豆ちゃんの大原野だより

 映画、音楽、本、お気に入りの場所、食べ物等々……。感動したこと、体験したことを大好きな大原野の風景と共に発信

グリーンブック

2019年07月31日 | 映画・演劇

2回見た。

有名な黒人ピアニストとその用心棒のイタリア系移民が一緒にアメリカ南部を旅する。

旅はコンサートツアーで、各地で素晴らしい演奏を披露し絶賛されるピアニストだが、

舞台を降りると一転、冷たい仕打ちの数々が待ち受けている。

それにめげず、怒りをあらわにせず、どこまでも品格を失わずに対処しようとするピアニスト。

反対にすぐに手が出る用心棒。

何もかも180度違う二人だが、違う故にかばい合い、足りないところを補い合い、その先に友情が芽生えていく。

見どころは、ない。

というか、全てが見どころ。

どのセリフも、どの俳優のちょっとした表情も見逃すまいと、食い入るように見た。

わかりやすい上に、質が高く、厚みがあり、とてもホットな映画だった。


自分メンテ

2019年07月27日 | 日記

大津市北比良にある「ひらのはなれ」に行ってきた。

「ひらのはなれ」は大津市北比良にあるアロマリラクゼーション・自然療法サロン。

以前、この近くにあるオーベルジュを利用した際にここの存在を知り、

通信教育の大学を卒業したとき、自分へのお疲れさん会として、初めて利用した。

その時受けた体を変えるアロママッサージが、とっても心地よかったので(ツボによってはすごく痛かったが)、

「また頑張って働いて、せめて月一で利用したい!」と思っていた。

が、しかし…。

なかなか都合がつかず、2年半も開いてしまった。

家から車で1時間半と少し遠い。

でも、このサロンがある北比良地域は、緑が多くて静かで、クラフトのギャラリーなどが点在しているので気に入っている。

前回は、オーベルジュ内の部屋を借りて施術しておられたが、

今回は、夫さんが作ったという8坪ほどの建物が施術室になっていた。

自然素材でシンプルに作られたこの建物が、本当に心地良くて落ち着く。

そこで60分の体を整えるコースと、最近始めたという量子場調整という施術をしてもらった。

気に入った香りを調合してもらったアロマオイルでマッサージ。

温かいオイルからいい香りがフワ~と漂ってきて、それをかぎたくて何度も深呼吸しているうちに、脳と身体がリラックスしていくのがわかった。

なるほどー。アロマの効果ってこれかー。

知らず知らずのうちに、深い呼吸をするようになるのねー。

量子場調整というのはも一つよくわからなかったが、

後頭部に手を置いてくれて「なんか温かくなってきたなー」と思っているうちに眠ってしまい、

涼やかなリンの音で目覚めると、とても気持ちが平静になっている自分がいた。

すっきり!とか、さっぱり!ではなく、肩の力が抜けてニュートラルな感じ。

次はいつ行こうかなー。

 


家族にサルーテ

2019年07月17日 | 映画・演劇

めっちゃ面白かった。

イタリアのイスキア島に住む老夫婦の金婚式を祝いに、

その子どもたちの甥たちの家族、総勢20人が集まり、物語はハッピースタート。

ところが荒天のためフェリーが欠航し島にいる時間が長くなるにつれて、不穏な空気が流れ始める。

それぞれが問題を抱えており、その一つが噴出すると、連鎖的にあちこちで噴火が起こる。

一つひとつの諍いはシリアスで、俳優の演技にも全くコミカルさはないのだが、トラブルが次から次へとテンポよく発生し、そのたびに全力でドカンドカンと感情をぶちまける登場人物たちを見ているうちに、途中で思わず噴出してしまった。

