あいらのひみつ箱

2006年の年明けとともにジュリーに堕ちました。日の浅いファンが 勝手な思いを書き連ねるゆるいブログです。

あなたが知らない黄金歌謡伝説:2日目

2009-08-19 08:36:38 | テレビ・ラジオ
8月18日からは「沢田研二オールリクエスト」のコーナーは無くって、(たぶん、ですけど・・・)「あなたが知らない黄金歌謡伝説」のコーナーのみ、じゅり特集のようです。

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垣花アナ:
あなたが知らない黄金歌謡伝説。沢田研二名曲列伝。今日は1972年昭和47年発売のこの歌の誕生秘話です。
・・・・「許されない愛」(BGMに曲がかかる)

昨日ご紹介したのはデビュー曲、ソロデビュー曲「君をのせて」。この今日はあんまりヒットしませんでした。
だからこの「許されない愛」がソロとしては初めてのヒット曲ということになります。


↓以下、カッコ内以外はじゅりのお話です。
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(垣花アナ:デビュー曲の「君をのせて」は沢田さん後本人も半信半疑で歌っていて、実際売れなかった)

そんな甘くないですもんねー、みたいな。
周りの反応は別に、その当時はまだ元タイガースのって必ず言われるんだよね。
テレビに出て行っても元タイガースのって。
その頃はまだ若かったから、「ジュリーゆうたら知っとるやろそんなもん。沢田研二いうたら」って。

で、必ず一曲は歌わされるんですよね。「君だけに愛を」をと「君をのせて」を歌ったりとか。
それが大分続きましたね。「許されない愛」が売れるまでは出るたびにもう一曲歌わされる、「君だけに愛を」を。
やだなと思いながらずっといたんですけどね。

(垣花アナ:この曲が多くの人に受け入れられた理由って)

なんだろうね。欲が無かったからじゃないですかね。誰にも。
たとえば渡辺プロの人間も売れないってこんなもの、ちょっとやっぱりシングル向きじゃないでしょ。って感じだったですよね。
加瀬さんもコレを作った時に・・まあ加瀬さんはだいたいメロディーメーカーとしてはヒット曲の要素が沢山盛り込まれてる曲が多いですけども、それにしてもマイナーだし暗いし。

ただ、僕はアレンジが好きだったですよ。ペットのハイトーンが、東海林修さんのアレンジがとても好きで、「コレはある種ロックっぽい」と思ってたから。
売れるというのとは別に「コレを出したい」という気分でいたんですよね。
売れなくていいし、ってどっかあきらめてたとこがあって。
ただ、テレビもソロとして出だして、いわゆるその頃はアクション派ってのはあんまりいなかったから。
当時は演歌の人とか布施明さんとかしかいなかったわけですよね。あと西郷さんとか御三家。
で、だいたい皆スタンドマイクで歌う。
布施さんはカンツォーネっぽく歌うから、だから皆そこ行けって言われるよね。布施さんを目指せって。布施さん売れてたからその頃。
「えーそうなのかな、ちゃうのにな」と思いながら、「こっちはビートルズとかストーンズが好きで始めた人間やで。」って思いながらね。
で、売れないと思ったのに売れてくれてね。
だからそういうすっぽり空いたとこに入ったんですかね。

(垣花アナ:回りが期待してなかった分、この曲をシングルにしたいっていう意向がわりと、沢田さんの希望もきいてくれたみたいなところがあって・・・フリなんかもそうなんですか)

フリとかは、ああいうのは全部自分で考えたし、考えたしといいながら、ほとんどテレビに出る用のアクションだったんですよね。
(カメラが)3台とかあるでしょ、必ずアップになったりするわけですよ。
その頃僕が、人のリハーサルとか見てたときに、皆もう歌うことだけに一生懸命なんですよね。
目線さえも、今コッチから取ってんのに何で見いひんのかなとか思うわけですよ。
見たらええやん。きっと見た人は「あ、目がおうた」って思うかもしれないし。
そっぽ向いて歌うより嬉しいのと違うかなと思って。

(垣花アナ:当時の歌手はカメラ目線さえしなかったんですか)

ええ、正面は見てるんですけど。
動いたら歌詞間違えそうみたいな人ばっかりやったですよ。きっと、見てるともう。
それが心を込めて歌うってことって言うようなね。
僕なんかはいいかげんに見えてたと思うけど。
次のサビのここのトコはここやから、リハで覚えといて、手を出す時はバッてすると、カメラの人が寄せたりね。
で、そういう僕のところだけがちょっと異質な感じになる訳ですよね。

だから、まあ非常に作為的な作戦ですけどね。
見たほうがいいんちゃうかなとか思って。
で、間違えたとしても、あの頃生放送も多かったから「あ、違った」みたいにやるのがまたね。

