まずは中京のきさらぎ賞。勝ったのは、ハーツクライ産駒マテンロウレオ。中団待機を選択して脚を溜めます。稍重の馬場で、前半1000mが1分0秒6のペースなので、淀みのないレース展開。直線に入ると、逃げたキズナ産駒メイショウゲキリンが残り100mまで先頭で粘ります。それを追いかけて、マテンロウレオと同じ位置にいたキングカメハメハ産駒ダンテスヴューが併せ馬の形で追い込みます。この2頭は並んだままゴールへ。結果は、ハナ差だけマテンロウレオが前に出ておりました。
それにしても、マテンロウの寺田千代乃オーナー、昆貢調教師、横山典弘騎手は、シンザン記念を勝ったマテンロウオリオンに続く、3歳牡馬重賞を2連勝。勢いが止まりません。2着のダンテスヴューともども、まだまだ激戦の牡馬クラシック戦線に、新たな馬が名乗りを挙げました。また、3着に逃げ粘ったメイショウゲキリンも忘れてはなりません。今日のように、激しい消耗戦になっても3着に粘るとおり、かなり力を付けていますので、どこかで大きな穴を開ける気がいたします。追いかけてみる価値ありの面白い存在です。
そして東京新聞杯。勝ったのは、ハーツクライ産駒イルーシヴパンサー。ほぼ最後方待機になって、ジックリ脚を溜める選択をしました。トーラスジェミニがかなりスピードを活かした逃げを打ったことも幸いしました。直線に入ると、一番外のコースを選択して、内で馬群を縫って抜け出そうとするキズナ産駒ファインルージュと、同じく後方から中央のコースを追い込もうとする昨年の勝ち馬カラテを横に見ながら、猛烈な勢いでイルーシヴパンサーが抜け出して、ファインルージュに1馬身1/4差をつけて圧勝しました。勝ちタイムは1分32秒3。2着ファインルージュ、3着カラテ。
イルーシヴパンサーは、得意の東京コースに特化した使い方が功を奏した形。本番は安田記念でしょうが、そこでは卓越したマイル適性を試されます。むしろ、6月のエプソムCあたりが狙い目になるかもしれません。2着のファインルージュは、逆にマイル適性は並程度にも関わらず、ここでも対応しましたから、牝馬限定のヴィクトリアMに向けて良い準備が出来た形。3着のカラテは、マイル適性馬たちが揃ったGⅠでも勝ち切れるかは、まだ何とも言えないレベル。5着のドナアトラエンテは、6歳牝馬ながらも、東京適性とマイル適性を、両方見せてくれましたから、ヴィクトリアMの2着3着付の穴狙いに、覚えておきましょう。