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アストリッドとラファエル 閉ざされた部屋

2022年09月08日 | JDカー
NHKで放映中のフランスミステリドラマ「アストリッドとラファエル 文書係の事件録」第6話『閉ざされた部屋』、
タイトル通りに密室殺人が起きます。で、探偵役の一人、アストリッドがこんなことを言います。
「ジョン・ディクスン・カーは密室を7つに分類し……」
おお、こんなセリフはドラマ「ケイゾク」で団次郎と犬山犬子が出た回、
「カーター・ディクスンの『赤後家の殺人』では……」と聞いて以来ですよ。

「閉ざされた部屋」の密室はあっさりとトリック(カーの作品そのまま!)が分かってしまうのですが、
現場に落ちていた一枚の原稿から、ひねったプロットが展開するなかなかの佳作です。
クイーンの「生者と死者と」みたいな感じですね。

そういえば、正史の獄門島が英訳された際の、今年の6月のニューヨークタイムズの書評がこれ。
「~Seishi Yokomizo (1902-81), who took a pinch of John Dickson Carr and a dash of Agatha Christie~」
(https://www.nytimes.com/2022/06/10/books/review/new-crime-fiction.html)

正史の紹介にクリスティとカーを引き合いに出すのはいいけれど、
クリスティはともかくカーは今の読者に分かるのだろうか、と心配。
さらにクイーンが出てこないのは、カー以上に小説家クイーンは忘れられているのか。




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