金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【重賞回顧】 毎日王冠・京都大賞典・サウジアラビアRC

2021-10-11 07:03:50 | 競馬

 まずは土曜日のサウジアラビアRC勝ったのは、ディープインパクト産駒コマンドライン。ゲートで暴れたので、スタート直後は、後方に下げて落ち着かせるルメール。しかし、予想どおり、超スローペースになったため、自然に2番手へ位置を上げる。ただの瞬発力勝負では、ロードカナロア産駒の牝馬ステルナティーアに切れ負けするリスクがあるので、長めに脚を使うレースにしようと、直線の坂の手前から仕掛け始める。案の定、ステルナティーアが迫ってくるが、コマンドラインもハロン11秒フラットの瞬発力で譲らない。そのまま、1/2馬身差を維持したままゴール。2着にはステルナティーア、3着には最速の上りタイムのキングカメハメハ産駒スタニングローズがクビ差で入る。

 レース前にルメール騎手が話していたように、コマンドラインにとってマイルは少し短すぎるので、なるべくスローの瞬発力勝負に持ち込まないように、1800~2000mのレースに変換する努力を、このスーパージョッキーは試みて成功しました。ディープインパクト産駒の500㎏超の2歳馬ですから、キレキレの瞬発力よりは、競り合いに強く、スピードの持続力に特長のあるキタサンブラックのようなタイプへの成長を期待したいと思います。次は2000mだと思いますが、さてルメール騎手は、ジオグリフとどちらを選ぶでしょうか?

 2着のステルナティーアと3着のスタニングローズは、牝馬のマイル路線で輝く馬だと思います。特に3着のスタニングローズは、牝馬トップ評価のステルナティーアと力の差は殆どないと思います。

 

 そして阪神の京都大賞典勝ったのは、ディープインパクト産駒マカヒキ中団待機から、4コーナーで藤岡康太騎手は馬込みの中に馬を入れて、馬群を縫いながら、先に抜け出していたキセキとアリストテレスを外からまとめて差し切りました。3歳秋の二エル賞以来、5年ぶりの勝利でした。予想の時も申し上げましたが、今まで一緒に走った馬たちと、今日のメンバーではレベルが違い過ぎましたので、勝ち負けするのも当然だったと思います。(とは言え、思わず、声と涙が出ました!)

 2着はアリストテレス。ようやくメンタル面の傷が治り、これで秋は期待できることが判りました。3着のキセキも、見せ場十分な内容で、まだまだ走れるところを見せてくれたので、このあとも狙える場面が必ず来ると思います。

 この勝利で、さすがにマカヒキは、種牡馬へ上げて欲しいと思います。8歳まで十分に走り続けました。あの凱旋門賞さえなければ、この馬の現役実績はもっと輝かしいものだったことを、今日のレースは証明したと思います。

 

 最後に府中の毎日王冠勝ったのは、3歳牡馬のキングマン産駒シュネルマイスター人気のダノンキングリーがスタートで出遅れ、その後、川田騎手は位置を取り返そうと4番手まで押し上げました。後方でジッと我慢していたシュネルマイスターのルメール騎手とは対照的でした。

 しかし、前半のペースは58秒台で流れる展開だったため、この判断の差が、最後のゴール前での差になりました。4コーナーで早め先頭に立って、そのまま200m近く粘り切ろうとしたダノンキングリーを、ルメールのシュネルマイスターは、ゴール前でキッチリ頭差だけ差し切っていました。3着には、東京2000mのスペシャリスト、ポタジェがしっかり追い込んできました。

 勝ったシュネルマイスターは、天皇賞(秋)⇒香港カップor香港マイルというローテーションか、マイルCS⇒香港マイルという路線のいずれかを選択することになると思います。私としては、グランアレグリアが出ないマイルCSに勝って、まずはマイルの日本チャンピオンの称号を勝ち取ってほしいと考えています。

 一方、2着のダノンキングリーは、マイルCSに的を絞って、マイルの年間チャンピオンを狙ってくると思います。復活を狙うサリオスや、秋華賞から転戦してくるソダシの参戦も予想されることから、やはり、シュネルマイスターには、マイルCSへの出走をメインに考えてほしいですね。


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