【政界地獄耳・08.16】:与党も野党もトップの人材不足 選挙だけでなく政党を厳しく評価する仕組み必要
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・08.16】:与党も野党もトップの人材不足 選挙だけでなく政党を厳しく評価する仕組み必要
★唐突な首相・岸田文雄の総裁選不出馬表明で自民党総裁選挙も混沌(こんとん)としてきた。自民党議員など現金なもので、あとは自分にとって都合のいい人物ならば、いつも通りの政治生活が戻ると思っているようだが、若い顔ぶれによる刷新感を出したところで選挙用の使い捨てになりかねず、本当に今出馬する意味があるのか、今が最良のタイミングか想察する思慮が名前の出ている候補にあるだろうか。自民党も閣僚候補はいくらでもいるだろうが、首相(党総裁)が務まる人材が減ってきたのではないか。
★だが他党も同様だ。立憲民主党も同時期に代表選挙があるが、顔触れは芳しくない。10年前の民主党時代の政権中枢が、いまだに党内でそれぞれ力を持ち、国民に知られている顔というより、まだ同じ顔触れなのかと驚かれる。つまり10年たっても人材が育たないことを証明した感じだ。最近も都知事選挙で蓮舫が戦ったものの、敗戦後は蓮舫が独り、さまざまな中傷と戦う羽目に。誰も責任を取らず知らんふりだ。みんなで支えるとか守るといった政党のよりどころがない文化が是正されない。政府与党を厳しく攻撃する割にはディフェンス力に欠け、外からの攻撃に弱い。そのくせに内紛好き。こんなわがままな政党のトップがいるだろうか。
★公明党も同様だ。党代表・山口那津男は幾度も退任を口にしているものの、後継者選定に苦しみ続投を続ける。党内では1年以内に衆参選挙、都議選を控え続投論が根強い。先月末の会見でも「党大会を機に任期は終わるのが当然の基本だ」としながら「今は諸般の情勢をよく考えながら熟慮している」とこちらも人材難に苦しむ。共産党も1月に委員長を田村智子に変えたものの、党勢拡大にはつながらず議長となった志位和夫頼みが続く。政党の数が多すぎるのか、政治家の人材不足なのか、選挙だけでなく政党を厳しく評価する仕組みが必要だ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年08月16日 07:49:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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