特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

第48回牡鹿半島ボランティア活動報告

2012年04月03日 02時05分24秒 | [東日本大震災]宮城県牡鹿半島十八成ボランティア
今回同行させて頂いた、スタッフのさえです(><)/ 宮垣です(◎⁻◎)/
第48回現地ボランティア報告・・・ドタバタ日記のはじまりはじまり~

「バスに乗ってる人数が名簿より1人多いんだけど・・」
(1号車はあってるし、何なのよー)走る。
「あっ。俺だ!自分数えるの忘れてた!」
「ぇえーー!もう知りません(==;)」


「はぃ・・。俺、だいじょうぶかな・・」

実はこんな心もとないやりとりが繰り広げられていました(笑)


途中通行止めで到着が1時間半遅れるなど、最初から波乱のスタートでしたが、
「おかえりなさーい!」
「ただいまー!!」
笑顔で合言葉を交わし、気持ちもリセット。活動開始です。

【くぐなり食堂】
途中通行止めで到着が1時間半遅れたために、調理開始が10時半(><)
めざせ13時と、料理長の合図よりも先に、私これやります!という感じで着々と仕上がっていく料理。
・・アレ?料理長がおいてかれてる?!
「現場の宮垣料理長ー!」


今回料理長をやらせいて頂きました、宮垣です。

今回のくぐなり食堂メニューは

しらす菜飯
具だくさんとろとろ中華スープ
豚しゃぶキムチ
きゅうりナムル
切り干し大根といんげん和え


でした。

今回2回目の料理長でしたが、十八成浜に帰るのは3ヶ月ぶりで、予想通り順調にテンパる私。
お茶の準備は忘れるは、お米は固すぎるは、相変わらずしくじり続きでオロオロする私の横で
「じゃあ、お茶準備しまーす」と、テキパキ対応してくれる中学生メンズチーム。
「ちょっとくらい固くなっても、料理酒入れて、もう一回炊いて蒸らせば大丈夫よー。」と、どっしり構えて下さるおふくろさんチーム。
そして私の指示などなくとも、じゃんじゃん仕込みを進めて下さる女の子チーム。

あぁ、料理長の貫禄、まったくなし…。

しかし、だからこそ自分たちがしっかりしなければと、最高のチームワークを見せて下さる食堂班のみなさん!


そしてキレイに盛りつけられていくおかず!


私の判断ミスで、おかずはできてるのにごはん待ちになってしまったり、
提供が始まった後も、お弁当は食べたけど中華スープがなかなか出てこなかったり、
たくさんご迷惑おかけしてしまいました。

それでも、「おいしかったよー。」と言って頂けて、
今回も私のくぐなり食堂は、
十八成浜のみなさんとボランティアのみなさんの「優しさ」という最高のスパイスで、
どうにか完成することができたのでした。

本当に、ほんっとうにありがとうございました!

【こころ配り】
到着が遅くなった分、食堂オープンの時間が変更になることを伝えようと歩いて回るさなかに・・
突然の大雨、というか嵐!!

びしょ濡れになり心が折れそうになりながらも、それでも伝わらないお宅があってはいけないと、
1軒1軒丁寧に足を運び続けました。

「こんな雨の中、ありがとうね~。寒いでしょう?あがってあがって。」と、おもてなしをされると
気持ちは一気に晴れて、こころ和むひとときを過ごすことができます♪

こころを配りに行ったのに、こころ遣いをいただく関係・・人と人とがつながる瞬間ですね。

【よろづや~チーム恭一~】
まず、恭一さん。絶対何かもってる!
よろづやチームが作業を終えて憩いの家の中に入ったとたん、どしゃ降りに!

という訳で、風はとても強い中でしたが、
側溝の泥だしやがれき撤去後の仕上げ(?)といった外での活動は、無事に遂行されました。

自分たちの知恵と体力をフルに使って、側溝のブロックと格闘中!

警察官、消防士志望の学生チーム

足りない知恵は、年の功?!

