医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

百年の孤独な南米美感1

2007年01月30日 12時10分57秒 | Weblog
 「百年の孤独」といっても、焼酎ではありません。

 「ガルシア=マルケス」といっても、洋服のブランドでもありません。

 カラマーゾフで勢いがつきましたので、ロシアのドストエフスキーに続いては、南米はコロンビアが生んだ巨匠、ガブリエル・ガルシア=マルケスに挑みたいと思います。

 さてみなさまは、「マジックリアリズム」をご存知ですか?

 小説の技法のひとつです。

 そしてノーベル賞作家にて「マジックリアリズム」の使い手が、南米コロンビアの作家、ガブリエル・ガルシア=マルケスです。

 1967年に発表された「百年の孤独」の作者ですが、この「百年の孤独」は世界の30か国以上の国語に翻訳され、全世界で3600万部以上の世界的ベストセラーとなりました。

 え~と世界の人口を65億6700万人として、な、なんと世界中の赤ちゃんまで含めて182人に1人は読んだ計算です。

 数字だけ見れば、みなさま方の中でも、読まれた方も多いことでしょう・・(ほんとに??

 僕は「百年の孤独」なんて聞いたこともないよ、ってのがこの本に出会った大学生のときの正直な感想でしたけど・・・。

 あの頃はインターネットなんかなかったから、たとえどこかで聞きかじって興味があっても、調べようもなかったもんですが・・・便利になりましたよねえ。

 今から25年前の1982年にマルケスはノーベル文学賞を受賞したのですが、ノーベル文学賞は毎年1名が定員ですけれども、現在ラテンアメリカで5人もの受賞者がおります。

 実はラテンアメリカ文学はかくも格調が高いものですが、奇をてらったようなアヴァンギャルドすぎる傾向もあると思います。

 このガルシア・マルケスはどちらかといえば正攻法です。

 そもそも「ウィリアム・カスバート・フォークナー」というアメリカのノーベル賞作家がおり、彼はライバルのヘミングウェイと比べると日本での認知度は低いのですが、フォークナーが作家に与えた影響は非常に大きく、マルケスもその一人とされております。

 そしてガルシア・マルケスが操る「マジックリアリズム」という文章の技法は、ラテンアメリカ文学で花が開きました。

 そんなもんちょこざいな、大体小説なんてもんは・・・と言ってしまえばそれまでですが、まあまあ・・。

 マジックリアリズムという言葉を初めて聞いた方は、中南米文学ということを参考にして、またこの言葉の持つ響きや意味から、いったいどんな技法なのか想像してみてください。

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