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あいらのひみつ箱

2006年の年明けとともにジュリーに堕ちました。日の浅いファンが 勝手な思いを書き連ねるゆるいブログです。

JULIE IV 今僕は倖せです①

2009-04-18 09:52:26 | アルバムレビュー

『JULIE IV 今 僕は倖せです』(1972年9月10日発売)

1.今 僕は倖せです
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:大野克夫
2.被害妄想
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:井上堯之
3.不良時代
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:大野克夫
4.湯屋さん
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:大野克夫
5.悲しくなると
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:大野克夫
6.古い巣
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:井上堯之
7.涙
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:大野克夫
8.怒りの捨て場
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:井上堯之
9.一人ベッドで
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:井上堯之
10.誕生日
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:大野克夫
11.ラヴ・ソング
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:井上堯之
12.気がかりな奴
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:大野克夫
13.お前なら
作詞:沢田研二/作曲:沢田研二/編曲:井上堯之

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じゅりソロ3枚目のオリジナルアルバムはなぜか「JULIE IV」。
どうやら「JULIE III SAWADA KENJI RECITAL」というライブアルバムが、同じ1972年先にリリース
されているから、IVになっているということのようです。
しかし、この頃のままずっとアルバムに、ライブ盤やベスト盤を含めた通し番号を付けていたら、
ロックンロールマーチは「JULIE 105」とかになってたんでしょうかね~。(←番号はテキトーです

このアルバム、全曲じゅり本人の作詞作曲でアレンジは井上さん大野さん、レコーディングの
演奏も井上堯之グループってことで、前2作のフルオケサウンドとは180度違った方向の作品です。

歌詞カードが全部じゅりの手書きなので、カクカクした几帳面そうな字だなとか「は」とか「よ」の
マルの部分のカドが尖ってるなとか、しみじみ見てしまいますね
個人的には、ジャケ裏の「悦子さん(お茶ごちそう様)」ってのがツボですわ~。
ああ、アテクシ悦子さんになりたい・・いったい何処のどなたなんでしょ。羨ましいわ・・・

じ「あいらさん、お茶ごちそう様」
あ「あ、いえ(ぽっ)」
じ「お礼に、今度は僕からもごちそうさせてよ。」
あ「ア、アテクシそんなつもりじゃ・・・」
じ「そんな堅く考えないで(笑)・・ねえ、電話番号教えてくれる?」

やっぱり、たまには若じゅりで妄想するのもイイわね~
・・・・ハイ?・・・・あ、MOSOはレビュー書いてからにしろと。そりゃごもっともデス・・・・じゃ、ぼちぼち・・

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1.今 僕は倖せです
えー、正直「手紙にメロディーをつけたような歌だな」という第一印象でし・・あ~じゅり~ごめんなさあい。
だって「お父さんお母さん、元気ですか。僕は元気です。仕事も適度に忙しいし、回りの人もみんな
理解があっていい人たちです。今度彼女をそちらに連れていきますね・・・」
って感じの、故郷の両親に書いた手紙みたいなノリの歌詞じゃないですかー。
サウンド面はとっても素朴なフォークっぽい曲で、それに合わせたシンプルな編曲ですので、爽やかな
印象です。

2.被害妄想
とにかくギターがかっこよくて痺れます!テイストはフォーク調でドラムなんかは無しですよ。
編曲は当然井上堯之さんでございます。
間奏のフフフ フンフン♪・・・フフフ フフフ フンフン♪が長いな~ 
と思ってたらそのままエンドというのは意表を突かれた記憶があります。
ちょっと意味深な歌詞も、内向的な気持ちのときに書いたのかしら。若者っぽくて愛おしいですね。

3.不良時代
ジュリー祭りでも歌いましたね・・・・・(号泣
基本ロックバンドの編成ですが、ストリングスが入っているので、音に厚みがあります。
間奏はギター、ピアノ、ストリングスがバランスよく配置されでいてとても美しくすばらしいです。
こういう曲はモチロン大野さんアレンジですね~。
後半チェロを持ってくるところなんて最高です。
曲自体も作曲家沢田研二の才能が垣間見られるシンプルでいいメロディーですね。
歌詞をたどっていると、「ただ毎日を」「ぐれていた若い日」の2フレーズがひたすらでてくるので、
「じゅりー、若いころどんだけぐれてたの~?」と聞いてみたくなってしまうのでした。

