当時小学生だった私は 月々のお小遣いナシ
お年玉も母親へストレートに渡し
( 「 お母さんが貯金しとくから 」の言葉に 素直に従うよい子
数年分の私のお年玉 どこへ消えたのやら… )
漫画もおもちゃもお菓子も・・ 自由に買うことも出来ず
親に言ってももらえないから たまにおばあちゃんに
「 100円欲しいんだけど・・ 」とかこわごわお願いに上がり・・
もしくは たまに会う親戚のおばさんが
「 これでお菓子でも買いな」と頂いたお金で
本当にお菓子を買ってた訳で・・
贅沢だと思いつつ
クエクエクエの「 チョコボー・・ 」一つ買うのですわ
そして何年の月日が流れ
そりゃ 五枚目の銀のクチバシが出た時 は嬉しかったさ
・・で、郵送してみた
待つこと1週間・・2週間・・ 1ヶ月・・ 2ヶ月・・・
来ない・・ ( 昔はのんびりだったんだね )
抽選なのかとあきらめ、そのうち忘れてすら行った・・
とある日、学校から帰ると母と姉が
「 来たよ!おもちゃの缶詰! 」
その喜びと言ったら想像していただけるでしょうか
缶詰
「 おもちゃの缶詰 」
長年かけて貯めたくちばし
あきらめてた時に届いた缶詰・・
震える手で受け取る・・
あの缶詰・・
キコキコキコ・・・
ドキドキドキ・・ ・・・
蓋を開ながら「何が入っているのかな」
そんな私を想像しつつ・・・
「 あ、そうそう まずは缶切り 」
え・・・
缶の蓋・・
え
涙がぽろり・・
・・・・・・・・・
あのね、お姉ちゃん
缶詰って言うのはね
缶切りで 自分で開けてこそ嬉しさが実感できるのだよ
アンタが開けてどーすんだよ!!
ちょっとお母さん あなた止めるべきでしょ
「 それは妹が貰ったんだから妹に開けさせてあげな 」
私を差し置いて おねーちゃんと一緒に
先に中身見てんじゃねーよ・・
ぽろぽろぽろ・・
嬉しいはずの「おもちゃの缶詰」
にが~い記憶だけのものとなり申した
ちなみに中身は…
聞かない方がよろしいかと・・・