医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

美しきガイア 16

2008年09月02日 12時38分17秒 | Weblog
 まあもっとも、日本国民の「いい意味での」幼児性は、今に始まったわけではなく・・・

 子どもの遊びに大人との明確な境界がない不思議さは、お江戸を見た当時の西洋人がよく記載しているそうですし・・・。

 その幼児性というか純朴性と、おもちゃ箱のような江戸の町並みと、奇妙な箱庭というミニチュア、さらにはちょんまげに日本髪に着物、で、男女独特な歩き方という異文化、加えて平和主義や戸もしょうじも開けっ放しの開放的な日常をして・・・

 当時の西洋人はお江戸日本を妖精の国、桃源郷だと評価してくれたみたいなんです。




 さてそれはそうと、「深海のYrr(イール)」の途中で出てくるのですが、僕たち人間は自分たちを都合のいいように評価したがるもので・・・

 特にクリスチャンの新約聖書がそうですが、人間が登場したことに歴史上の特別な意義や意味を求めたがります。

 う~ん、気持ちは分かります・・・誰だって自分たちが生まれた特別な意義や意味が、生きる上では必要なことも多いですから。

 でも、そんな意味、ないんですよね~・・・・

 僕もあなたもクリスチャンにも・・・残念ですが。

 誤解なきよう、個人が生まれた後の意義や意味は尊く大きいですよ、もちろん。

 大多数のなんちゃって仏教徒の日本人はそのように、地球の歴史に必然性のない人類誕生に関し、地球規模の自然の摂理はありのままに受け入れていると思いますがね・・・。



 本書の中で、女性科学者(だったかな?)が、クリスチャンのCIAに向かって(だったかな?)に演説するのですが・・・


「人間は自然の進化の過程で必然的に生まれたのではない。

人間は偶然の産物。

巨大隕石が地球に衝突して、恐竜を絶滅させてくれた結果、運よく誕生できた。

そうでなければ今頃は、知性を持った新恐竜がこの惑星に住んでいる。

あるいは、単に動物だけかもしれない。

人間が誕生したのは自然の恩恵を受けたからであって、絶対的な意味があったからではない。

人間の誕生は、カンブリア期に多細胞生物が初めて登場してからの、何百万という進化の道筋のたった一つでしかない。」





 知性を持った恐竜ですか・・・それはそれで見てみたい気もしますが・・そういう文脈ではありません、当然。




「ほかの生き物より怖がりな人間は、めったに危険な目に遭わず、多くの子孫を残すことができる。」



 そういうわけで、たまたま運よく現在の人類の繁栄があるというのですが・・・。

 ではこの地球で、実際に生存意義がもっとも大きい種、つまりその種が存在しなければどうにもこうにも立ち行かなくなる、そんな地球にとってもっとも重要な生物はなんだと思いますか??