昨夜のFRBの利下げもマーケットの予想通りで、サプライズはありませんでした。株式の下げもポジション調整のレベルですので、ここのところの静かなマーケットに変調はありません。
ところで、アメリカ株は史上最高値水準、日本株は冴えない水準、とレベルに違いはありますが、マーケットが安定しているという意味ではどちらも違いがありません。これは株式市場だけでなく、為替も金利も、ある意味同様に静かなマーケットと言えます。もちろん、こういう時こそ荒れやすい!と警戒している人もいるにはいますが、概して静かな状況。この背景には、市場参加者が少なくなっていることがあります。
欧米の投資顧問会社のCEOやCIO、あるいは巨大ファンドの運用責任者たちは、7月の最終週から8月の半ばまでの約3週間、Summer Vacationを取るのが普通なのです。今年はさらに9月下旬から日本に来て、ラグビーW杯を見ようという連中が多いという特殊事情もあります。
今年のマーケットが再起動する時期はいつ頃か? 第1のシナリオは、「この夏休み中に小型HFの連中が、商いの薄い時期を狙ってかき回す」というもの。もう一つのシナリオは、「このままずっと静かで、ラグビーW杯を見飽きた10月中旬頃からどったんばったん始まる」というもの。
何だか、後者の気がします。北朝鮮がミサイルを打っても、ボリス・ジョンソンが首相になっても、隣国がWTOで大騒ぎしても、今のマーケットは全くの不感症状態。
ほとんどのマーケット関係者は、すでにカンパリソーダを片手に、真っ白な砂浜の上で、下品な話題で盛り上がっているのだと思います。