工作船見学と開港祭

今回、横浜では以前から行ってみたいと思っていた
横浜新港の第三管区海上保安本部横浜海上防災基地内の一角にある
「海上保安資料館横浜館」に行ってきました。

ここは平成13年（2001年）12月22日に東シナ海で発生した
九州南西海域工作船事件で自爆し沈没した工作船を引き上げて
回収した工作船や装備等を展示している施設です。

巡視船「しきしま」(第三管区海上保安本部横浜海上保安部)

近くには赤レンガ倉庫があり、付近一帯は広場と公園を備える
赤レンガパークとして市民や観光客に親しまれています。

旧横浜港駅のホームも一部が残されており見学出来ます。

資料館では間近に引き上げられた工作船を見る事できるのですが、
広くない展示施設なので、私が持っているレンズでは入らず。
コンデジで撮影してギリギリ入りました(汗)

工作船は工作員の不法出入国や覚せい剤などの取引などに使用されて
いたようです。
自爆して沈没した工作船は、約9か月後に引き上げられ
船体の調査や分析が行われたそうです。
横浜に来る前は東京・お台場の船の科学館にて展示されていました。

工作船の主な概要は
全長約30m
幅約4.7m
総トン数44トン、
速力33ノット(時速61キロ)


工作船がどのようなものだったかと模型で再現して展示されています。

停船させる為に海上保安庁巡視船が威嚇射撃を行った際にできた弾痕
停船させる為にエンジン部分を狙って射撃しています。

武器類
携帯型ロケットランチャーや機関銃など装備していたようです。
搭載されていた武器で
攻撃を受け、海上保安庁の巡視船も船体被害や乗組員に負傷者が出ました。

通信機器類
取引時の連絡などに使用されていた様です。
展示品には通信機器類の他に潜水具、食料品、
乗組員が身に付けていた物など展示されています。

外観は日本漁船を装っていたので日本語表記の救命浮き輪等も見つかっています。

船尾はエアーシリンダーで開閉できる観音開き構造。
船倉に小型船舶が格納されていました。
説明されていた職員さんと話してたら、小型船撮り忘れてた(汗)

2連装14.5mm対空機関銃。
凄い武器が装備されてたんですね！
この対空機関銃は操舵室船後部に格納され、
甲板上のレールを使い出し入れしていたらしい。

機関室
機関室は2ヶ所あり、2基ずつエンジンが搭載され、
計4基のエンジンに4軸のスクリューを装備して高速航行することができました。

操舵室
本来は構造物があったのですが、自爆により吹き飛びました。
背後にスクリーンの一部が写っていますが、
スクリーンでは事件当時の記録映像が流されています。

最近、自国周辺で起きている近隣国の行動を見ているとおわかりだと思いますが、
日夜、海上保安庁や自衛隊の方々が自国の為に活躍されております。
国民にどのような任務(仕事)をしているのかといった事実を知って貰う
いい施設だと思いました。

今回、横浜を訪れた際に
横浜開港祭というイベントが横浜港周辺で6月8日.9日と行われていました。
イベントのひとつとして海上自衛隊護衛艦の一般公開も行われました。

護衛艦「やまぎり」(護衛艦隊第11護衛隊所属・横須賀)
護衛艦「やまぎり」は2004（平成16）年3月18日に練習艦に種別変更され
練習艦として活躍していましたが、
再び2011（平成23）年3月16日に護衛艦として種別変更され
現在は横須賀を母港とする護衛艦隊第11護衛隊に所属しています。

一般公開は甲板のみの公開でヘリ甲板や艦橋は公開されませんでした。
見学者が多いので仕方ないですね。

要目
排水量基準 3,500 トン
全長　137m
全幅　14.6m
深さ　8.8m
喫水　4.4m
機関　ガスタービン 4基
2軸推進、
馬力　54,000PS
最大速力　30ノット
乗員　220名

主要装備
62口径76mm単装速射砲×1
高性能20mm多銃身機関砲（CIWS）×2
アスロックSAM8連装発射機×1
短SAMシースパロー8連装発射機×1
ハープーンSSM4連装発射機×2　
3連装短魚雷発射管×2


防衛省・自衛隊のキャラクター
パセリちゃん（左）とピクルス王子（右）

埠頭ではラッパ吹奏展示やロープワープ、記念撮影など行われてました。

砕氷艦「しらせ」が持ち帰った南極の氷なども展示されてました。

階級やロープワークの説明をわかりやすく展示していました。

会場では陸上自衛隊の車両等も展示されました。

半日ではありましたが、色々と楽しめた横浜でした。

おまけ
横浜開港祭で消防車も展示されていました。
横浜市消防局　特別高度救助部隊スーパーレンジャー（SR）に所属する
消防車です。

機動第二救助工作車

特別高度工作車