4.湯屋さん
言うまでも無くじゅりの敬愛する内田裕也さんを歌った一曲。
フォークっぽくもありながら、このアルバムの中では比較的ロックテイストの曲となっております。
バンドメンバーによるコーラスもノリがよくってウキウキします。
オリジナルの間奏のピアノとギターを聴いちゃうと、演奏レベルの高さに鳥肌ですね。
「能書きいっぱいゆうやちゃん」とか、のちのちの「都知事選政見放送」を彷彿とさせる、なかなか
鋭い観察眼です。
「浮気はだめだゆうやちゃん」は・・・・・「決め今」ではキリンさんとの円満ぶりがとってもステキ
でしたねー。こっちはハズレかな~。
じゅりの歌は最後の怒っちゃだめだ♪の「だ」で短く止めるところが可愛くて好きです。

5.悲しくなると
高音のピアノとアコギの美しい伴奏にのせたシンプルなバラード。
Aメロの2回目からベースが入ってきて緩やかな高揚があります。
数箇所、ギターのコードチェンジがやや唐突に感じるのですが・・・アテクシだけかしら~
じゅりの力みの抜けた歌声がステキです。

6.古い巣
マイナーコードのロッカバラード。後半に行くにつれ、ギター、ベースのエレキサウンドが唸ってます
・・・・・はいいんですが、これ歌ってるの誰??
なんか、知らん声の人が延々歌ってるんですが・・・・普段全く聴かない曲で、レビュー用に久しぶり
に聴きましたよー。
人のぉぉぉ~~♪ というじゅりの歌いだしの一声もびっくりではないですか!
そしてラスト、フェードアウトと思ったらクレッシェンドで戻ってくるあたりも
・・・井上さんアレンジで遊んでるな~。
歌詞のほうはこれまた内向的な内容で、誰か(女性)とのやりとりのようでいて、でも本当は
自問自答なのかな、という気がします。

7.涙
これもジュリー祭りセトリに入った曲。きっとご本人が好きなんでしょう。
イントロで若干沖縄テイスト入ったアレンジかと思いきや、伴奏はしっかり弦楽の中低音が聴かせます
ちなみに歌詞は子供っぽいです(ウワ、イッチャッタ
この曲を聴くと、「タイガースのじゅり」を思い浮かべてしまいません?
声が甘いんですよね~
「流しちゃ だめ」なんて言われちゃうとね~~可愛くてしょうがないです。

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※②へ続く。


JULIEⅡ②

2009-04-10 17:09:21 | アルバムレビュー
※①の続きです。
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横顔のシルエットも綺麗             写真が小さくて残念だけどまさに「美少年」って感じ

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7.純白の夜明け
ある夜、突然の嵐が港にやってきた。
・・・・夫人はソファに身をふせて、ふるえおののいていた。
・・・・もう一度雷鳴はとどろき、夫人は少年の胸の中に崩れ折れた・・・

冒頭から悩ましく甘い声で囁くように歌うじゅり。静かな部屋で一人で聴きたい一曲です!
伴奏はピアノがメインでアンニュイなタッチに女性コーラスとストリングスが華を添えます。
間奏のトランペットもメロウで素敵。

8.二人の生活
あの夜をさかいに、少年はもう自分のアパートに戻らなかった。
愛が二人を結び合わせたのだ。

・・・・戻らなかった。戻らなかった。戻らなかった。って反芻してる場合じゃありません(笑)
前半短調、サビは長調。珍しく3拍子のリズムです。
サビのアコーディオンの三連符が軽快でいいですね~。これが愛のヨロコビってやつですわね。
じゅりの歌がちょっとつたない感じのする声で頼りなげなのも、曲のイメージにぴったりです。

9.愛に死す
こんな幸福な日々は、生まれて初めてのような少年は気がした。
二人とも船乗りのことを忘れようとつとめ、・・・・二人の愛は美しく燃えさかった。

冒頭は中低音のピアノで静かに始まったと思ったら、後半ストリングスがが重奏となり、やがて
バイオリンとホルンがゴージャスな和音に。
そしてエンディングは華やかでジャズっぽいピアノがフェードアウトしていく・・・・という、
たった2分の中に色々てんこ盛りの何とも目まぐるしい曲。
めくるめく愛を音楽で表すとこうなるってこと?
お約束の転調もあり。曲後半のじゅりの歌い上げは見事です!!

