いよいよ19世紀に突入です。
18~19世紀は世界的大転換期です。
アメリカの「独立宣言」、イギリスでは「産業革命」(木炭→石炭・蒸気機関)が、フランスでは「フランス革命」が起きて王制が終焉します。 そしてその後共和制へシフトし、革命後のフランスをまとめあげた「ナポレオン帝政」を経験します。
日本でも大政奉還から明治を迎えます。
大きな流れとして「古典主義」→「ロマン派」をキーワードとして覚えてください。
この頃西洋では有名な仏の「ルソー」、独の「カント」をはじめ啓蒙主義(人間の理性による思考を重んずる主義)が隆盛し、理性と伝統が重んじられていました。
このことは「宗教」と「科学」を理性的に分離させ、「資本主義」や「主権在民」を発展させます。
啓蒙主義は進歩的であるとともに、伝統を重んじますので回帰的でもあり、またまた揺れ戻しが起こり、「クラシック・リバイバル」や「古典主義」が起こるのです。
建築では「ギリシャ様式」の「大英博物館」。
http://all-a.net/a_map/uk_london/b-museum/b-museum01.html
ナポレオンのオーストリア+ロシア軍撃破を記念して作った「ローマ様式」の「凱旋門」。
http://www.4travel.jp/img/tcs/t/album/1002/src_10022400.jpg
そして「ゴシック様式」の「イギリス国会議事堂」に「ビッグベン」。
http://wadaphoto.jp/images/uk03.jpg
音楽ではベートーベンが「古典主義」を完成させます。多音から和音へ。そして調性原理に基づく均斉のとれた理論的構成へ。
絵画では貴族趣味の強い「ロココ」に対抗してナポレオンの影響もあり「新古典主義」が生まれます。代表者は、ラファエロを尊敬し、アカデミックで歴史主義の「アングル」。代表作は「泉」。
http://www.geocities.jp/nack735/ingres.html
19世紀はまた、進化論の「ダーウィン」、電池を発明した「ヴォルタ」、遺伝学の「メンデル」、結核菌コレラ菌発見者の「コッホ」や予防接種を発見し細菌学感染症学の父「パストゥール」、その他「モールス」「エジソン」・・・と偉人伝記の宝庫です。
さらに「古典主義」に反発するように「ロマン派」が生まれます。 ロマン派は中世「ロマネスク」に憧れ、大胆、自由主義、主観的感情、想像性、詩的、夢と現実の混同や非現実的なものへの憧れといった現実逃避の側面も持ちます。
音楽では「古典派」を基礎として「ロマン主義」のもと感情的・主観的・民俗学的に発展を遂げ、前期にはシューベルト、メンデルスゾーン、ショパンらが。 後期にはブルックナー、ワーグナー、マーラー、R. シュトラウスらスケールの大きい、またより民族的な発展をしていきます。
絵画ではスペインの「ゴヤ」や、「新古典主義」の「アングル」に対抗する「ロマン主義」の巨匠「ドラクロア」がおります。「民衆を導く自由の女神」はご存知だと思います。
http://www2.plala.or.jp/Donna/delacroix.htm
輪郭を重視せずに動きをダイナミックに強烈な色彩で彩り従来の古典的な構図を無視する手法。従来の方法論を否定しますので、サロンや展覧会では賛否両論でひと悶着を起こします。
その後「写実主義」(レアリスム)の「クールベ」が物議をかもし、
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/h-inb1/h-rea/h-crb/IPA-inb390.htm
「ミレー」
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/h-inb1/h-rea/h-mle/IPA-inb420.htmを経て19世紀末の「印象派」へ継承されていきます。蒔いた種はキリストの教えともされております。
高校を卒業すればもう大学生か社会人です。激変の時期ですから、日本でも黒船は来るし開国を余儀なくされ、否が応でも世界(社会)に放り出されるのです。 激動の19歳。1868年が明治元年。(イヤ、牢屋)です。
そして19世紀末には印象派の父「マネ」から「ルノワール」、「シスレー」、「モネ」、「ドガ」を経て後期印象派として「ゴーギャン」、「ゴッホ」、「セザンヌ」らが輩出されます。
