医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

美しきガイア 27

2008年09月18日 02時35分30秒 | Weblog
 ヒトが物を取ろうとして手を伸ばすとき、自分の意思で手を伸ばしているのではなく、無意識のうちに手は動き始め、後づけで自分がさも自分で操作して手を伸ばしたように勘違いしているんだ、というのです。

 確かに、無意識のうちに眠っていることや、知らず知らずのうちに・・・ってことはありますが、それが毎回ですべてだ!といわれると違う気もしないでもない。

 で、その仮説に基づけば、具体的なやり方はまだ不明だそうですが、ロボットに意識や心を持たせることはできる・・・らしい。

 



 その著者の主張や異なる主張を考察するのに、物的一元論、心的一元論、心身二元論が出てきます。

 つまり、意識は脳という物質によるのか(物的一元論)

 物質の存在などはそれを認識する意識や心があってこそだ(心的一元論)

 いやいや脳は脳で大切だが心は別の次元で作用しているに違いないし、神もいるかもしれないし、霊魂だってひょっとしたら(心身二元論)

 




 著者は、著者の言葉で言うと、「大部分の日本の科学者がそうであるように、物的一元論者」なのだそうです。

 引き合いに出されたのが、哲学者チャーマースの心身二元論。

 その二元論とは、「物質とは別のカテゴリーに属する意識というものが存在する」

 一般的な日本人の多くは、なんとなくご先祖さまの霊魂や、占いなどに惹かれてしまうあいまいな心身二元論者であると、作者はいいます。

 著者は、物的一元論者(唯物論あるいは物理主義)の立場をとるのだと。

 心は脳が生み出したものであり、それは進化の過程で獲得されたものであり、霊魂は存在せず、もちろん神も存在しない。

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