セカンドライフ 

歳を重ねるのも悪くはない

若冲展 東京上野美術館

2016-05-02 | 旅行 見学
     ←白い孔雀
Y子のお気に入りは、白い孔雀の表情「ねえM子、この表情色っぽくない?目を細めて恍惚の顔だよね」等々囁きかける。私を笑わせようと、色々と投げかけて来る。
    

  
       彼を理解応援してくれた京都・相国寺 若冲の墓も有る寺
 
  生誕300年記念 伊藤若冲展 於東京都美術館
 普段は設置していない場外チケット売り場が有るので、相当混雑していると楽に想像できた。
友達は予習をしっかりして来たようで色々見たい物が決まっている様だ。
 大抵お喋りをしているので、いつの間にか入場していた。
若冲画伯は京都・錦小路の八百屋さんの跡取りだったが、どうしても絵を描く事を諦められず、家督を弟さんに譲り40歳で隠居(画家)した。しかし間もなく創作活動に入り4年前後には金閣寺の襖絵(墨絵)を納めている。生まれながらの画家だったと思われる。若冲は85歳の長寿を全うした。当時では長寿だったので、スタートは遅れても、3時間かけても観賞しきれない程、多くの絵画数を楽しめた。殆どの入場客は満足していたと思われる。若いカップルの会話等耳をそばだてて聞く私。その会話にも、なかなか良い情報が有るからね。大体混雑しているので聞こえてしまうわけ。友達が「M子(私)壁に付いて作品に間近かで歩いた方が良いよ」いつもはさっさと立ち去るY子は気合が入っている。

初期の墨絵の前は比較的空いているが、人気作品の所は黒山で動かない。「動いて下さ~い」等、促されるけれど、誰も聴かず作品に集中している。優れた画家には長生きして欲しい物である。
Y子のお気に入りは白い孔雀(冒頭の)。私も感動したのは、白い羽が輝いて見えたり、300年前に絵の道具を潤沢に用意出来たのが、不思議だった。金色に見える絵もまさか金箔かと思われる程輝いていて書法には相当の工夫が有った様だ。尻が浮き出る様に描く為に背景を暗くしたり等又筆の緻密さに驚かされる。MIHO MUSEUM、東京国立博物館、京都国立近代美術館、皇居・三の丸尚蔵館、個人所蔵の作品等も今回の作品展の為協力を得ている。いやいや素人の私にも十分楽しめた記憶に残る作品展でした。