新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

東京の大学に地域枠:首都圏崩壊につながると思います

2009-07-19 07:37:30 | 医療

おはようございます

 

今日は当直です。

 

昨日の教授就任の祝いの時に教授から

「結婚式というのは若い人間の出会いの場だと思うのだが」

と言われましたが

「僕は当直です」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・ということで、行きません(笑

 

そう言えば昨日・・・のまともな食事は14時くらいにそばを食べに行ったことくらいではないだろうか・・・・・。

 

今日は食事をまともにしよう・・・。

 

当直前にひとつ記事を・・・・。

 

<医学部定員>79大学で369人増員 10年間で文科省

7月17日12時26分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090717-00000028-mai-soci

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090717-00000008-maip-soci

 

医学部入学定員の推移  文部科学省は17日、全国79大学の医学部の入学定員を来年度から10年間、過去最多だった今年度より369人増やして8855人にすると発表した。政府が昨年6月、医師養成数の抑制方針を26年ぶりに転換したことを受けた措置。増員分の大半は、卒業後の勤務地を指定する「地域枠」に充て、不足が著しい地方の医師確保策を本格化させる。  

 

医学部定員は82年の閣議決定で、将来は医師が過剰になるとして減員が続けられ、03~07年度は7625人まで減った。その後、医師不足の問題化で暫定的な定員増が図られ、今年度は80年代前半のピーク時と同水準まで回復した。  

 

来年度は47都道府県に各7人までの増員を認める。卒業後に地元で数年間勤務することを条件に奨学金を出す「地域枠」とし、都道府県が大学と協議して割り振りを決める。学生のUターンを促すため、例えば東京都内の大学に他県が地域枠を設けることも認める。  

 

また、解剖や医薬品開発などの研究者育成を目的とした学部・大学院一貫教育の特別コースとして全国で最大10人(1大学3人以内)▽歯学部を併設する大学で、歯学部定員減の転用分として最大30人(同10人以内)--の増員も認める。その結果、全体の定員は07年度からの3年間で約16%(1230人)増えることになる。  

 

文科省は5年後に再検討し、必要があれば上積みを図る構えで、「来年度から始まる新たな大学教育カリキュラムと臨床研修制度で、地域や診療科間の偏在も解消したい」としている。【清水健二】

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他、参照

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090717-00000048-jij-soci

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090717-00000524-san-soci

う~ん、焼け石に水に加えて…東京都内が崩壊するのではないかと思うのですが。

 

東京が多いというよりは・・・日本全体が少ないので相対的に多く感じるといってもよいと思います。

 

それに厚労省のHPより図を拝借してきましたが、東京都の医師数は(相対的に)多いのですが「埼玉県」「茨城県」「神奈川県」「千葉県」など首都圏全体としてはかなり医師の数は少ないです。

 

血液内科医に関しては「埼玉県血液内科医数」×3=「東京都血液内科医数」だそうですが、首都圏の病院への転院が「埼玉県内」では収まらず行われています。

 

そこで東京都内の大学から「医師」を減らそうとすると、首都圏自体が崩壊するのではないかと思います。

 

たぶん・・・・大々的に医学部学生の人数を増やすのであれば「大学数」が多い東京都内からのUターンも可能だと思いますが、現時点での東京都内の大学に対する「地域枠」というのは「首都圏の崩壊」につながると思います。

 

 

どうせやるなら「焼け石に水」みたいなことをしなければ、連鎖で日本が崩壊することもありますまい。

 

 

僕は・・・20年後に「医師数が余る」と言っている多くの方々がいることは知っていますが、結局20年後には活動範囲が拡大していて・・・そして医療がさらに高度化して、結局医師が足りなくなるのではないかと思っています。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

 

昨日も初期研修医の先生に言いました

「将来、診断技術がコンピューター化によって上昇したとしても、医師は重要な位置にくる。なぜなら、すべての検査は『検査前確率』に対する「検査のOdds比」に依存する。コンピューターがやみくもに検査をしていくのと医師が考えて、検査をセレクトしていくのは効率性が違う。病態、症状だけではわからない要素もある。だから医師は勉強し続けている。」

 

これから知識が増えていくと・・・・例えば悪性リンパ腫でもDLBCLの細かい分類が2008年のWHO分類でも進んでいます。今年のBloodでもGC likeかnon GCかで『某薬』の効き目が異なるという論文があった。

 

これは何となく納得できることだが、知識が増えるということは調べることも増えるわけで・・・さらにそうやってやれることが増えていくと・・・また患者さんの数は増える

 

いろいろ思うことがありますが、そろそろ出発準備に入ります

では、また。

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