10.許されない愛
船乗りが突然帰港した。
誰も許してはくれない二人の愛。・・・・それはもう手のとどかないところに行ってしまうのだ。

シングル曲につきレビューは省略。
レビュー過去記事は→こちら

11.嘆きの人生
少年は愛を捨てた。
なぜなら愛するあの人は、少年が憧れ、尊敬している人の妻なのだから。

・・・・きっと、憧れ尊敬する男の妻だからこそ愛したんじゃないかしらね?
マイナーコードのアコギにのって入るかなり暗いイントロだわ~。
途中からブラスがハデに入ってきて、じゅりの歌も自嘲的な心情吐露の詞に合わせて、次第に
激しい調子になります。
愛を捨てた少年は、少々自暴自棄になっているようです。
ただどうしても「笑えよ かもめ♪」で思わず笑ってしまう・・・ゴメンなさい。

12.船出の朝
絶望の中をさまよった少年は、海が自分を待っていることを思い出した。
・・・・小さな貨物船で、見習い船員を募集しているのを見つけ、少年は船に乗った。

前の曲に引続きアコギの伴奏ですが、ベースがかなり目立ってますので硬質な印象です。
癒えない傷を心に残しながらも、新しいスタートを切る少年の心象風景に思いを馳せつつ聴くべし、
ってところでしょうか。
間奏が非常に綺麗なんですが、フルートと共演しているのはチェンバロですか?
(ちょっと自信ナイ)
ラストは波を思わせるハープの音がフェードアウトしていきますが、この音は1曲目の「霧笛 」の
イントロと全く同じフレーズですね。最初気がついた時感動したのを覚えてますわ~。

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【全体を通してのまとめ】
・年上の女性との「許されない愛」に苦悩する美少年という今後のじゅりの路線を
 明確なコンセプトとして打ち出したアルバム。

・サウンド面では、前作に引き続きフルオーケストラをメインに据えているが、バンドの比重がやや
 高くなっている。 曲中の転調が多い点も前作と同様。
・作詞面では全12曲を通して一つの物語となっていて、山上氏の文学的なんだけどリアリズムを
 タブーとしない詞が前作の安井かずみワールドと対照的。(←あくまで個人的見解ですから~
・作曲に井上尭之、大野克夫両氏を起用し、新しい作風を取り入れている。

【感想】
アルバムの一曲目イントロとラスト曲エンディングに同じフレーズを題材として使っているところなど
編曲者は交響詩的なものを念頭においてるんでしょうかねー。
波の音をハープで表現している点といいリムスキー・コルサコフの「シェ-ラザード」を連想します。
(←って調べたら交響組曲だった・・)
ともかく何てったって、じゅりはデビューアルバムと比べてかなり歌唱力がUPしていて
素晴らしいです!さすが~
やたらと転調する曲が多いのだって、音域の狭い歌手ではとても対応できないでしょうし。
(しかもかなり音が飛んでませんか?)
作中の少年同様ほんの少し大人になった、23歳若じゅりの魅力が満載の一枚でございます。(完食)

JULIE II ①

2009-04-09 17:09:01 | アルバムレビュー
          
『JULIE II』 (1971年12月21日発売)

1.霧笛
作詞:山上路夫/作曲:東海林修/編曲:東海林修
2.港の日々
作詞:山上路夫/作曲:かまやつひろし/編曲:東海林修
3.おれたちは船乗りだ
作詞:山上路夫/作曲:クニ河内/編曲:東海林修
4.男の友情
作詞:山上路夫/作曲:クニ河内/編曲:東海林修
5.美しい予感
作詞:山上路夫/作曲:井上堯之/編曲:東海林修
6.揺れるこころ
作詞:山上路夫/作曲:大野克夫/編曲:東海林修
7.純白の夜明け
作詞:山上路夫/作曲:加瀬邦彦/編曲:東海林修
8.二人の生活
作詞:山上路夫/作曲:筒美京平/編曲:東海林修
9.愛に死す
作詞:山上路夫/作曲:東海林修/編曲:東海林修
10.許されない愛
作詞:山上路夫/作曲:加瀬邦彦/編曲:東海林修
11.嘆きの人生
作詞:山上路夫/作曲:すぎやまこういち/編曲:東海林修
12.船出の朝
作詞:山上路夫/作曲:大野克夫/編曲:東海林修