3月31日で72歳をむかえた、島岡さん☆


風やばっっ!目が開けられないー!とキャーキャー言いながらも、
「これお皿のかけらだよね?」「・・うん。」「まだ残っているんだね」と手にした1つ1つに思いをはせる
”笑顔と元気を届けたい!”東邦高校バトン部

更地と思っていた場所から、こんなに山積みになるほどのものが・・これを単に「がれき」と呼ぶのは抵抗を感じます。


実はここ、
夏に重機での撤去が進められた家屋のあたりでした。

(こういう言い方をすると語弊があるかもしれませんが)
震災から1年以上たち、がれき撤去から半年以上たち、なお、そこから食器や写真、位牌など生活の証がたくさん出てくる・・
人の生活は、重機での一変通りの撤去では拾いきれない、人の手にしか触れられない思いもきっとそこには埋まっていたんだろうな、と。

そして、我らが「チーム恭一」リーダーの恭一さん☆
「働きすぎんなよぉ~」と、全体の動きを敏感に察知して小さなお気遣い。

作業条件としては危ない天候でもありましたが、恭一さんの大きなこころ配りのおかげで大きなけがなく無事にできました。
恭一さん、今回も本当にありがとうございました!

【刺し子教室in鮎川】
顔なじみのみなさんが、わいわいとおしゃべりしながら、そして真剣に刺し子をされていました。
今日初めてなの~というおかあさんも、針と布をもったら目が変わりさくさくっと縫っておられました。

ボタンつけもままならない?!私、今井は、ぜひ教室に入会させてほしいと思う空間です♪

【邦子さんのお話】
「1人でも私(被災者)の話を聞いてみたいという人がいたら、声をかけてください」
と、朝のミーティングで邦子さんがおっしゃってくださいました。

1人ではなく、誰もが聞きたい話でした。チーム恭一班を中心に、時間が出来た方と午後はお話し会。
(あいにく、スタッフ2人はそこに立ち会えず・・写真もなくてごめんなさい)

(被災者の方々への)質問や、邦子さんからの問いかけに対して、活発に意見が飛び交ったとのこと。
話が聞けて良かったと、涙ながらに感想を述べた人もいたそうです。
ここに来た意味を、それぞれに感じて頂けたのではないでしょうか。
忙しい中、ボランティアの想いに応えるために全力で向き合ってくださった邦子さん、本当にありがとうございました。

【東邦高校バトン部】
笑顔と元気を届けたいと、部員21名で参加してくれました。
各班の活動のあと、衣装に着替えて披露・・の予定が、大雨の影響でなかなか思うように準備できず(><)
それでも明るく元気をふりまいてくれましたー!

食堂に集まったみなさんも参加。

そして・・

一緒になって踊っちゃう、お茶目なみなこさん☆

将来はバトン部かな?!(^^)

お姉さんにバトンをレクチャーしてもらい、ひなちゃんはすぐに習得。こどもの力はすごい!!




>>ほかにも
前林中学校のみなさんが募金で集めたお金の贈呈

エール1st(現地ボランティアブース)でつくった応援フラッグのプレゼントも。

「(嵐のような天気は)竜神様がやきもちやいてるのよ~」と、邦子さん。
きっとそうなのかも・・でも、やきもち天気にも負けない愛知ボラセン。


「いってらっしゃーい!」
「行ってきまーす!!」
雨の中、最後まで手を振って見送ってくださいました。
次回、くぐなりに帰るときは竜神様とも仲良くやれるといいな♪

最後に、現地ボランティアは十八成・鮎川の皆さんのご協力のおかげもあり、活動が成り立っています。
今回も車を出してくださったり、片づけを手伝ってくださったり、
スタッフの手の行き届かないところをバックアップをしていただき、本当にありがとうございました。


-----
さえのつぶやき
私は今回半年ぶりの現地ボランティア参加でした。すごく緊張して前日はあまり眠れず・・
年度末で仕事も山積みな1週間でしたが、今回行こうと決意したのも、私にとって被災地とのかかわりが1年を迎えるからでした。

はじめて被災地に足を運んだのが2011年4月1日。
石巻市湊小学校の体育館に入った瞬間、凍った目で見られているような気がして勢いで来たことに後ろめたさを感じたあの日。
そこに笑い声はなく、冷たく薄暗い体育館にいる方々は下を向き、その重い空気感は今でも鮮明にやきついています。
それでも毎週応援物資をお届けし、少しずつ笑顔のある関係を築いていきました。

それから1年。
活動の場所は変わりましたが、その時の経験を活かし、十八成浜でも人と人のつながりを大切にしてきました。
そして今では「ただいまー」と帰る場所があり、そこには笑い声があふれている・・
いろんな背景を抱えながらも、顔をあげて前を見ている。
時の流れでもあると思いますが、顔をあげようと思うきっかけがあったに違いないと思います。
その少しに、愛知ボラセン(名古屋から足を運んだのべ3600人のボランティアの想い)が含まれていると嬉しいなと思います。

私にとっての節目は、とても感慨深いものでした。

そして。
半年というブランクを感じさせず「おかえり」とあたたかく迎えてくださった、十八成のみなさん。ありがとうございました!

