医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

悲しき美意識

2006年03月20日 17時16分51秒 | Weblog
 WBC視聴率50%超えたそうです。 

 一見地味でしたが、あくまで日本ラウンドの3日間が地味だっただけのようです。

 今回の出場選手は、自分たちの本来の仕事を犠牲にして、体を無理くり早めに仕上げ、怪我を覚悟で日の丸のために志願して出場しております。 

 そのためとっても男らしく、誇らしげに映りました。 

 僕は拍手を贈りたいと思います。

 結果として3回戦うことになった韓国選手にも、昨日の時点までは僕は素直にその実力を認め拍手を贈るつもりでした。 

 ところが悲しい出来事の記事を目にしました。 

 2回目の試合後、韓国の選手は韓国国旗の太極旗をピッチャーマウンドに突き刺したり、イチローの邪飛を捕球した三塁手がボールを打者であるイチローに投げつけたりしたそうです。 

 あるいは予選でイチローに死球を与えて韓国選手がハイタッチをしていたそうです。 

 事の発端はこの一連の試合が始まる前に、イチローがどこと名指しをしたわけではありませんが、アジアで日本に勝つのは30年早いというような趣旨を口にし、それが韓国で話題になったということも原因にあるらしいそうです。

 それを聞いてアジアの友好派である僕はとっても悲しくなりました。 

 以前サッカーのアジアカップの際、中国で日本の国旗を焼く中国人の方がテレビで放映されました。

 あの時もとっても悲しく感じました。 

 しかしその際には相手国の選手が直接したわけではないし、そういう過激な人も中にはいるし、右翼的なプロの仕業かもしれないし、両国の政治的なプロパガンダもあるしな、と思いました。

 ですが今回は相手国の選手がしたことですから、少し状況が異なります。 

 勝利に興奮のあまりについ国旗をマウンドに刺してしまった、までは100歩譲って理解できなくもないですが、そのようなことを日本選手にして欲しくはありませんし、それに逆のことをされたら韓国のかたがたはどのように感じますでしょうか? 

 うれしさのあまり国旗を羽織ってグラウンド一周くらいは常識的に許されますが、わざわざアメリカの球場なのに、しかも神聖なマウンドに自国の国旗を突き刺す行為が、果たしてアスリートとして野球人としての美意識なのでしょうか? 

 そのような行為には、その裏では負けた国をおとしめることになり、ひいては侮辱的な行為になるということが理解できないのでしょうか?もちろん十分確信を持って行ったのでしょうけれども 

 イチローがそう言ったからといって、死球を与えたりボールをぶつけたりすることが、スポーツ選手として尊ばれる精神なのでしょうか?

 だとしたら悲しいことです。 

 あそこまではしてはいけないよ、と血気盛んな若者に諭してあげる常識人もいらっしゃらないのでしょうか? 
 
 もしボールを意図的にイチロー選手に投げつけたことや、死球後のハイタッチが事実だとしたら許せません。 

 そういう経緯にいたった歴史的側面を反省せよ、と言われたとしてもそれはのめません。 

 それはそれ、これはこれです。

 スポーツ選手としてあるまじき行為です。 

 日本も毅然としてあくまで感情的にはならずに、コミッショナーが声明文もしくは抗議文を韓国野球界に出して欲しいと思います。

 日韓中は未来志向で友好的に結束すべし、と大部分の日本人は僕を含めて思っているはずですが、許せる行為とそうでない行為があります。 

 少なくても相手を尊重し、思いやって、自分がされたら嫌なことを相手にしてはいけない、ということは誰でも分かっているはずです。

 たとえ野球で敵対したってそれはあくまで野球という勝負事、試合が終われば、またグラウンド外では互いの健闘をたたえあうのが筋でしょう。 
 毎度のことですが竹島がどちらの領土かも、野球はじめその他のスポーツには関係がありません。

 3回目で日本が勝利した際、イチロー選手はじめ日本選手は韓国ベンチに向かってのガッツポーズを、当たり前ですが一切しなかったとのことです。

 売り言葉に買い言葉にならずに、大人の対応を選択してくれほっとしております。 

 今回せっかく韓国選手は自分たちの能力の高さを日本に、そして世界に示したのですから、「ボール投げつけ」事件「死球後ハイタッチ」事件には素直に対処してもらいたいものです。 

 そういう行為を処罰すべきサッカーのFIFAのような国際組織が野球界にないことも気になります。

 そんなことで韓国選手はせっかくの名誉を自らおとしめてしまったり、友好的な日本人に不愉快な思いをさせてしまうことはとっても悲しいことです。 

 それが韓国の国民性かと世界中に思われてしまうことも、常識的な韓国の方に迷惑をかけてしまいます。

 これからもお互いライバルとして切磋琢磨すれば良いことなのですから、スポーツマンシップにもとる行為は反省しましょう。

 韓国には日本では失われてしまった、儒教の良い側面が今もって守られており、僕はその点を非常にうらやましく、尊敬もしております。

 そして僕も常に胸に手を当てて相手を傷つける行為をしていないかおもんぱかり、相手を尊敬し尊重し、品のない行為や相手をおとしめる発言をしていないかどうか注意しようと思います。

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