27日(火)~28日(水)に行われた王位戦第5局は、豊島王位・名人が快勝し、タイトル防衛にあと1勝となりました。期待された木村九段ですが、「受けて潰す」はずが、「受けきれず」で粉砕された形でした。しかし、まだまだ縺れると思いますので、第6局を楽しみに待ちましょう。
豊島・木村の真夏の10連戦という意味では、9月5日(木)に竜王位挑決戦第3局があります。ここで勝てれば、全てを帳消しにできますので、木村九段の奮闘に期待いたしましょう。
ところで‥。今週の将棋といえば、26日(月)に行われた大阪王将杯王将戦予選の中村太地七段 対 藤井聡太七段の闘いが痺れてしまいました。中村太地七段といえば、何と言っても、羽生永世七冠から王座を奪い取った元タイトルホルダーです。昨年タイトルを失ってからは調子を落としてはいますが、豊島名人と同世代、次代を担う棋士であることは疑いようもありません。
その中村七段を、藤井聡太七段は、何と剛腕でねじ伏せるような将棋で破ってしまいました。相手玉の追い詰め方がまっすぐ一直線。さすが、詰将棋選手権5連覇中の棋士です。この夏は、竜王戦挑決トーナメントで豊島名人に完敗してしまいましたが、やはり藤井七段は、天下取りのバトルロワイヤルに、もうすぐ参戦してくることは間違いありません。A級棋士や元タイトルホルダーに対して「剛腕勝利」が出来るというのは、もうトップ棋士と同じレベルであることを示しております。