4月28日(木)に行われた叡王戦五番勝負 第1局を皮切りに、藤井聡太五冠の2022年度がスタートいたしました。
公式な対局は、3月下旬以来、1か月ぶりというインターバルはありましたが、結果は、挑戦者の出口六段の研究手順に敢えて乗りながら、徐々に自分のペースに変えて、ミスなく詰みに追い込んでの「完勝」でした。
昨年来、渡辺明名人や豊島将之九段といった現役最強棋士とのタイトル戦を連戦した際、最強クラス向けにチューンナップされた「将棋脳」が、若手棋士と戦う時には時々噛み合わなくて、あっさり負けるケースもあったことから、今回も対局前にはやや心配する向きがあったものの、そんな不安視は全く関係なく、横綱相撲で押し切る内容でした。
より正確に言うならば、相手の技をすべて受け切ってから反撃するあたり、あの伝説のプロレスラー、NWA世界ヘビー級チャンピオン、故ハーリー・レイスの闘い方そのもの。凄すぎる!!
2022年度は、5つのタイトルの防衛戦がメインとなりますが、未挑戦のタイトル、例えば「王座戦」に関しては、すでにベスト16の挑戦者決定トーナメントがスタートしていますし、年度末の「棋王戦」についても、すでに挑戦者決定トーナメントにエントリーされていますので、こちらも1戦1戦の勝ち上がりで、初挑戦を目指すことになります。
そして、何より、A級順位戦が5月からスタート。この最強者リーグで第1位となれば、来年度はいよいよ名人位への挑戦、ということになります。
すなわち、2022年度は「天下統一への道」ということ。
すでに始まった叡王戦五番勝負の第2局は5月15日(日)、王座戦の挑戦者決定トーナメント1回戦は5月6日(金)、A級順位戦の第1局は5月中旬、そして棋聖戦五番勝負は6月に始まります。
藤井聡太五冠の天下統一への道、1局1局見逃せない闘いが続きます。楽しみに致しましょう!!