医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

美しきガイア 26

2008年09月17日 16時38分34秒 | Weblog
 私事、夏休み中につき、サボりがちでご迷惑をおかけしております。

 


 さて、『脳と心は別物か?』この命題に答えるべく・・・

 ロボット研究者の前野 隆司氏によれば、な、なんと、ヒトの意識(心)は受動的な機能にすぎないんですって!

 ヒトは自分の意思(心)で何かを決定しているように思えていますが、実は何も自分で決めてはいないのではないか、というのです。

 ん、ん~??

 心の主人公のような顔をしている「意識」は、実は「無意識」または「深層意識」の奴隷ではないか?というのです。

 「意識」は、自分の体験をエピソードとして記憶できることが環境適応のために有利だから、進化的に生じたにすぎないささやかな存在なのではないか、というのが彼の主張です。

 エピソードとして記憶しないと、たとえば腹が減ればところかまわず食してしまったり・・・

 みなが勝手にふるまってしまうので、そのために「意識」として記憶されるらしい。

 でも、今こうしてPCに向かっているのも、実は僕の無意識の賜物になってしまい、僕の書こうという意識や、まとめている考えが後付けだなんて到底信用できません。

 また、茂木氏の研究対象らしい、意識の生き生きとした「クオリア」(感覚質)にしても、「クオリア」は確固として存在する現象というよりも、幻想のような頼りのないものなのではないか、と前野氏はいうのです。

 「人の「意識」とは、心の中心にあってすべてをコントロールしているものではなくて、人の心の「無意識」の部分がやったことを、錯覚のように、あとで把握するための装置に過ぎない。」

 「意識」は「無意識」のあとにやってくる。

 つまり心は錯覚だ、というのですね・・・。