打越通信

日記ふういろいろ

2017-03-05 21:19:05 | people
いてもたって居れず急きょ熊本に向かった。
前日の夜、ジローさんからメールが送られてきた。
手術のあと術後の痛みで地獄のような日々が続いたようで、ベッドに寝そべった彼の顔写真付きだった。
腫れも取れいつもの彼の顔だったし、苦痛の日々も峠を越えた様子だった。
「命拾いしたくせに何を泣きごと言ってるんだい。会えるんだろ!会いに行くから待ってろ!」
そんな返事を返した。
病院は白河沿いにある大学付属の病院だった。
ナースステーションのすぐそばの病室のベッドの中に彼の姿を見つけた。
顔色はと真剣な眼差しで見つめたが、そもそもゴリラのような顔つきなのでそうは衰弱している様子には見えなかった。
ヒトミちゃんが付き添っていて、彼女も普段通りにしていたので安心した。
「ああ、ケンちゃん、俺も酒は飲めなくなってしまうのかな」
などとのんきなことを言っていた。
しかし彼の顔をしげしげとみると頭を横切って顎まで手術の傷跡があった。
鼻から大量の出血が数回ありそのたびに緊急搬送され処置を受けたが止血の処置で家に帰されたそうだ。
今回の搬送でこの病院に運び込まれ、耳鼻科の医師だけではなく脳外科の医師まで加わって徹夜の検査の結果、原因が判明し、その翌日には緊急手術だったという。
手術も17時間にわたる長丁場だったようで体力的にもきつかっただろうと想像がつく。
細かなことはよくわからないが、彼と話をしている分にはそんな大手術をしたという素振りも感じなかった。
出血が外に出たことが何よりだったということだ。
後遺症もなく、あとは傷口が無事に塞がり、落ちた体力を取り戻すリハビリを受ければ退院の運びとなりそそうだ。
前向きに今後の事を話していたが
「ケンちゃん、早く福岡から帰っておいでよ。ヒトミも○○さん(私の妻)がいると心強い」
と言ってくれた。
福岡への帰り道、その言葉が気になってしょうがなかった。