医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

西洋建築美と歴史-7

2006年04月22日 21時33分49秒 | Weblog
 なんか勢いが出てきてしまいました。 結構皆さんも美しい建造物に興味がおありなようで・・

 さて、ギリシャの石柱で出てきた「コリント式」のアカンサスですが、自宅の近所にありましたので撮影しました。 画像をクリックしていただくと大きくなるようです。

 まだ花は咲いておりませんでした。これはギリシャの国花であり、葉っぱはギザギザで触ると痛いです。葉っぱの形があざみに似ている(似てるかな?)ので「葉あざみ」とも言われます。 

 このアカンサスはなんと「唐草模様」の原型にもなっております。 ご存知でしたか? 

 ということは、ラーメンマークもこれが原型・・? だから「明治安田記念館」の一部の彫り物がラーメンマークなのですね。 この唐草模様が中近東からシルクロードを経て、中国経由で日本に入り、泥棒マークの風呂敷模様になったわけだと。

 イスラムでも使われるので、ヨーロッパでは「アラベスク」。 お供えのアカンサスが成長して遺品を入れたカゴを包んでいた様子に感動して石柱に用いられだしたとか・・。 花言葉は「芸術」・・・納得。

 さあ、本題のカテゴリー③中世はロココ

 ロココはロカイユ(rocaille)に由来する言葉だそうです。

 時代的には18世紀。Wikipediaから引用すると、「ロカイユ」は岩の意味で、バロック時代の庭園に造られた洞窟(グロッタ)に見られる岩組のことでした。それがなぜか1730年代に流行していた、曲線を多用する繊細なインテリア装飾をロカイユ装飾(ロカイユ模様)と呼ぶようになったそうです。

 ロカイユ装飾は、イタリアの貝殻装飾に由来すると考えられていますが、植物の葉のような複雑な曲線を用いた特有のものです。

 男性的で豪華絢爛(けんらん)なバロックに対し、女性的で繊細優美なロココ。 威厳ある緊張感のバロックに対して官能的な陶酔感を与えるロココ。 

 色で表現すれば白地に金。 これでイメージがわきますでしょ 主に室内内装に用いられる言葉です。

 ヴェルサイユ宮殿内や世界遺産であるドイツのヴィースの巡礼教会内部装飾が有名です。
http://world.poo.gs/isan/europe/wies.htm
http://www.geocities.jp/counde14/wies/wies_ich.html

絵画ではアントワーヌ・ヴァトーの「シテール島への船出」が有名です。
http://luckycharm.web.infoseek.co.jp/art2.html

 なんとなく・・あまりに貴族趣味に走りすぎており、ぼくにはちょっと・・・ 女性は好きかな・・

 音楽界ではバロックのバッハに対し、「ロココ」はウィーン古典派に属する「モーツァルト」のイメージ。

 このところ日本ではモーツアルトが生誕250周年でしたか?大ブレイクですが、有名な「アマデウス」という映画がありましたね。

 「ハイドン」が「ソナタ形式」を確立し、「モーツァルト」が発展させ、「ベートーベン」が完成させたのが音楽における「古典主義」です。

 バロックまでは音楽では「声楽曲」中心でしたが、この古典派の頃からピアノも誕生し楽器のみで演奏される「器楽曲」へと主役が変遷していきます。

 18歳になって、女性が急におしゃれに芽生えた心境でしょうか?

 次回は19世紀の激動の時代に突入です。