医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

デビッド・ボウイの妖美3

2007年02月17日 06時14分56秒 | Weblog
 ボウイの歌唱力は上手いか下手かは別として(僕は上手いと思いますが)、低音部などは独特であり個性的なのですぐ識別でき、今では日本のロックミュージシャンの多くから、軽いファルセットを入れる彼の歌いまわしをまねられております。

 そして歌詞は(これが一番すごいのですが)、ほれたはれたの低俗な恋愛ソングに終始せず、哲学的であり、宗教的であり、政治的であり、宇宙的であり、はかなく、せつな的で、繊細です。

 僕は英語が不得手ですが、ボウイの詩にはいろいろな知略が隠されており、ダヴィンチ・コードならぬ、デイヴィッド・コードを探すのも(おいおい解説していきますが)ワクワクしますよ。

 ボウイに関しいろいろ知りたい方は、なんといってもライブがすごいので、まず、とにかくDVDで『ジギースターダストライブ』(または「Ashes to ashes」か「ブルージーン」のプロモ)を見ていただきたいと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=r44OFO-MNPo

 今でこそ映像も重要なツールが当たり前の音楽シーン、時代に先立ち映像と、視覚的なライブを積極的に利用したのもボウイです。

 しかもその映像はすべて、徹底して映画並みの美しき芸術に仕上げてくるのです。

 今回紙ジャケのCDが出ましたので、その写真の数々もご注目ください。

 そしてどこかで顔のアップがあれば、彼の人生を物語るボウイの瞳孔をとくとご覧ください。

 何かお気づきになられたら、理由はご自分でお調べになってください。

 ボウイは大の日本びいきですから、歌詞にも日本がたくさん出てくるし、ステージ衣装も寛斎さんを採用したり、ジャケ写も日本人カメラマンが撮ったり・・・・うれしいじゃありませんか?

 レオナルド・ダ・ビンチやミケランジェロにゴッホにピカソ、ショパンやモーツァルト、ドストエフスキーにエジソンやアインシュタインと、数十年に一人は世の中に天才が輩出されるものですが、僕にはデビッド・ボウイも間違いなくその一人であると信じ込んでおり、彼と同時代に生きられて幸せに思います。