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7 コメント

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優しさ (ゴンザレス店長)
2012-04-03 14:22:54
談話室に入りきれず、外で食事をするボランティアさんのためにと
ユタカさんが「よかったらうちに来て食事をしてください」
と声をかけてくださいました。

談話室をのぞきに行くと、談話室にいるボランティアさんが少なかったので、こころ配りのメンバーだけで、ユタカさんのお宅にお邪魔しました。

ユタカさんのお宅では、ボランティアさんがずぶ濡れになっているだろうからと、家中のバスタオルを玄関先に用意してくれて、部屋もストーブで温めていてくれました。

それを見て、申し訳ないという気持ちと十八成浜の人の優しさをまた実感しました。


追伸)
十八成浜の皆さんは、こころ配りチームが配るチラシを毎週楽しみにしてくれています。みなさん、口々にそう言ってくれています。
今回のチラシは、十八成浜での活動内容が書かれていなかったので、残念です。
ありがとうございました。 (NIMA)
2012-04-03 20:33:58
1号車でさえさんにお世話になった者です。
さえさんは仕事で疲れがあったかとは思いますが、いつも笑顔で呼びかけてくださいました。
今回初参加でしたが、さえさんの笑顔のおかげもあって安心して参加することができました。
本当にありがとうございました。
Unknown (阿部邦子)
2012-04-03 23:51:23
★宮垣さん さえちゃん お疲れ様でした
報告の最初を読んで 「…一人多い?座敷わらしかあ?」と思ったら 宮垣さんでしたか  大笑い
なんか そういう人間臭さって すっごく魅力を感じます。  私が 久田リーダーっていいかも って初めて思ったのは 仕事に絶対必要なトラックのカギを見失った と 両手でズボンや上着のポケットを 必死に探りながら 私の前を 何度も何度も往復なさったときですもん

★本当にこの一年 あれよあれよと過ぎたみたいな訳も分からず過ぎ去った日々でした。
今改めて愛知ボラセンの最初のころの活動動画を拝見しますと「へえ こんなにグシャグシャな風景だったんだぁ」と 感無量です。
で 実は私たち被災者は まだまだ立ち直れてはいません。被災のなかった方々からみれば 「え~ 一年たってもまだそんなことで くよくよしてるの」と思われるようなことで はい まだ くよくよしている人は多いです。 これは 年月ではない。あと一年たっても もしかして二年たっても 「…ごめん」かもしれません。 想像して下さい。 今 あなたの周りにあるもの 全てが 一瞬になくなった様を。 あなたと今まで 笑顔で話していた ご家族や友人 親族知人が 一気に何人も 亡くなってしまったとしたら。  一年やそこらで 被災のなかった人たちと 同じ気持ちに戻れるなんて 難しいと 無理と 少しはわかっていただきたいです。  けど 愛ボラが来てくれるから 笑顔になれる 顔も上げられる  
来てくれてありがとう!! その思いをどうすれば私は形にできるだろう?

★ですから 3月24日から もし私の話を聞いてもいいな そう思ってくれる人が一人でもいたら 声をかけてください 午後 一時間ぐらい時間を作って 憩いの家に来ますから   そう言わせていただくことにしました。
若い男の人たちに さわやかな笑顔で 「邦子さんのお話しを聞きたくて みんな待っていますよ」なんて言われてごらんなさい まさに 「生きてて良かったあ」です~~。 若い女の子たちに 「邦子さんのお話しをまた 聞きたいんで 絶対に帰ってきます」 なんて言われてごらんなさい まさに 「生まれてきてよかったあ」です~~!!
私はこれからも そうあり続けます。 一人でも 話したいって言ってくれる人がいる限り 
だって 絶対に 誰にも死んでほしくないんだもん

★そして ゴンザレス店長
そういう 現場の声をじかに聞けるのは こころ配り班ならではのことですね  プラス ごん様のお人柄だと思います。
これからも こころ配り班の方々には 配るだけではなく『こころ拾い』も よろしくお願いします。

