小田原 プラモデル屋 べんけいさん
9月にもらい火でお店が焼けた
「 べんけい焼けちゃったね 」 「 子供の頃からずっと通ってたんだよ 」
うちのお客さん 何人もに言われた
小田原の男の子でべんけいを知らなきゃ 「 モグリ 」
と言われるほど 昔から親しまれた模型屋さん
ファンが 喉から手が出るほどの貴重なお宝や
片手に乗るほどの小ささのレア物 50万円も焼けた ( 店主談 )
何十年来のファンがいて 県外から電車に乗って来たり 親子二代で買い物に来ていたり・・
その人たちはどれほどのショックだっただろう
火事の翌日から 大事を聞きつけたお客さん達が 店の片づけを手伝ってた
残暑厳しい9月末 煤で真っ黒になって 汗びっしょりになって・・
ボランティアの彼らに 笑顔で話すおじさんが痛々しかった
その中に私の従弟 M君もいた
M君も 子供の頃からべんけいに通ってた
うちが緑町に引っ越してきてからは
土曜はうちでランチを食べ 帰りにべんけいに買い物に寄って・・
ある土曜 私がべんけいに回覧板を持って行き
「 何買ったの? 」ってM君に話してたら おじさんが 「 ・・ ?? 」
「 イトコなんですよ 」 の言葉にとっても驚いて
「 へえ! そうだったの! 」 って嬉しそうに・・
幸運にも焼け残ったプラモデルは その従弟の家で一時預かった
三軒続きの真ん中の居酒屋 営業中に出た火
出火元の二階に燃え移った火は 両隣の二階にまわった
焼け落ちた炎が右隣のスナックと 左側のべんけいの一階にぼとぼとと落ちた
その炎を見ながら 「 うちもダメかな ・・ 」 とつぶやいたおじさんに
かける言葉を探せなかった
目の前で炎と煙に包まれた自分の城を どんな気持ちで見ていたのか
回覧板や自治会費を集めに行くと 「 頭 気をつけて 」 と言ってくれた 半分だけ開いてるシャッター
その建物は先月取り壊され 平地になった
そして・・・・・・
今月頭 ランチ後に買い物に出て 店からちょこっと歩いたトコで・・
あ・・ れ・・ ? これ・・
べんけいおじさんのバイク ・・ ??
火事で焼けちゃう前は いつも店先に停まってた
でかくてかっこよくてぴかぴかのバイク
すると 建物の中からおじさんが・・
「 こんにちは 」 の私に
「 ああ こんにちは 」 いつものおじさんの笑顔だ
「 こんどね ここで店をやることになったよ 」
そこは 前あった場所からほんの25歩の 空き店舗
以前の半分もない広さのこの店から 新生べんけいを始めるという
おととい通りがかったら もう零戦が並んでた
「 あと10日くらいかな? 」 この張り紙が・・
『 12月中旬新装開店 』
「 ホント! 良かった 」 心からそう思ったんだ
常連客はどれほど喜ぶだろう
そして私は おじさんのその顔を見ただけで嬉しくて
ちょっぴり泣きそうになった
9月にもらい火でお店が焼けた
「 べんけい焼けちゃったね 」 「 子供の頃からずっと通ってたんだよ 」
うちのお客さん 何人もに言われた
小田原の男の子でべんけいを知らなきゃ 「 モグリ 」
と言われるほど 昔から親しまれた模型屋さん
ファンが 喉から手が出るほどの貴重なお宝や
片手に乗るほどの小ささのレア物 50万円も焼けた ( 店主談 )
何十年来のファンがいて 県外から電車に乗って来たり 親子二代で買い物に来ていたり・・
その人たちはどれほどのショックだっただろう
火事の翌日から 大事を聞きつけたお客さん達が 店の片づけを手伝ってた
残暑厳しい9月末 煤で真っ黒になって 汗びっしょりになって・・
ボランティアの彼らに 笑顔で話すおじさんが痛々しかった
その中に私の従弟 M君もいた
M君も 子供の頃からべんけいに通ってた
うちが緑町に引っ越してきてからは
土曜はうちでランチを食べ 帰りにべんけいに買い物に寄って・・
ある土曜 私がべんけいに回覧板を持って行き
「 何買ったの? 」ってM君に話してたら おじさんが 「 ・・ ?? 」
「 イトコなんですよ 」 の言葉にとっても驚いて
「 へえ! そうだったの! 」 って嬉しそうに・・
幸運にも焼け残ったプラモデルは その従弟の家で一時預かった
三軒続きの真ん中の居酒屋 営業中に出た火
出火元の二階に燃え移った火は 両隣の二階にまわった
焼け落ちた炎が右隣のスナックと 左側のべんけいの一階にぼとぼとと落ちた
その炎を見ながら 「 うちもダメかな ・・ 」 とつぶやいたおじさんに
かける言葉を探せなかった
目の前で炎と煙に包まれた自分の城を どんな気持ちで見ていたのか
回覧板や自治会費を集めに行くと 「 頭 気をつけて 」 と言ってくれた 半分だけ開いてるシャッター
その建物は先月取り壊され 平地になった
そして・・・・・・
今月頭 ランチ後に買い物に出て 店からちょこっと歩いたトコで・・
あ・・ れ・・ ? これ・・
べんけいおじさんのバイク ・・ ??
火事で焼けちゃう前は いつも店先に停まってた
でかくてかっこよくてぴかぴかのバイク
すると 建物の中からおじさんが・・
「 こんにちは 」 の私に
「 ああ こんにちは 」 いつものおじさんの笑顔だ
「 こんどね ここで店をやることになったよ 」
そこは 前あった場所からほんの25歩の 空き店舗
以前の半分もない広さのこの店から 新生べんけいを始めるという
おととい通りがかったら もう零戦が並んでた
「 あと10日くらいかな? 」 この張り紙が・・
『 12月中旬新装開店 』
「 ホント! 良かった 」 心からそう思ったんだ
常連客はどれほど喜ぶだろう
そして私は おじさんのその顔を見ただけで嬉しくて
ちょっぴり泣きそうになった
「タイタニック」ブームの頃、べんけいさんで買ったタイタニックのプラモデル、故郷に帰ってきて作りました。
(60センチ近い大きさです)
当時でも希少だったバンダイ製戦車のプラモも売ってました。今はヤフオクで数千円(約10倍)で出品されてます。買っとけばよかったなぁ。
だいぶご無沙汰です
その節は娘のお祝い ありがとうございました
へえ・・ そうだったんですか・・
焼け残ったものも少しはあるようで・・
今度小田原に来た時 べんけいさんに寄ってみてね