、勝ち馬と同じ位置でしたので、この5着は力負けということ。

 

 そして、GⅠ天皇賞春勝ったのは、ドゥラメンテ産駒タイトルホルダー。好スタートから猛ダッシュをかけて逃げを選択。1番人気のディープボンドも、好スタートから4番手の外側の位置を取る。最初の1000mが1分0秒5。タイトルホルダーの横山和騎手は、淀みのない速いペースで入りましたが、次の1000mが1分7秒台。ここで、ゆっくりと息を入れることが出来ましたこれが勝負の分かれ目

 途中で息を入れたタイトルホルダーは、ラスト1000mでロングスパートをかけます。後ろから追いかける馬たちに脚を使わせる戦術。3番手から前を追いかけるテーオーロイヤルと、4番手からそのテーオーロイヤルに遅れまいとするディープボンドも、相当に脚を使わされました

 そのまま直線に入ると、タイトルホルダーは後続を突き放して、カラ馬のシルヴァーソニックに突かれたりしましたが、7馬身差の圧勝となりました。稍重の勝ち時計は3分16秒2。菊花賞馬の天皇賞春制覇は、昨年のワールドプレミアに続いて4年連続となりました。

 このレースは、アイアンバロースがタイトルホルダーとの先行争いに絡めなかったことと、シルヴァーソニックがスタート直後に落馬したことで、タイトルホルダーの楽な逃走劇が決まってしまったと思います。スタミナ豊富なアイアンバローズとシルヴァーソニックが、道中タイトルホルダーを突く展開となれば、阪神大賞典のような消耗戦になっていたと思うので、全く違う結果になっていたと思います。

 

 さて、タイトルホルダー陣営には、ぜひ凱旋門賞に向かう判断をしてほしいと思います。欧州のレースは、前半がゆっくりで、後半ロングスパートという展開になるので、タイトルホルダーであれば、自分でレースが作れると思います。逃げ戦法こそが、日本馬が勝てる可能性が高い戦術になります。ぜひ、陣営には挑戦をお願いしたいと思います。


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