いやー、熱いわ。

この映画館ではフランス映画を見ることが多く、今回久々のイタリア映画だったが、登場人物の感情の起伏の大きさがフランスとイタリアではこんなに違うのかと驚いた。

これと比べたら、フランス映画の人物は冷めている。

日本人はさらなり。

アメリカは時々あるよね、それぞれが自分の主張を譲らず、登場人物たちがしょっちゅう激しいケンカを繰り広げているドラマが。

でもこういう内容には「このタイプ嫌い!」と思う人は不思議といない。

今回もそうだった。

そして映画の最後は、現実味があって「ハ・ハ・ハ……」てな感じ。

映画を見終わって「あー面白かった!」と後ろを振り返ったら、観客は10人もいなかった。

もったいない。最後まで飽きることなく楽しめるいい映画なのに。

 

 

 

 


麦の唄

2019年07月15日 | 音楽

昨日、所属しているママさんコーラス隊のメンバー10人ほどで、地域で開かれている認知症カフェの集まりに参加し、60名ほどの高齢者の前で歌を歌った。

曲目は『夏の思い出』、『パプリカ』、『麦の唄』、『あこがれのハワイ航路』の趣の違う4曲。

私は『麦の唄』が歌いたくて、みんなからの了承を得ないまま、楽譜を買って、コピーして配布し、既成事実を作って行った(笑)

歌いたかったのにはわけがある。

私たちが住む地域は故郷を離れ移住してきた人=エリーちゃんが多い。

生まれ故郷はイギリスほど遠くなく、初の国産ウイスキーを作るという夫のすごい事業を支えたのでなくても、

みんなそれぞれ慣れ親しんだ土地や人から離れ、新しい土地で頑張って生活してきた。

そして今はお年を召されて、思うように動けない方もおられるが、動ける方は子ども見守り隊をはじめできる範囲でボランティアをしながら、地域を良くしようと頑張ってくれている。

そういった方々を、後輩の立場から尊敬の思いを込めてちゃんと称賛し、お礼の気持ちを伝えたかった。

そして当日。

会場にいる人の心が一つになった感があり、魂のこもったとてもいい演奏ができた。

なんで良かったのか、何が良かったのかを考えた。

いろんな条件が全てこの曲にぴったりだったのだ。

地域性をはじめ、立派な舞台ではない普段から集まる場所、参加者は顔見知りでリラックスしており、歌い手と聴衆の心の距離も近くて…。

そしてやはりこの歌のメッセージが、参加者の琴線に触れ、それぞれがよくがんばってきた自分と出会うことができたのだと思う。

歌の力はやっぱりスゴイ!

しょっちゅうそう思っているけど、今回もまたそう思いました。

 

 

 


ミホミュージアム

2019年07月02日 | ミュージアム

ピカピカのトンネルを抜けると

そこは美術館。

家から車で1時間ちょい、滋賀県甲賀市の山中にあるミホミュージアムに行ってきました。

1997年に開館した当初から行きたいと思っていましたが、

なかなか行く機会に恵まれず、

そのうちそう思っていたことも忘れてしまい……。

最近になって、友人が行ったことでその存在を思い出し、

車を買ったことで「行ける!」ことに気づき、

時間が空いた土曜の午後、行ってきました。

うーん、広い。

国立九州博物館より広い。

美術品の数は少なめですが、個人のコレクションを展示するために、ここまでの規模と隅々まで配慮の行き届いた建物の美術館は、他に類を見ないのでは?

美術品も、詳しい価値はわからない私から見ても、なんかすごいと感じるものばかり。

個人で所有できるの?これって???と、何度も無言で驚きました。エジプトの部屋は特に。

「ガンダーラ仏は今まで見た仏像の中で、一番イケメンやった!」

と、夫に雑な感想を語ると、

シルクロードで西と東の文化や人が交雑する地であったガンダーラ周辺の地域は今でも美男美女が多く、仏像もその地の人たちの容貌をあらわしているのだそう。

へぇ~。久々にトリビア感を味わった。

この美術館、食材にもこだわりがあると聞いたので、カフェでお茶する。

サンドイッチとすだちジュースを注文。

見た目なんてことないけど、一つ一つが美味しかった!

また近いうちに、今度はゆっくり行ってみたい。