今年はディープインパクトが亡くなって、日本競馬界の血統の潮流が話題になることが多くなりました。年初は、サートゥルナーリアの評価が高くなりすぎて、議論のベクトルがややおかしな方向へ向かいましたが、今は方向感を失いながら、何でも有りの状況。すなわち途方に暮れている感じ。
そこへきて、2歳路線でのリアアメリアとコントレイルの出現で、ディープ×アンブライドルズソングが急浮上。どちらかと言うと、短距離、あるいは早熟では? と言われていたアンブライドルズソングの血脈ですが、今年のジャパンカップを勝ったスワーヴリチャードが、ハーツクライ×アンブライドルズソングだったことも重なり、急に見直され始めています。
一番焦っているのは、日本競馬界のドン、吉田勝己さんでしょう。ディープが亡くなった今、取り返しがつきませんが、ディープ×アンブライドルズソングを多く試していたのは、勝己さんのノーザンファームよりも、むしろ社台グループ以外の牧場ばかり。あのコントレイルだって、前田さんのノースヒルズです。キズナに続いて、ディープインパクトの一番キモの血脈を、また前田さんに奪われてしまったかもしれません。
今週の阪神JFに出てくるリアアメリアは、アンブライドルズソングの曾孫ではありますが、この血脈の申し子です。新時代を予感させる勝ち方を期待したいものですね。