医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

アンクエスと色の美7

2008年01月10日 06時33分31秒 | Weblog
 またハワードとカーナヴォン卿がツタンカーメンの墓を発見したときには、墓の副葬品に、美しい青色の『ヤグルマギク』{}の花束が・・・

 3,300年の時を経て、灰色に色を変えてはおりましたが、慎ましやかに添えられていたとのことです。

 古代エジプトでは青い花が魔除けとされ、王様のミイラの胸のところに飾られたそうです。

 悲嘆にくれた王妃アンクエスが、道すがら涙をこらえながら花を摘んで花束を用意し、愛する故人に手向けたものでは・・・と想像されております。

 ヤグルマギクは現在ではドイツの国花。

 あの勇猛果敢なゲルマンにしてこんな可憐な花、というのは連想しにくいものがあります。

 国花(こっか)(the national flower)とは、その国民に最も愛好され、その国の象徴とされる花であり、国花を選定するのは主として外交上の要請によってです。

 いわば慣例ですからその選定方法は、外交担当者が自国を代表するような草花を任意に選定しているので法定ではなく、当然国会等によって選定されたものではありません。

 日本では当然、ご承知のごとく・・・

 「菊」か「桜」ですが、では「五七の桐」というのはみなさまご存知でしょうか?

 花の数が5-7-5のやつで、一般的な3-5-3ではないもの。




 どこかで見覚えはございませんか??

 もともと桐は、鳳凰の止まる木として神聖視されております。

 この「五七の桐」は日本の天皇と皇室を表す紋章の「菊花紋章」に準じるものとして、日本国「政府」(首相・内閣)の慣例的な紋章となっており、政権担当者の紋として日本の国章に準じた扱いを受けるんですよ。

 よく、日本の総理がスピーチをする際、マイクの台のところに、ブルーやエンジでこの紋がつけられております。

 またよく教科書に出てくる織田信長の着物にもよく見ると・・・

 500円玉にも・・・

 日本人としてはぜひ知っておかねば、外国人に聞かれたときに恥をかくことになりますな。