医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

アルカイックスマイル美1

2007年08月05日 11時53分10秒 | Weblog
 ギリシャのアルカイック期の地中海地方から出土した、古代ギリシアの彫刻があります。

 これらは皆、かすかなほほ笑みを浮かべていて、一般にこれを「アルカイックスマイル」と呼びます。    

 今さらギリシャの美しさや、ギリシャ文明の偉大さを言及するつもりはありませんが・・。

 ご存知のように、ギリシャはバルカン半島の最南端です。
 

 そしてペロポネソス半島、クレタ島をはじめとする3,000もの島々・・・

 やはり地中海ってところは、人種や文化が直角に交わる場所であり、特別な何かがあったのでしょうね。

 バルカン半島はヨーロッパの火薬庫と言われ、 2006年03月13日での「美曲」、フランツ・フェルディナンドでも書きました。

 エジプト、メソポタミア、ローマ、ギリシャ、エルサレム・・・

 北から、東から、さまざまな人種と文化が押し合い、へし合い・・・西はふん詰まりで、地中海で化学融合される。

 世界の原子炉のような場所ですね。



 さてこの「アルカイックスマイル」とは、archaic smile、フランス語での「archaïque」は、「古代の」「 古風の」「古臭い」「廃れた」「初期の」ってな意味らしいです。

 そしてなんと、遠く離れた僕たち東洋人独特の表情のことも、誰が言い出したのか、「アルカイックスマイル」と呼ぶそうです。

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