医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

面白美しく書く西洋本

2006年02月23日 18時52分16秒 | Weblog
 「ダヴィンチ・コード」みなさん読まれたでしょ? 

 最近ヒットしたダン・ブラウンの小説です。

 最近のクラシックブームとあいまって、世にダヴィンチブームが起きたらしいですね。 

 西洋人の宗教ものの著作は、とっても面白美しく書かれますよねえ。

 感心 

 それにしてもルーブルはピラミッドを作ったりなんだか怪しげで話題には事欠きませんね。やっぱりフリーメーソンの影響でしょうか・・・?

 彼の著作には「天使と悪魔」「デセプション ポイント」もあります。

 「デセプション ポイント」は映画向けというか、いまひとつだなと感じましたが、「天使と悪魔」は超面白かったですね。 

 ちょうど僕が読んでいた頃、本物のローマ教皇の即位の頃で、煙突の煙のことや選択会議のようすなどが妙にリアルでタイムリーでした。 

 キリスト教を題材とする小説にはこのようにとても面白いものがあるんですよ。



 マイクル・コーディの「イエスの遺伝子」は、本の発売前からディズニーが映画化する権利を買ったことでも有名です。 

 映画を意識したのかしないのかは分かりませんが、あまりにハリウッド的ですけれども、ここにも出てくる「宗教的秘密結社」っていうのはそもそもが胡散臭くかつ神秘的ですから、うそが上手できれいに読者をだましてくれるとついついハマってしまうのです。

 他のダヴィンチもので、しかも秘密結社ものにルイス・パーデューの「ダヴィンチレガシー」もあって、こちらもなかなか面白いですよ。

 そのほかには、ユダヤ教が題材ですがエリオット・アベカシスの「クムラン」、これはお薦めの書です。 

 ユダヤ教とエッセネ派、イエス=キリストと死海文書の関わりは・・・。

 普段触れる機会のないユダヤ教の奥深くを学ぶこともできます。

 またフリア・ナバロの「聖骸布血盟」も秘密結社が登場し、なかなかスリリング・・。

 変わったところでは99年の芥川賞受賞作の平野啓一郎氏「日蝕」があります。

 これは古きフランスでの異端と錬金術がテーマですが、時代感を出すためにでしょうけれども文語体で書いてあり、若いのに知識がすごいなと思いました。 

 で、内容は・・・ごめんなさい、あまり感動しませんでした。 

 少し陳腐な話題でした。

 ただこれを日本人が書いたという点は評価に値すると思います。

 同じく日本人の書く西洋宗教ねたでは、内田康夫氏の「イタリア幻想曲」というのもあります。

 学研からはクリストファー=ナイトの少し怪しいフリーメーソンの世界で「封印のイエス」という本が出ております。

 また徳間書店はこういう怪しげな関係は得意ですから、最近アメリカで論争となっている進化論と原理キリスト教者による聖書創造論の対立を学ぶには久保有政の「創造論の世界」、またジョナサン=グレイの「契約の櫃(はこ)」では一応レイダース~失われたアーク~のモデルのようなアーク発見について書かれてはおります。

 さらにジェフリー=サティンオーヴァーの「聖書のミステリー」ではいわゆる聖書に記されたとされる暗号のようなバイブルコードの謎が。

 ちなみに予言と預言は異なります。 

 予言はいわゆるノストラダムスのように将来の予想。

 預言は神から言葉を預けられた者が語った言葉です。

 またユダヤ人のラビ・マーヴィン=トケイヤーはよく言われる日本人とユダヤ人の類似性につき「日本・ユダヤ封印の古代史」を書しております。

 他にもI・ウォーレスの「イエスの古文書」では現代版で古文書の行方が。

 これも毛色が多少違いますが、「ダヴィンチコード」に続く全米ベストセラーとされるI・コールドウィルの「フランチェスコの暗号」も多少キリスト教色があります。



 これらは遺跡好きが高じるとどうしてもエジプト文明、シュメール・アッカド文明に興味が深まってしまい、エルサレムは避けて通れず、その延長でついつい読んでしまうんですよね。 

 別に僕は特定の宗教に興味があるわけではありませんけれど・・・。

 でもキリスト教系の読み物はなんでだかハマってしまうのです。

 クリスチャン系の読み物は美しくロマンを読ませる技術を心得てますよねえ