「マネ」は元祖印象派とされますが、視覚混合などは用いられてはおりませんので、色調をもってそう位置づけられるのでしょうか?以前も書きましたが、「黒」が印象的です。 また「笛を吹く少年」は浮世絵の影響を受けたとされ、背景をあえて立体化せず、2次元で描いております。
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/h-inb1/h-imp1/h-mne/IPA-inb230.htm
絵の具を混ぜると濁るため、初めて混ぜずに描いたとされるのは「シスレー」。 いかにもイギリス人好みの風景画です。
http://material.miyazaki-c.ed.jp/ipa/internet_artmuseum/insyou2/sysl/IPA-inb290.htm
「ドガ」は前述の「アングル」を習い、「線」を重視します。彼は他の印象派とは異なり、自然光よりも人工光を好み、動きをとらえようとしているように見えます。
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/h-inb1/h-imp1/h-dga/IPA-inb220.htm
「ゴッホ」はご承知のとおり、浮世絵に影響を受け日本の色を求めて「アルル」に住みますが、「ゴーギャン」と一緒に暮らします。 悩ましい関係だったのでしょうか? 耳をそり落とす前日にも「ゴーギャン」にグラスを投げつけたりしていたとか。
「ゴーギャン」はタヒチでの活動が有名ですが、案外「パクリ」が多かったようですね。
「セザンヌ」は近代絵画の父とも言われ、プロからの評価はものすごく高いのですが、僕には色使いもタッチも野暮ったく感じてしまいます。 彼は空気を描写すべく「青」を使えとか、後のピカソにつながりますが物質の多面性を重視したり、見たままをとらえずに自然を円柱・円錐・球形でとらえ、花瓶が重力に逆らったり腕が長すぎたりします。
http://material.miyazaki-c.ed.jp/ipa/internet_artmuseum/koukiinsyou/cezannu/IPA-inb350.htm
次は20世紀の近代です
18~19世紀は世界的大転換期です。
アメリカの「独立宣言」、イギリスでは「産業革命」(木炭→石炭・蒸気機関)が、フランスでは「フランス革命」が起きて王制が終焉します。 そしてその後共和制へシフトし、革命後のフランスをまとめあげた「ナポレオン帝政」を経験します。
日本でも大政奉還から明治を迎えます。
大きな流れとして「古典主義」→「ロマン派」をキーワードとして覚えてください。
この頃西洋では有名な仏の「ルソー」、独の「カント」をはじめ啓蒙主義(人間の理性による思考を重んずる主義)が隆盛し、理性と伝統が重んじられていました。
このことは「宗教」と「科学」を理性的に分離させ、「資本主義」や「主権在民」を発展させます。
啓蒙主義は進歩的であるとともに、伝統を重んじますので回帰的でもあり、またまた揺れ戻しが起こり、「クラシック・リバイバル」や「古典主義」が起こるのです。
建築では「ギリシャ様式」の「大英博物館」。
http://all-a.net/a_map/uk_london/b-museum/b-museum01.html
ナポレオンのオーストリア+ロシア軍撃破を記念して作った「ローマ様式」の「凱旋門」。
http://www.4travel.jp/img/tcs/t/album/1002/src_10022400.jpg
そして「ゴシック様式」の「イギリス国会議事堂」に「ビッグベン」。
http://wadaphoto.jp/images/uk03.jpg
音楽ではベートーベンが「古典主義」を完成させます。多音から和音へ。そして調性原理に基づく均斉のとれた理論的構成へ。
絵画では貴族趣味の強い「ロココ」に対抗してナポレオンの影響もあり「新古典主義」が生まれます。代表者は、ラファエロを尊敬し、アカデミックで歴史主義の「アングル」。代表作は「泉」。
http://www.geocities.jp/nack735/ingres.html
19世紀はまた、進化論の「ダーウィン」、電池を発明した「ヴォルタ」、遺伝学の「メンデル」、結核菌コレラ菌発見者の「コッホ」や予防接種を発見し細菌学感染症学の父「パストゥール」、その他「モールス」「エジソン」・・・と偉人伝記の宝庫です。
