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●《『空疎な小皇帝…』…苦い記憶しかない。…卑しさ、浅ましさを、剥き出しで見せつけられるような取材の日々が、辛くてならなかった》

2022年02月16日 00時00分34秒 | Weblog

(20220212[])
週刊金曜日オンライン記事【ヘイトやフェイクの時代の先駆者、石原慎太郎氏への弔辞/斎藤貴男】(http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2022/02/07/news-118/)。

 《私はかつて『空疎な小皇帝 石原慎太郎」という問題』(2003年、岩波書店)と題するルポルタージュを発表した者である。小皇帝とは中国の、一人っ子政策の下で甘やかされて育った男の子のこと。就任早々から差別発言や弱い者いじめばかりを重ねていた都知事には一人っ子でなくても適切な暗喩だと考えた。講談社ノンフィクション賞の候補にも残していただいた作品だが、苦い記憶しかない。取材拒否やマスコミ界での風当たりは想定内。とはいえ自分の中にもあるに違いない卑しさ、浅ましさを、剥き出しで見せつけられるような取材の日々が、辛くてならなかった》。

   『●鮎川哲也さん『死者を笞打て』 ――― 《ディーゼル車》規制以外、
     何か《功》がありましたっけ、《空疎な小皇帝》氏に? 10・23通達etc.…

 《空疎な小皇帝》氏への斎藤貴男さんの弔辞。《石原慎太郎という人物を容赦なく剔抉(てつけつ)し、彼に期待を寄せる最近の世の風潮の危うさをも同時に撃つといった評論集》が著書『空疎な小皇帝』であり、その著者が斎藤貴男さん(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cf1359005e05b9334231eb6ef76704de)。《権力者にとって便利な人だった躊躇のない差別は、新自由主義や、もちろん戦争の大前提であり、“理想”でもあるからだ都政を私するコソ泥三昧が許された所以か。》《慎太郎的なるものの定着などあってはならない。合掌。》

 テレビやマスコミは綺麗ごとしか言わないし、ましてや、《石原節》ねぇ? もう一人《〇〇節》で名の挙がる醜悪な自民党議員がいますよね…《麻生節》なるド「アホウ節」。あぁ、情けない…。
 『死者を笞打』つべきだ、と思う。 

 《ディーゼル車》規制以外、何か《功》がありましたかね?、《空疎な小皇帝》氏・石原慎太郎元東京「ト」知事に? 数多の《罪》しか思い出せません。ここ最近で思い出されるだけでも、「10・23通達」と教育破壊の大罪。教師の内心をかき乱し、たかがハタやウタを強制する。子供たちの前で、踏み絵を踏ませる学校長ら。元「ト」知事自身はハタやウタに大した思い入れも無かったようなのに…。要は、ミーイズムの塊ただの我欲だけの人だ。

   『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁
   『●石原慎太郎元東京「ト」知事の都市伝説はどうやら正しかったらしい

 もう一つ。大砲でベトナムの人々を殺そうとした件。

   『●〝腰ぬけ〟で結構、害悪老人よりは!!
    「「戦争の体験があるぼくたちはこのままじゃ死ねない」というのは、
     戦争をしないと気が済まないのでしょうね。いや、
     腰ぬけ小皇帝ですから、自らあるいは身内が行くのではなく、
     若者を戦争に行かせないと気が済まないということでしょう。
     あるいは、ベトナム戦争の際に石川文洋さんに咎められなかったら
     大砲の引き金を引いていたように、安全地帯に居て、罪なき民衆を
     殺すためのミサイルのスイッチを押すような卑怯者でしょう。
     哀しい精神構造です。城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・
     石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たちに学ぶ能力の無い、
     哀しい老害人です。エイジズムに加担する気はありません。
     でも、この都知事は「ババア」発言に見られるようなエイジズムの権化
     ですし、差別主義者ミーイズムの塊ですからね」


 こんな人を長きにわたり東京「ト」知事としてしまったこと、また、彼らの親和性の強さから当たり前なのですが、お維による大阪「ト」知事との醜悪な烏合…。
 (リテラ)《障害者差別や優生思想、外国人差別による排外主義の煽動、ジェノサイドの肯定、女性や性的マイノリティへの攻撃、歴史修正主義、自己責任の強調や生活保護バッシング──。石原氏の暴言・差別発言、ヘイトスピーチを挙げればはっきりとするように、石原氏は差別主義者以外の何物でもない。しかも、石原氏の問題は、彼一人のものではない。その存在は、安倍晋三・元首相をはじめとするネトウヨ・極右のベースとなり、橋下徹氏や維新的ポピュリズム、優生思想の跋扈を生み、社会的弱者への攻撃、民族差別、障害者差別が堂々とまかり通る土壌をつくり出した》。

   『●パンダの方が働いているとは!
    《いまや破綻寸前の新銀行東京に1400億円を投入。
     150億円を使って招致失敗に終わっても、懲りずに五輪招致基金を
     4000億円も積んでいます。移転ゴリ押しで大モメの
     築地市場移転の総事業費は、
     4316億円に達する見込みです。
     これだけでも計1兆円のムダづかいです》
    《都民にすれば石原に払ってきた報酬の方が、よほど高くついている