 
表紙ウラ。LPだったらさぞかし迫力あったかと   歌詞ページにはロンドンでのじゅりらしきフォトが

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さて、これが噂(?)のコンセプト・アルバムです。テーマは「港」。

アテクシ、デビューアルバムについては、清らか過ぎて妄想できないと申し上げましたが、
打って変わって2枚目のこちらは、妄想の入り込む余地が無いほど詳細な設定が、
プロデュース陣によって完了してまして、
1曲から12曲目まで時系列に沿って濃厚なストーリー(含フリン)が展開
されてます。
一曲ごとに詩的な文体の曲解説がついてるんです。こんなCD初めてでびっくりですわ~
曲の前に書かれるこの文(結構長い)、ほんの少しずつだけ青字で抜粋しますね~。

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1.霧笛
霧深い夜の港に1人の少年がやって来た。
だれも少年の名前は知らない。・・・

イントロはハープとストリングスの伴奏にフルートのソロでエレガントなしらべ。
幻想的なアレンジは、霧の立ち込める港に佇む美少年をイメージしているんでしょうね。ウフフ。
Aメロ×2回+サビの単純な構成ですが、アレンジのせいか抑揚が効いてる印象です。

2.港の日々
少年は港で暮らすようになった。
船乗り相手の小さなキャフェにつとめ、安い部屋も借りた。

港のキャフェでは、海の男たちがさぞかし色めきたったに違いありませんね~
・・・は、おいといて。メロディアスなベースと、ギターのクールな音で明るくクリアな印象の曲です。
後半は女声コーラスとホーンセクションがけっこう煽ります。
長い間奏あと、展開部で転調。

3.おれたちは船乗りだ
少年のつとめる店に、毎晩のようにやって来る中年の船乗りがいた。
・・・少年はいつしか彼と口をきくようになって・・・

リズムギターの裏打ちが効いて明るく楽しげな曲です。
オーボエとファゴットのダブルリード楽器がフィーチャーされていて、やわらかい音色の伴奏に
なっています。じゅりの声も若者らしく清々しくて高感度・・じゃなくて好感度大。
(あ~変換一発目はエロがデフォですみません)

4.男の友情
中年の船乗りに、少年はどうしようもなくひかれた。
憧れと、尊敬と、友情と、・・・・この人のためなら何でもする、と少年は思った。

無難な部分を抜粋しましたが、ここの文章、けっこうすごいこと書いてあります。
持ってる方はチェックですわー。
サウンド面は、ピアノとストリングスで始まるバラード調の曲。
特に2番のピアノ伴奏がことのほか素晴らしい!
1番2番とも曲の終わりに若干テンポを落としているのはどういった狙いなんでしょうか。

5.美しい予感
美しい初夏の朝、港に見送りに行った少年は、そこで初めて彼の妻に逢った。
うら若い夫人であった。・・・・少年の胸はさわいだ。

ついに、出逢ってしまいました・・・夫人です。夫人。うら若い夫人(←もうエエって
ちなみに夫である中年の男は航海でしばらく帰ってこないんですって!(そう書いてある)
恋する美少年の気持ちを表してか、柔らかい音色のギターが切なく、うっとりと聴かせてくれます。
細かいこと言いますと、一回目の、「甘く震え騒いでる♪」の「る」はじゅりの下限ぎりぎりの音域
なのか声がつぶれ気味に聴こえます。
しかし、繰り返しでまた転調(じゅり初期曲は転調する曲が多い!)したあとは、本人のキーに
ぴったり合っていて声色がいいです。

6.揺れるこころ
少年は毎日、夫人の家に行った。・・・・・
少年の心に、もはやどうしようもなく夫人への愛が育っていた。夫人もまた同じであった。

何かのきっかけであふれ出してしまいそうな思いをお互いに抱えながら、トランプしたり、
茶飲んだりしてるわけですよ。
ある意味12曲中で一番エロティックなシチュエーションの曲じゃありませんこと?
「プラトニックな~エクスタシ~♪」ですわ。
え、そんなこというのアテクシだけ?・・・・まあ、いいですわ。
さてこの曲の見せ場・・・それは間奏のギター!!
・・・あと後半にヘンな間の取り方で入る低音のパーカッションは何なのか知りたい・・・
バスドラ?ティンパニ?

