医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

アンクエスと色の美10

2008年01月13日 09時34分15秒 | Weblog
 またヤグルマギクは、穏やかな収斂作用にも優れており、肌に元気と潤いを与えてくれるそうなので、僕としても見逃すことは出来ません。

 花びらの色は、さわやかでとても美しいサファイヤ色で、中心部分はラピスラズリ色。



 ヤグルマギクの花言葉は幸運・幸福・高雅・優雅・優美・繊細さ・愉快、だそうなり。

 なるほど高雅・優雅・優美はうなずける・・・。

 イタリア・ルネッサンスの画家、ボッティチェリの作品「春」プリマヴェーラにも、花の女神フローラの頭を飾る花輪や服の模様として描かれていますよね。


 この美しい青は、日本の色でいうと、「あさぎ色」(浅葱色)と言うそうであり、緑がかった薄い藍色のこと、またはうすあお、しらあおと言うそうです。

 ただしこの「あさぎ色」、羽織の薄い藍染木綿の裏地のことも指し、転じてこのような羽織裏が時代遅れになってからも着用していた田舎武士のことをあざけって言うことばでもあるそうなので注意が要りますね。

 ヤグルマギクの青はとても美しいのですが、実はなんと赤いバラと同じシアニジン型アントシアニンという、本来赤い色素でありながら青色を出している、というのですから、ん???とともに驚きです。

 ではなぜヤグルマギクは、赤いバラと同じ色素をもっているのにもかかわらず、花の色が青いのでしょうか?