   『●恥ずかしくないんでしょうか?
   『●都民じゃないが、宇都宮健児さんに真の都知事に
   『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
   『●『核狂信者を新当主(党首)に迎える元大阪〝ト〟知事党』についてのつぶやき
   『●「我欲」だけの人の高嗤い
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(1/3)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(2/3)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(3/3)
   『●覆土していれば土壌・地下水汚染問題は解決していた?…
              「空疎な小皇帝」石原慎太郎元「ト」知事のドブ金
   『●《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事による五輪招致が間違い
        だった…小池「ト」知事「コロナとの戦いで金メダル取りたい」…

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http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2022/02/07/news-118/

ヘイトやフェイクの時代の先駆者、石原慎太郎氏への弔辞
斎藤貴男|2022年2月7日7:01PM

 元東京都知事の石原慎太郎氏が2月1日、都内の自宅で死去した。89歳。謹んでご冥福をお祈りする。

 ただし、彼はかりそめにも公人だった。だから書いておく。

     (南京事件について会見(※注)で語る石原慎太郎東京都知事
      (当時。2012年3月30日。撮影/伊田浩之))

 私はかつて『空疎な小皇帝 石原慎太郎」という問題』(2003年、岩波書店)と題するルポルタージュを発表した者である。小皇帝とは中国の、一人っ子政策の下で甘やかされて育った男の子のこと。就任早々から差別発言や弱い者いじめばかりを重ねていた都知事には一人っ子でなくても適切な暗喩だと考えた。

 講談社ノンフィクション賞の候補にも残していただいた作品だが、苦い記憶しかない。取材拒否やマスコミ界での風当たりは想定内。とはいえ自分の中にもあるに違いない卑しさ、浅ましさを、剥き出しで見せつけられるような取材の日々が、辛くてならなかった

 人間なんてロクなもんじゃない。だから私たちは懸命に生きている。なのに、この人は……。東京都福祉保健局の中堅幹部だった女性から、一通の手紙を受け取ったのは、そんな頃である。

 福祉を全面的に民営化または廃止するとの方針が示されたと、まずあった。弱者と呼ばれる人のすべてを嫌う知事の意に沿いたい局長が組織を差し出したと続き、〈福祉の理念がガラガラと崩れるのを、自ら率先して理論構成していかねばなりません。知事はそれを見て笑っているのでしょう〉。

 石原氏は安全圏から標的を見下し、せせら笑って悦に入る思えばヘイトやフェイクが猖獗を極める時代の、彼は先駆者だった

 石原氏は16年東京五輪の招致活動で、IOC(国際オリンピック委員会)のロゲ会長(当時)に手紙を書いている。〈忌まわしい戦争〉から解放された少年時代に、〈民族を違えても人間は人間としてある〉と痛感したとする回顧から書き起こされ、わが祖国はその戦争への反省から〈戦争放棄を謳った憲法を採択し〉て今日に至った、日本で民族の融和、国家の協調を担う大きなよすがとなるオリンピックを行うことは、世界の平和に大きな貢献ができるものと信じます〉と結ばれていた。

 大嘘だった。近頃の若者がダメな理由はと問われた彼が「60年間戦争がなかったから」「『勝つ高揚感を一番感じるのは、スポーツなどではなく戦争だ」と断じたのは五輪招致を言い出す半年前(『週刊ポスト』05年1月14・21 日号)。招致失敗後も何も変わらなかった。


【“躊躇のない差別主義者”】

 自分は徴兵制の導入論者だと胸を張り、フランスの哲学者レイモン・アロンの話題を持ち出した。彼は学生運動にかまける学生たちに同情的だったとして「彼らが青春を青春として自ら捉えて自覚するための条件を、みんな我々が奪ってしまったからだという。それはすなわち戦争であり、戦争によってもたらされる貧困です、とアロンはいっていた」(『週刊ポスト』11年2月25日号)。

 権力者にとって便利な人だった躊躇のない差別は、新自由主義や、もちろん戦争の大前提であり、“理想”でもあるからだ都政を私するコソ泥三昧が許された所以か。

 石原氏が芥川賞を受賞した際、選考委員の佐藤春夫氏が激怒したのは有名だ。本稿では当時57歳だった女性作家・美川きよ氏の指摘を紹介しよう。

〈女の心理をこんなものだろう位に書かれるのは、不愉快よりもまだ坊やだなあって感じがします。(中略)今の青年の悩みは、「太陽の季節」や「処刑の部屋」ではまだまだ底が浅いのではありますまいか。それと何卒真剣に取り組んで下さい。人気のあやつり人形にならぬように自愛と自戒を切に祈ります〉(『日本週報』1957年1月5日号)。

 「坊やのまま老いた男の訃報を受けて“盟友”こと亀井静香・元運輸相は語ったという。「石原慎太郎は日本人の心の中にいつまでも残り、彼は永遠に生きていくんだよ」(「AERA.dot」2月2日)。

 亀井氏の真意は知らず、字面の通りになるのを私は恐れる慎太郎的なるものの定着などあってはならない。合掌。

斎藤貴男・ジャーナリスト、2022年2月11日号)


※2012年3月30日の会見の詳細と批判は『貧困なる精神25集 石原慎太郎の「狂った果実」』(金曜日)参照。同書には石原氏の「まぼろし」論を徹底的に論破した「石原慎太郎東京都知事に訂正・謝罪を求める」も収録されている。

【タグ】新自由主義|東京五輪|石原慎太郎|IOC
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