医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

アンクエスと色の美14

2008年01月17日 05時16分00秒 | Weblog
 オレンジ色は仏教とも関係がある色で、インド、タイ、ビルマ、ネパール、チベット、スリランカといった地域では僧侶の法衣はオレンジ色で、この法衣の色は献身と至福を意味し、高い精神性を表すそうです。

 では、なぜオレンジ色?ってタイの僧侶の袈裟の色を見て思ったことがありませんか、みなさま?

 仏陀がそのすぐれた力をはたらかせる時、仏陀の体から

①「青」
②「黄」
③「赤」
④「白」
⑤「樺」(オレンジ)
⑥「輝き」(?)

の六色の光を放つとされ、オレンジ色は仏さまの聖なる身体を包む袈裟の色で、あらゆる侮辱や迫害、誘惑などによく耐えて怒らぬ「忍辱(にんにく)」をあらわすのだそうです。

 インドのヒンドゥー教のスワミと言われる僧侶たちは、サフランカラー、薄い黄色のややピンクがかった色の衣を着ているそうです。

 サフランは紫色の花をつける多年草、水に溶けると鮮やかな黄色になり、ご存知のようにサフランライスやパエリアには欠かせません。

 仏教の僧侶は、木欄(もくらん)色と言われるやや黄色がかった黄土色の衣が主で、スリランカの袈裟はややオレンジ色、ミャンマーはエンジに近く、タイの袈裟は茶色に近い色、チベットのお坊さんたちは赤に近いエンジ色でしょうか、ということです。



 しかるに一方、イスラム世界では何色が高貴な色でしょうか?

 答えは、ムハンマドのターバンの色である「緑」が尊ばれ、確かにサウジをはじめとして、国旗でもこの色が多いようです。

 これは主にイスラムの地域は砂漠が多いから、木や緑を尊重するためなのでしょうかねぇ?

 日本の皇室の色は?と聞かれれば、不勉強で間違いかもしれませんが、やっぱ紫なのでしょうか、それとも玉虫色に光る深緑色???