綺麗な線対称な氏名の口木未来選手。
この大会も以って引退を表明しているアルビレックス新潟レディースの7年目の選手。静岡県浜松市出身で高校以前は今無きHONDAの女子チームでプレーをしていたことがある。ちなみに元アルビレックス新潟の矢野貴章選手は隣の町内で、一時期アルビの背番号11番は浜松市の一角で独占されていた時がある。
元々攻撃的な選手ではあるが、右SBに入ったりもしていた。
今大会は久しぶりに元のポジションに帰った感じがする。4とか23番時代の。
初戦の3回戦では九州・鹿児島県の鳳凰高校を相手に菅澤選手への完璧なクロスを連発。悉く得点に繋がるプレーを魅せた。
高校は鹿児島県の神村学園高等部。高校選手権の優勝メンバーの一人であるが、最後の大会で神村学園高等部をやぶって大会に出場した同じ鹿児島県の鳳凰高校と対戦するなんて何かの縁なんだろうなと思った。当然、鳳凰高校にはよく見知った顔の指導者はいて、試合終了後に声を掛けられていた。
準々決勝でマッチアップしたのは、神村学園高等部の後輩にあたる吉良知夏。10番を背負う今や浦和レッズレディースの大エースである。
その吉良を右SBとして完璧に押さえ込み、チームとして無失点で試合を終える。
レッズはシュートパスを使いながら、最後はカウンターで吉良あるいは後藤未知で決めたかったところであったので、アルビの右サイドを最後まで制圧できなかったのが誤算だったに違いない。
最後のレッズ戦で吉良知夏・堂園彩乃・柴田華絵ら神村学園高等部の後輩に当たる選手に勝てたのは良かったんじゃないだろうか。負けっぱなしにならないで。
余談だが、右SBの口木未来選手は実家が静岡県だが九州の高校へ進学し、右SHの佐伯彩選手の実家は福岡県だが静岡県の高校に進学している。つい最近までは女子サッカーに力を入れているクラブや高校が少なくて、中学3年生になると全国地図を広げなければならない時代だったわけだ。
準決勝では日テレ・ベレーザと対戦。
日テレ・ベレーザはサイド攻撃が自慢のチーム。
11番の木龍七瀬の強烈な突破を同じく11番の口木未来選手が小さい身体を当てて防御する。
そして、後半、口木未来選手が一歩先にボールを競い合いの中から拾って中へ切り換えしたボールが阪口夢穂選手のゴールへと繋がる。あの時間、あの状況で、得点できたのが大きかった。
後半から日テレ・ベレーザは神村学園高等部の一つ下の後輩・有吉佐織を投入。
日本のトップレベルのドリブラーは疲労が隠せない口木未来選手に襲い掛かり、最後に決められてしまう。残念。
それでも試合は勝利。
日テレ・ベレーザのリズムを最後まで作らせないで試合を終わらせたのが勝因。
余談だが、日体大OGであるGK大友麻衣子選手にとっては後輩の有吉佐織のゴールを防ぎたかったところ。悔しいよな。
そして「元日決勝」
口木未来選手のサッカー選手としてのファイナルである。
優勝は高校選手権以来無い。(L2優勝は順位決定戦みたいなものなんで。)
外部の有識者が言われるように、どの角度から分析してもアルビレックス新潟レディースがINACに勝てる要素はない。
日本の女子サッカーという観点で言えば、日本代表を数多く揃えるINACが勝った方が未来は明るくなるのだろう。今年はロンドン五輪もあるわけだし。
会場もほぼ無名のアルビレックス新潟レディースの選手への声援は期待できないと思われる。
前日は女子サッカー振興の為に国民の半分くらいが観ている紅白歌合戦に出演するINACの選手の方が興味を覚えるだろう。子供達はそこは如実に現れると思われる。
NHKをはじめ新潟日報以外のマスコミはアルビレックス新潟レディースが勝つことを望んではいない。事前の仕込みが台無しになるから。
アルビレックス新潟レディースは世の中からいわゆる「かませ犬」の役を期待されている。