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※②へ続く。(美少年と夫人のお話も続きますよ・・・)

JULIE②

2009-03-26 17:02:06 | アルバムレビュー
※JULIE①の続きです。
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歌詞カードの中の写真とジャケットの裏です。
アップの写真、目は瞑ってるんじゃなくて伏せてるだけ。濃いまつげで瞳が隠れてるんですよぉ~!

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7.君をさがして
短調。シャンソンっぽいイメージの曲をベースに歌謡曲テイストをMIX?何だか面白い曲です。
間奏にチラッと入るピアノはナマ(生ピアノ)でしょうか?
どこかで きっと君も 一人ぼっちさ♪「ビロードの風」なんかもそうですけど、村井邦彦さんの
曲はこういった半音ずつずり上がっていくような旋律が多いですね。
あと、あの時 二人とも若すぎたのさ♪と、すごく若い声で歌われると、何だかこそばゆい
感じがします。


8.未知の友へ
短調。アップテンポで歌謡曲っぽいです。
勇気を振り絞って言いますと、曲の構成と旋律の流れが某ワダさんの「笑って許して」とそっくり
じゃないですか~・・・・って、あ~石投げないで~
それはさておき、ホーンセクションが、音色もアタックもファンキーでイイです!


9.ひとりぼっちのバラード
長調。曲調といい詞といい、壮大なスケールの曲です。
じゅりの歌い方が、「ここで力を入れて~」「ここで緩めて~」と意識的に差をつけている
感じが伝わってきて、なんだか微笑ましい。可愛いです。


10.雨の日の出来事
長調。映画音楽のような導入がおしゃれです。
・・・が、その後の展開は割と歌謡曲っぽい感じがしませんかね?
伴奏があくまでオーケストラなんですが、旋律とミスマッチかなと感じました。
詞のほうは、ZUZUお得意の倒置法でおしゃれな訳詞風です。


11.マイ・ラブ
長調。これはまた、すごいメルヘンなラブソング。王道バラードです。
詞の世界はずばり「君だけに愛を」のZUZU版という感じ。
間奏のトランペットとホルンの掛け合いがこだまみたいでおしゃれですねー。
これは今聴いてもイイ曲ですけど、でもガラスの心を持った乙女のための曲ですよね。
当時リアルタイムで聴いた方がうらやましいです。


12.愛の世界のために
長調。一聴、「マイ・ラブ」と同系統のバラードのようですが、よくよく聴いてみると、詞の世界は
もっとスケールが大きいようです。
世界を再び みどりと平和に 返してくれた 君こそすべて♪
のフレーズからは、2人だけの世界というより、一人の女性という枠を超えたイメージを抱いたり
しませんでしょうか。
ハープが随所に挿入され、壮大な感じを盛り上げています。

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【全体を通してのまとめ】
・フルオーケストラをメインに据え、バンドサウンドを取り入れた「ソフトロック」。
 (知らなかったんですけど、どうもこのアルバムの曲のようなのをソフトロックと言うらしいです)
・長調短調をたくみに織り交ぜた曲編成。曲中の転調も多い。
・優雅な3拍子から軽快な8ビートまでを網羅しバラエティ豊かなアルバム。
ってな感じでしょうか。ちょっと強引ですけど

【感想】
ネット上では、楽曲のクオリティにじゅりが追いついてない、というような評も複数見かけました
が、確かにつたない感じは残るものの、アイドル歌手がこれだけ歌えたら充分すごいですよ!
今、いないでしょ~ルックスと歌唱力がここまでそろったアイドルって。
(当時のじゅりはスーパーアイドルってことでいいんですよね?)

当時の声質は、(某ポさん等に比べると)思ったより透明感はなく、けっこう男っぽい声かなと・・
少年合唱団みたいな清らかな声じゃなくて、気品はありつつも「男」を感じさせる声だと
思うんですが~どうでしょうか。

そして、節回しとかは予想よりずっと上手かった!
やっぱり歌って、技術もあるけど「センス」が大事なのかなと思いました。

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余談ですが、伴奏がオケなので、このアルバムに「アマポーラ」を持ってきても全く違和感無く
溶け込みますね。
そしてついついA面コレクションのアマポーラを聴いては、あまりの歌唱力の素晴らしさに
もんどりうつのでした・・・やはり、年季が違うわ・・・