(垣花アナ:そのせいで歌詞忘れたりとかはなかったですか)

その頃は無かったですよ。
若い頃は割と僕はカンペキだったですよ。だから人にも怒ってたもん。
ピンの人がちょっとずれたりすると「ナニやってん」と怒ってた。
自分にも厳しかったけど人にも厳しかった。最近は自分にも人にも厳しくない。うふっふっふ。

(垣花アナ:フリの右手の指先が色っぽいことについて)

色っぽいかどうか知らんけど・・これはそんな作為的なもんでもなくて指がそうなってるんです。
小指のとこ、ここ2回骨折してるんですよ。それでまっすぐにならない。
ラジオで言うてもしょうがないんですけど。
無理にまっすぐにすると、ならなくは無いんですけど、パッってやるとそうならない。

作為的にやろうと思ったら気持ち悪いですよ。
ただ出したらそうなるんだもん。
いわゆるチェンジアップを投げる手ですね。

(垣花アナ:この曲が大ヒットして、この年レコ大の歌唱賞を受賞しましたが、コレは沢田さんにとっては嬉しかったんですか)

レコ大の歌唱賞はうれしいというより恥ずかしくてしょうがなかったですね。
まだへたくそって言われてたから。
いいのかな、って言うのと、コレで開放されるわけじゃないからって思いながらね。
だから、和田アキ子さんとか、それにふさわしい人がほとんどですよね。(候補者の)5人の中は。
べつに僕はこの中には一生は入らなくていいんだ。人気だけでいいからって思ってましたけどね。でも入れられちゃって。
ちゃんと歌わないかん、上手に歌おうって、変にそういう欲が出てきますよね。
きっと見てる人は気持ち悪かったんじゃないかな、とかって思いますけどね。

自然に、だいたい歌うまい人って、上手く歌おうと思って歌えるわけじゃなくて、歌ったらそうなるって人が多いですよ。いくらこういう歌い方~って思っても、たぶん身につかないと思うんですよね。

それこそ僕らがヘタだって言われて、あの人みたいに歌えるといいなと思ったのは伊東ゆかりさんとかね、何の癖もないでしょ。けど心地よいってのが一番だと思うし。
演歌とかで言うと北島三郎さんとかは、なんの苦労も無くああいうふうに歌えるわけですよ。

ひばりさんなんかにすると、子供のときから歌ってるから、めちゃくちゃテクニシャンなワケですよね。
それはまたちょっと違うかな、僕が目指すとことろとは。って言うような感じがあって。
もうちょっと近いところで言うと、僕らが売れてる頃なんかは岩崎ひろみさんとか、あの人はめちゃくちゃ上手い。
五木さんは上手いけどあの人はテクニシャンだよね。
布施さんはめちゃくちゃ上手いんだけど・・声がいいんだよね。あの人の声はね。

(垣花アナ:沢田さんは、沢田さんの素のままで上手いと言われたかったのですよね)

と思ったけど、ずっと言われてなかったわけだから、急になるわけないですからね。

レコードとか聴きなおすと、一生懸命テクニックを使おう使おうとしてるのがわかるんですよね。
レコード大事だからちゃんと歌わないけないって、欲が今でも自分で見えるんですよ。
その欲が無かったらどうしようもないわけで、自分でも恥ずかしいわけだから、仕方なくテクニックを使ってるという部分が、
・・・今聴いてもこそばゆいし、恥ずかしいですけどね。
まあしょうがないもんね、それしか出来なかったんだから。

(垣花アナ:日本レコード大賞歌唱賞受賞曲です)

「許されない愛」

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垣花アナ:
沢田さんって人はいつもお話伺うたびに思うんですが、どこまでも客観的な人で、だから沢田研二という演者ともう1人いるんですよね。

自分に何をやったらいいかなというときに「じゃあ誰もやってないからカメラ目線やってみよう」とか「アクションつけよう」とか、(人が)やってないことをやるのはホントにすごいことなんなんですけど。

そういうことで自分の長所をどんどん伸ばしてくっていう、だからソロとしてセルフプロデュースを始める兆しが、この「許されない愛」には既にあるんですよね。

で、本人としては歌上手くないのにレコ大の歌唱賞に座って、アッコさんが横で「絶対ジュリーお前やで~。」って「何言ってんの。」と思ったら、アッコさんが呼ばれて興奮してジュリーをステージに連れて行くんですよ。
「何で俺連れてってんの、あんた。」と思いながらステージに一緒に上がった、という思い出がその後語られたんですけども。

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明日は「危険なふたり」のお話だそうです。

たまには朝UPしてみようかなと