歩射祭で射手を務める若者達は、胴結舞が終わると志賀島北端の勝馬の沖津宮に参拝をする。
汐待ちの関係があって、昨年と一昨年勝馬に着いた時には神事が終わっていた。
今年は、それではと胴結舞が終わって中津宮がある海岸で待った。
潮汐時刻を調べると、この日、1時半過ぎが干潮だったので、
「おーい、好きやね・帰ったほうがいいよ」と、車のウインドウを叩いてしつこく叫ぶのをやり過ごし
寒風が吹きすさぶ玄界灘の荒波を見ながら3時間待った。
島に渡った若者たちは、寒冷の海に潜り神にささげるガラ藻といわれる海藻を探す。
リーダーの若者の許可が得られるまで、何度も潜って目的のガラ藻を探す。
ガラ藻を手に入れると、岩場で頭上にかざし三度回る。
それから沖津宮に参拝を果たす。
ダウンを着こんでいるこちらは、寒くてシャッターを押す指先まで冷え込んでしまったのに
若さゆえなのか青年たちはいたって元気、しかし、受け継がれたしきたりはまだまだ試練を与える。