最後に、このアルバムには難点が一つ。


曲の世界観があまりにも清らかすぎて・・・・これじゃ妄想できない!(←すんな

JULIE①

2009-03-25 08:48:53 | アルバムレビュー

『JULIE』(1969年12月1日発売)

全曲)作詞:安井かずみ/作曲:村井邦彦/編曲:東海林修

1.君を許す
2.ビロードの風
3.誰もとめはしない
4.愛のプレリュード
5.光と花の思い出
6.バラを捨てて
7.君をさがして
8.未知の友へ
9.ひとりぼっちのバラード
10.雨の日の出来事・・・
11.マイ・ラブ
12.愛の世界のために

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突然ですが、冷やし中華始めました・・・じゃなくてオリジナルアルバムのレビュー、見切り
発車で始めてみました。
いちお古いほうから順番にと思いまして本日はコレでございます。
じゅりの記念すべきソロ初アルバムはタイガースの解散より一年ちょっと前にリリースされています。
「君を許す」「誰もとめはしない」はタイガースの名義でもリリースされてるんですね。

じゅりが「タイガースのジュリー」だった頃・・・・
1960年代の終わり頃・・・・
いったいどんな時代だったんでしょうか。
このCDを購入してから数ヶ月しかたっていませんが、そんなことに思いを馳せながら何度も何度も
聴いてみました。
ジャケはCDしかもっていないんでボケボケの写真ですが、いちお毎回撮影して載せようと思います。

ちなみに発売日ですが、12月1日説、15日説、21日説がありどれが正しいか解りません・・・

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1.君を許す
短調。オーケストラは低弦が効いており、全体的に重厚感がある中、高音のオルガンの音
挿入されているのが意外な組み合わせ。哀愁を誘います。
詞のなかで印象的なのは、星をねだるような君の瞳より♪ってところですね。
いったいどんなお目目なんでしょうか。アタックNo.1の鮎原こずえみたいな目なんでしょうか。
じゅりの歌い方は「若い情熱で熱唱」と言う感じでしょうかね。サビの入りがフライング気味かつ
音はずれ気味の箇所があるのですが、実はそこが一番好きだったりする・・・・


2.ビロードの風
長調。緩やかかつメロディアスでステキな曲です。「爽やか」という言葉が似合います。
詞の内容も、爽やかに人生の機微をうたう内容となっております。
通り過ぎて行くものは・・人生 風のささやき はかない夏のうた♪
通り過ぎて行くものは・・足音 風のやさしさ つかの間の若い日♪

素敵ですね。けがれのない少女のころに聴いてみたかったです(遠い目)。


3.誰もとめはしない
長調。アップテンポ。イントロのホーンセクションはエフェクター付のバリバリッとした音です。
このアルバム中では、ロック色の強い一曲なっております。
ベースのブンブンした音も効いてます。
間奏にはギターのソロも採用されてましてなかなかかっこいいです。


4.愛のプレリュード
短調(途中で長調へ転調)。3拍子。オーケストラにピアノが加わりしっとりした雰囲気です。
前半のマイナーコードの部分はホルンとバイオリンのピチカートが印象的。
後半でメジャーに転調し、ややアッチェレランド(テンポが速くなる)。
ところで、プレリュード(前奏曲)といえば世間的にはショパンでしょうか。
この曲も短い中での転調や、後半の自由な作風などがショパンっぽくないことも無い・・と思ったの
ですがどうでしょうかね~。
サビではアコーディオンが軽快さの演出に一役買ってます。
あと、愛はどんな風に 抱きしめあうのかも知らないまま~♪の最後の音の処理・・・
これはなんていう手法なのかしら~?膨らまして切る、見たいな感じです。


5.光と花の思い出
長調。アコギを採用して穏やかな曲調です。
展開部の愛の思い出は 川と流れ君と二人で♪からは本人の声でハモリ部分も収録して
あります。
繰り返し後ラスト近くでメジャーのまま音が上がって転調します。


6.バラを捨てて
長調。ストリングスとハープによる優雅な調べ。
イントロは弦楽ピチカートの和音です。
若い頃のじゅりの声はこういう曲にとてもぴったりきますね。こんな人そうはいないです。
まさに王子様。バラ肉より薔薇が似合います!この曲のじゅり、とっても好きだなー。

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※②へ続く。