まだまだ冷たい北風に乗って、ニホンスイセンの甘い香りが鼻孔をくすぐった。
点鼻薬の効果で近頃鼻のとおりがよくなったといえ、海を渡って香りが届くわけはない。
それほど遠い距離にではない海ノ中道海浜公園に、そろそろ花が咲き始めたかなと思いHPをチェックした。
白いニホンスイセンの花が、春のさきがけのように目覚めていた。
ちょっと、顔見に来る。甘い香りを利きにおいでよと誘ってくる。
ではではと、年間パスオートをポケットに忍ばせてハンドルを握った。
この時期まだ来園者も少ない。風は相変わらず冷たいがダウンを着こんで
広い園内を歩いていると、じわーっと汗ばむのが分かる。
日差しが強くなったせなのか、元来の汗っかきだからかもしれないが
春が近まっているのは、スイセンの立ち姿を見ていると何となく感じることができる。