さらに「古典主義」に反発するように「ロマン派」が生まれます。 ロマン派は中世「ロマネスク」に憧れ、大胆、自由主義、主観的感情、想像性、詩的、夢と現実の混同や非現実的なものへの憧れといった現実逃避の側面も持ちます。
音楽では「古典派」を基礎として「ロマン主義」のもと感情的・主観的・民俗学的に発展を遂げ、前期にはシューベルト、メンデルスゾーン、ショパンらが。 後期にはブルックナー、ワーグナー、マーラー、R. シュトラウスらスケールの大きい、またより民族的な発展をしていきます。
絵画ではスペインの「ゴヤ」や、「新古典主義」の「アングル」に対抗する「ロマン主義」の巨匠「ドラクロア」がおります。「民衆を導く自由の女神」はご存知だと思います。
http://www2.plala.or.jp/Donna/delacroix.htm
輪郭を重視せずに動きをダイナミックに強烈な色彩で彩り従来の古典的な構図を無視する手法。従来の方法論を否定しますので、サロンや展覧会では賛否両論でひと悶着を起こします。
その後「写実主義」(レアリスム)の「クールベ」が物議をかもし、
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/h-inb1/h-rea/h-crb/IPA-inb390.htm
「ミレー」
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/h-inb1/h-rea/h-mle/IPA-inb420.htmを経て19世紀末の「印象派」へ継承されていきます。蒔いた種はキリストの教えともされております。
高校を卒業すればもう大学生か社会人です。激変の時期ですから、日本でも黒船は来るし開国を余儀なくされ、否が応でも世界(社会)に放り出されるのです。 激動の19歳。1868年が明治元年。(イヤ、牢屋)です。
そして19世紀末には印象派の父「マネ」から「ルノワール」、「シスレー」、「モネ」、「ドガ」を経て後期印象派として「ゴーギャン」、「ゴッホ」、「セザンヌ」らが輩出されます。
「マネ」は元祖印象派とされますが、視覚混合などは用いられてはおりませんので、色調をもってそう位置づけられるのでしょうか?以前も書きましたが、「黒」が印象的です。 また「笛を吹く少年」は浮世絵の影響を受けたとされ、背景をあえて立体化せず、2次元で描いております。
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/h-inb1/h-imp1/h-mne/IPA-inb230.htm
絵の具を混ぜると濁るため、初めて混ぜずに描いたとされるのは「シスレー」。 いかにもイギリス人好みの風景画です。
http://material.miyazaki-c.ed.jp/ipa/internet_artmuseum/insyou2/sysl/IPA-inb290.htm
「ドガ」は前述の「アングル」を習い、「線」を重視します。彼は他の印象派とは異なり、自然光よりも人工光を好み、動きをとらえようとしているように見えます。
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/h-inb1/h-imp1/h-dga/IPA-inb220.htm
「ゴッホ」はご承知のとおり、浮世絵に影響を受け日本の色を求めて「アルル」に住みますが、「ゴーギャン」と一緒に暮らします。 悩ましい関係だったのでしょうか? 耳をそり落とす前日にも「ゴーギャン」にグラスを投げつけたりしていたとか。
「ゴーギャン」はタヒチでの活動が有名ですが、案外「パクリ」が多かったようですね。
「セザンヌ」は近代絵画の父とも言われ、プロからの評価はものすごく高いのですが、僕には色使いもタッチも野暮ったく感じてしまいます。 彼は空気を描写すべく「青」を使えとか、後のピカソにつながりますが物質の多面性を重視したり、見たままをとらえずに自然を円柱・円錐・球形でとらえ、花瓶が重力に逆らったり腕が長すぎたりします。
http://material.miyazaki-c.ed.jp/ipa/internet_artmuseum/koukiinsyou/cezannu/IPA-inb350.htm
次は20世紀の近代です