★あ~~人間で良かった みんな大好き 今 とても幸せな気持ちです  早く 平常心になりたい 平常心を取り戻せて初めて 私にはそれこそが 自分の復興と思っています
追伸 (阿部邦子)
2012-04-04 19:30:20
★ある方々から 「邦子さぁん 若い男性と若い女性限定ですかぁ」と・・・。あ?あれぇ?ああ!
すみません 「そんなつもりではなかったですぅ」
ただ この年になっても 若い方々にわかっていだける話し方が ちょっぴりはできてる~?って それが嬉しかったんで。
それにしても世の中、そんなつもりじゃなかったのに ってこと 多いですよね。
ご指摘が本当に嬉しく、ありがたいです。陰でだけ言われたら 釈明も謝罪もできませんものね。
これからも よろしくお願いします
東邦バトン部がお世話になりました。 (馬場美佐子)
2012-04-05 10:10:13
十八成浜の皆さん、愛知ボラセンの皆さん…、ご無沙汰しています。第48回現地ボランティアでは、本校のバトン部がお世話になりました。『ばばみさも一緒に行こうよ』と生徒達に言われていたのですが、引越の準備などで今回もいけずに…見送りとお迎えにだけ参加して、気持ちと笑顔だけは一緒に連れて行ってもらいました。今回参加したバトン部の顧問と新3年生の7人は、昨年7月のボランティアで渡波小学校に行き、避難所生活の実態などを目の前にして、衝撃を受け、帰って来てしばらく、『今この瞬間にもがれきを片付けている人がいるのに…私達は授業を受けてていいのかな?』と涙を流したり,普通に暮らせることのありがたさを痛感していた生徒達です。『いつか必ず!この全員で、現地で私達の得意な演技で笑顔と元気を届けるんだ!』と言っていた彼女たち、本当に実現してくれました。文化祭の部活動ステージでも、被災地にエールを送ると、ボランティア活動の報告とDVD上映・演技をしたり、色々な場所で、ボランティア報告もしてくれました。先日、見送りの時に、3.11エールの時の話をして、『とにかく…元気と笑顔を届けてきてね』って話していたのですが、帰って来た彼女達は長旅の疲れは見せたものの、達成感を感じた笑顔を見せてくれて、ひとまわり大きくなったように感じられました。顧問の中橋先生は「毎日部活をやっていて、今までは、賞を取るための練習や、競うための練習や演技などが多かったけど、自分達の演技で誰かが涙を流してくれたり、元気になって笑顔で喜んでくれたりしたことが、今回、生徒達にとって、何よりの励みになったと思う。」と話してくれました。私も本当にそう思いますし、何よりも…『全員で同じ時間を共有し、同じものを見て…同じ経験が出来たことが、大きな力になるよね』と話しました。彼女たちは、帰って来てすぐからまた部活動に一生懸命励んでいます。私に逢うと、満面の笑顔を見せてくれます。明日が入学式。今日も朝からみんなで練習を頑張っていますよ。『笑顔をつないでいくこと』またひとつ、彼女たちが実現してくれたように思います。明日が入学式…新しい生徒達を迎えて、また一緒に笑顔をつないでいこうと思います。
邦子さん…美奈子さん…、なかなかいけずにごめんなさい。私もまた『ただいま』って行きますから、まっててくださいね。
いっぱい拾ってます (ゴンザレス店長)
2012-04-05 15:12:49
今回は、こころ配り班のみんなで、たくさんの心を拾いましたよ。
行くたびに「一緒にご飯を食べていって」とお声をかけてくれる方が増えて、うれしい悲鳴です。
こころ拾い ありがとう (阿部邦子)
2012-04-06 21:09:17
回を重ねるたびに 『一緒にご飯食べてって』の声が・・・と伺い もう 身もだえするほど 嬉しいです。 こころ配りをしてくれた方が たとえ断られても 次回につなげようと 笑顔で 「来週また来ますので、その時はぜひ」と言い続けてくれることも 本当に 次に結びついていますよね。
くぐなり食堂は 初めて会った人たちとは思えないほど 心合わせて 楽しくお仕事。 ・・・時間との戦いの日もありますけど 笑 ・・・。チーム・恭一班は それこそ全力を出し切って 心地よい疲れの後 恭一氏の人生相談に 大きくうなずいたり 問い返したり 笑ったり え~~っっっ!とのけぞったり。見ていてとっても ほほえましいです。
そして こころ配り班は 初めてのお宅 それも 震災者(そうでないお宅も半分あるけど 被災者と同じように 笑顔と頷きを大事にしてくださいね ということで) のお宅に伺うということで 緊張・緊張。 でも自然で優しい笑顔で 声掛けをしてくだって。  それぞれが それぞれに やりがいがあり そして大変な役割だと思います。
その 三つが並行して継続してこそ 被災者の本当の笑顔が。
これからも よろしくお願いします。

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