さて、キーマンは個人的には日本代表選手もそうだが、韓国代表の7番のチ・ソヨン。この選手がこの大会で一番上手い。
単純に1対1で勝てるとは思えない。7番のチ・ソヨンはいろいろとピッチを流動的に動くので、それを押さえ切れるか、前線にパスが通ってしまったらアウトなので、それをどう未然に防ぐか。
INACの攻撃陣とアルビの守備陣のボールを持っていないところの攻防戦が大事になってくるのだが、特にアルビの右SB口木未来選手のところで中に入られないようにしないといけない。
疲労もピークになっているだろうが、延長はないので90分間+αの時間、集中力と体力が途切れずにもつかどうか。最後は精神力になると思うので、届くかわからないけど、大きな声援が必要になる。
代表の為にとか、日本サッカーの為とか、国家の大儀とか、そういうことでなく、本当にちっちゃいこと、アルビレックス新潟をこの試合で卒業していく選手の為にも負け試合で送るわけにはいかない。
勝って笑顔で送り出したい。たぶん今大会の強い思いはそういうところから出ている。選手もスタッフもクラブスタッフもゴール裏のサポも。
キックオフから猛攻を耐え忍ぶ形になるだろうが、守って守って守って守って、身体を張って、きっと訪れるだろうワンチャンスに掛けて選手もサポも諦めない。たとえ失点してしまったとしてもホイッスルのなるまでは諦めなければきっとサッカーの神様は少しだけ振り向いてくれるはずだ。
1月2日は新聞休刊日である。1月1日に新潟日報から号外が出るようだったら新潟駅周辺の皆さんは貰いに行ってほしい。夢のような話ではあるが、新潟日報の初仕事がこの号外作りだったらスポンサーさんへの恩返しになるんじゃないかな。
国立へ、サッカー選手を引退する口木未来選手のために一人でも多くの人が集まってくれたらありがたい。
横断幕、手作り横断幕、ゲーフラ、プレゼント。アルビレックス新潟レディースがくれた新春のお年玉である口木未来選手の最後の試合を盛り上げよう。
この大会も以って引退を表明しているアルビレックス新潟レディースの7年目の選手。静岡県浜松市出身で高校以前は今無きHONDAの女子チームでプレーをしていたことがある。ちなみに元アルビレックス新潟の矢野貴章選手は隣の町内で、一時期アルビの背番号11番は浜松市の一角で独占されていた時がある。
元々攻撃的な選手ではあるが、右SBに入ったりもしていた。
今大会は久しぶりに元のポジションに帰った感じがする。4とか23番時代の。
初戦の3回戦では九州・鹿児島県の鳳凰高校を相手に菅澤選手への完璧なクロスを連発。悉く得点に繋がるプレーを魅せた。
高校は鹿児島県の神村学園高等部。高校選手権の優勝メンバーの一人であるが、最後の大会で神村学園高等部をやぶって大会に出場した同じ鹿児島県の鳳凰高校と対戦するなんて何かの縁なんだろうなと思った。当然、鳳凰高校にはよく見知った顔の指導者はいて、試合終了後に声を掛けられていた。
準々決勝でマッチアップしたのは、神村学園高等部の後輩にあたる吉良知夏。10番を背負う今や浦和レッズレディースの大エースである。
その吉良を右SBとして完璧に押さえ込み、チームとして無失点で試合を終える。
レッズはシュートパスを使いながら、最後はカウンターで吉良あるいは後藤未知で決めたかったところであったので、アルビの右サイドを最後まで制圧できなかったのが誤算だったに違いない。
最後のレッズ戦で吉良知夏・堂園彩乃・柴田華絵ら神村学園高等部の後輩に当たる選手に勝てたのは良かったんじゃないだろうか。負けっぱなしにならないで。
余談だが、右SBの口木未来選手は実家が静岡県だが九州の高校へ進学し、右SHの佐伯彩選手の実家は福岡県だが静岡県の高校に進学している。つい最近までは女子サッカーに力を入れているクラブや高校が少なくて、中学3年生になると全国地図を広げなければならない時代だったわけだ。
