おはようございます
木曜日、金曜日と日本輸血細胞治療学会に参加してきました。まぁ、ポスターを見て回って、ポイントをゲットして自宅に帰りましたが。代休ですので、ここは自由にやりました。はい。
自宅に帰ると娘が2ヶ月の間にまた成長(体は小さいのですけど、色々できるようになってました)しておりました。自分で靴を脱いで、揃えて玄関の右隅に置いた時は感動してしまいました(まだ3歳前なので)
今後もこうやって元気に成長する姿を見ていけたら良いなぁと思います(見てないのですけど、時々しか)。
妻子のところに帰宅して、北海道に帰る前に小林麻央さんの訃報がありました。ご冥福をお祈りいたします。
Yahooニュースで外科の先生の記事が載っていました。僕もほぼ同感で、モルヒネなどを用いた緩和ケアは非常に重要であり、苦痛を取ってくれるということと、統計学と個人の経過は異なるということをお伝えしたいと思います。
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakayamayujiro/20170623-00072448/
(引用なし)
この記事ではモルヒネを痛みの緩和だけで書いていますが、モルヒネ(など)は様々な苦痛をとってくれます。使い方をうまく行えば、すごく良い薬です。
小林麻央さんは酸素も吸っていましたが、モルヒネは呼吸緩和にも使用できます。息苦しい、酸素が欲しい・・・という感覚もなくしてくれます。僕もモルヒネを使うことで、患者さんがSpO2 50% くらい(人によっては30%台)まではご家族と共に話す時間が上手く作れたので、ご家族にも感謝されていました。
在宅医療に移られて、ご家族も「その時」が来るのを分かってはいらっしゃったと思います。よく「死の受容」の過程とは言いますが、受容されていたのだとは思います。ただ、自分のことはともかく、お子さんのことを思えばどんなに辛かっただろうと、他人でしかないのに思ってしまいます。
緩和医療は「その時」が来るまでの時間をいかに有意義なものにするか、苦痛をとることでご家族とともに過ごす時間をより良いものにすることが目的だと思っています。僕たちも「完治不能」と判断した白血病や悪性リンパ腫などの緩和ケアをします。いかに時間をうまく使っていただくかを、僕たち医者はできるだけ今の状態を引き延ばし、できるだけ良い時間を作り出すことはお伝えしますが、その時間が限られていることも話はします。そして痛みや不安などの「阻害要因」をできるだけ取り除いていく。そういうものだと僕は認識しています。
病院では「いつ何が起こるか」という不安が家族には少ないかもしれません。モニターがついていますし、医療従事者は常にいますので。しかし、時間がより短くなったために病院に入院したのだとしたら、患者さんの「家族と過ごす時間」を奪うことになってしまいます。そういう意味では在宅医療で病院と同様のことができればより良いと思います。それは患者さんにとって・・という目線です。家族ではなくてすいません。ただ、家族のサポート体制や医療体制が出来上がれば、家族の不安や心労もある程度取り除けるかもしれません。
今回は病院ではなく、ご自宅でお看取りをされました。在宅というのも大変だと思いますが、病院とは違って色々できることも多いかと思います。できないこともありますが、それは在宅医療の発展とともに改善するのだろうと思います。
今後も緩和ケア・在宅ケアの発展とより良い医療体制の確立を祈念しております。
そろそろ出発準備をしないといけません。今日も1日頑張ります。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。