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八王子にあった遊郭・田町

2011-10-04 17:38:38 | ウェブログ



現在の田町の地図。http://maps.google.co.jp/maps/ms?msid=207476276201216017665.0004ae74d000e717791af&msa=0&ll=35.665146,139.336537&spn=0.00309,0.004431

かつて八王子にあった遊郭が田町である。現在は住宅街になっているが150mほどの不自然に広い通りがかつての色町の名残を残している。下の写真が現在の田町だ。大門があったといわれる場所に立って写真を撮った。歴史も賑わいも感じられない。静かな街である。

上の地図は昭和2年の発行。八王子市郷土資料館の「案内図にみる多摩陵・高尾八王子」という書籍に掲載されていた。青い線で囲まれているように見えるのはお堀に見立てた水路だと思う。境界をはっきりさせていたわけである。

赤線・青線という言葉があるが、市販の地図に線が引かれていたわけでは無いということが今回分かった。地図上の公娼街に赤い線を、私娼街に青い線で印をつけていたというのだが、それは警察内部用の地図だったのだろう。
公娼、私娼と書いたが戦前は国が売春を認め鑑札を発行していた。いわば国家資格のある娼婦が公娼で、無資格で営業していたのが私娼、ということでだいたい合ってると思う。

公娼に発行された鑑札とはどんなものであったかは知らない。木札のようなものか書状になっているのか犬の首輪のようなものだったのか?必要悪ということでおっぴらに営業できたわけだが、区画を決められた場所でしか商売することは許されなかった。その区画に警察官は赤や青の線を引いていたわけだ。
田町は公娼街であったというから赤線地帯である。大正の遊び人になったつもりで探検してみた。古い木造の建物が2軒残っていた。ここが妓楼だったのかはわからない。
不謹慎ではあるが筆者は遊郭に憧れのようなものをいだいている。テレビの特捜最前線で赤線という言葉を知ったのだが、大滝秀治の重厚な演技よりもエッチなシーンがあるかもしれない、というのが気になってドキドキしながら見ていた厨房の筆者である。五社英雄の吉原シリーズみたいのも好きだった(邦画だと淀川先生の解説は無かったと思う)。大人になってから吉行淳之介の「娼婦の部屋(秋子の部屋、だと間違えて覚えていた)」を読んでよりいっそう憧れを強くした。イーストウッドの「ガントレット」もヒロインが娼婦という設定だったし、タフガイの相手役は娼婦というパターンはお約束なのだと気づいた。男を知っている彼女達は男の中の男を見分けることが出来るのである。


今夜は日本酒で晩酌したいな、と思った筆者は田町の酒のディスカウント店に入ってみた。すると筆者がかつて勤めていた会社の先輩が店員として働いているではないか!10年ぶりくらいであろうか?しばし立ち話をしたがあまり変わっておらず若々しい姿のままであった。またあの頃のように酒を酌み交わそうと約束をして別れたのである。






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