準決勝では日テレ・ベレーザと対戦。
日テレ・ベレーザはサイド攻撃が自慢のチーム。
11番の木龍七瀬の強烈な突破を同じく11番の口木未来選手が小さい身体を当てて防御する。
そして、後半、口木未来選手が一歩先にボールを競い合いの中から拾って中へ切り換えしたボールが阪口夢穂選手のゴールへと繋がる。あの時間、あの状況で、得点できたのが大きかった。
後半から日テレ・ベレーザは神村学園高等部の一つ下の後輩・有吉佐織を投入。
日本のトップレベルのドリブラーは疲労が隠せない口木未来選手に襲い掛かり、最後に決められてしまう。残念。
それでも試合は勝利。
日テレ・ベレーザのリズムを最後まで作らせないで試合を終わらせたのが勝因。
余談だが、日体大OGであるGK大友麻衣子選手にとっては後輩の有吉佐織のゴールを防ぎたかったところ。悔しいよな。
そして「元日決勝」
口木未来選手のサッカー選手としてのファイナルである。
優勝は高校選手権以来無い。(L2優勝は順位決定戦みたいなものなんで。)
外部の有識者が言われるように、どの角度から分析してもアルビレックス新潟レディースがINACに勝てる要素はない。
日本の女子サッカーという観点で言えば、日本代表を数多く揃えるINACが勝った方が未来は明るくなるのだろう。今年はロンドン五輪もあるわけだし。
会場もほぼ無名のアルビレックス新潟レディースの選手への声援は期待できないと思われる。
前日は女子サッカー振興の為に国民の半分くらいが観ている紅白歌合戦に出演するINACの選手の方が興味を覚えるだろう。子供達はそこは如実に現れると思われる。
NHKをはじめ新潟日報以外のマスコミはアルビレックス新潟レディースが勝つことを望んではいない。事前の仕込みが台無しになるから。
アルビレックス新潟レディースは世の中からいわゆる「かませ犬」の役を期待されている。
さて、キーマンは個人的には日本代表選手もそうだが、韓国代表の7番のチ・ソヨン。この選手がこの大会で一番上手い。
単純に1対1で勝てるとは思えない。7番のチ・ソヨンはいろいろとピッチを流動的に動くので、それを押さえ切れるか、前線にパスが通ってしまったらアウトなので、それをどう未然に防ぐか。
INACの攻撃陣とアルビの守備陣のボールを持っていないところの攻防戦が大事になってくるのだが、特にアルビの右SB口木未来選手のところで中に入られないようにしないといけない。
疲労もピークになっているだろうが、延長はないので90分間+αの時間、集中力と体力が途切れずにもつかどうか。最後は精神力になると思うので、届くかわからないけど、大きな声援が必要になる。
代表の為にとか、日本サッカーの為とか、国家の大儀とか、そういうことでなく、本当にちっちゃいこと、アルビレックス新潟をこの試合で卒業していく選手の為にも負け試合で送るわけにはいかない。
勝って笑顔で送り出したい。たぶん今大会の強い思いはそういうところから出ている。選手もスタッフもクラブスタッフもゴール裏のサポも。
キックオフから猛攻を耐え忍ぶ形になるだろうが、守って守って守って守って、身体を張って、きっと訪れるだろうワンチャンスに掛けて選手もサポも諦めない。たとえ失点してしまったとしてもホイッスルのなるまでは諦めなければきっとサッカーの神様は少しだけ振り向いてくれるはずだ。
1月2日は新聞休刊日である。1月1日に新潟日報から号外が出るようだったら新潟駅周辺の皆さんは貰いに行ってほしい。夢のような話ではあるが、新潟日報の初仕事がこの号外作りだったらスポンサーさんへの恩返しになるんじゃないかな。
国立へ、サッカー選手を引退する口木未来選手のために一人でも多くの人が集まってくれたらありがたい。
横断幕、手作り横断幕、ゲーフラ、プレゼント。アルビレックス新潟レディースがくれた新春のお年玉である口木未来選手の最後の試合を盛り上げよう。