『池上彰のやさしい教養講座』池上彰(著)
<Amazon 内容紹介より>
現代社会の重要テーマとその背景にある歴史が、
これ1冊で全部わかる!
米軍は日本を守ってくれるの?
原発問題はどうなる?
アメリカが産油国になるって本当?
――日本経済新聞の人気連載がついに書籍化しました。
日本と世界の気になるニュースを手がかりに、
これだけは知っておきたい戦後史を、
池上先生がやさしく解説します。
「はじめに」から
このところ「教養」がちょっとしたブームの様相を呈しています。
書店の店頭には「教養」を冠した書籍が多く並ぶようになりました。
それだけ教養が求められるようになったのでしょう。
とはいえ、そもそも教養とは何でしょう。
人生の滋養になるもの。
そんな回答も可能でしょう。
人生をよりよく生きるための基礎体力。
そんな言い方も可能でしょう。
長い人生の中で、
私たちはさまざまな困難にぶつかります。
障害をどうすれば乗り越えることができるのか。
そこで教養がモノを言います。
教養の多寡が成功と失敗を分けます。
そこで必要になるのが、
過去の人々の叡智です。
叡智ばかりではありません。
過去の愚かな失敗もまた、
他山の石として大いに参考になります。
過去の成功と失敗を学んでおく。
これも教養なのです。
こうした過去の例を教訓にするためには、
歴史を学ばなければなりません。
そのために学校には「歴史」という教科があるのです。
高校では「世界史」や「日本史」という
科目名になっていますが。
しかし、一口に歴史といっても、多種多様です。
高校までの「世界史」や「日本史」では、
現代に到達する前に時間切れとなることが多いことでしょう。
これでは、現代を読み解くことができません。
そこで、東京工業大学で教えている私は、
現代史を中心に授業をしています。
第二次世界大戦後の東西冷戦が現代に
どのような影を落としているのか。
冷戦が終結したことによって、何が起きたのか。
そうした歴史の道筋を辿りながら、
人々の取り組みの成功と失敗を、学生たちと考えています。
現代史は、現代に生きる私たちにとっての必須の教養だと思うからです。
こうした現代史を講義する際、私は、
最新のニュースを導入に用います。
いま何が問題になっているのか、
それを把握するために現代史の理解が必要であることをわかってもらうためです。
こうした講義録を書籍にまとめたのが、この本です。
東日本大震災を、私たちはどう受け止めるべきなのか。
政権交代は何をもたらしたのか。
私たちにとって「豊かさ」とは何か。
バブルや公害問題の歴史を考えました。
さらには、日本を取り巻く東アジア情勢の激変の中で、
日米安保や沖縄の米軍駐留問題も取り上げました。
ジャーナリスト・東京工業大学教授 池上彰
■もくじ
はじめに
第一章 講演集 池上先生、教養を学ぶ意味って何ですか?
C h a p t e r.1 学ぶ力を持つということ
C h a p t e r.2 悩むことは怖くない
第二章 現代日本を知る5つのテーマ 戦後日本の歩みを学ぶ
C h a p t e r.1 豊かさとは何だろう
C h a p t e r.2 3・11という「第2の敗戦」からの復活
C h a p t e r.3 日米安全保障条約が守るモノとは
C h a p t e r.4 歴史的政権交代は、なぜ失敗したのか
C h a p t e r.5 「働く」ということを考える
第三章 現代世界を知る5つのテーマ 戦後世界のかたちを学ぶ
C h a p t e r.1 勝者が世界を二分した東西冷戦
C h a p t e r.2 世界平和は核の恐怖で生まれる?
C h a p t e r.3 中東和平への遠い道のり
C h a p t e r.4 テロを生んだもの、テロを終わらせるもの
C h a p t e r.5 戦争のない世界を目指して
<感想>
図書館で借りた新着本コーナーの池上彰本。
昨年3月のニュースが取り上げられていてとても興味深かった。
大幅に返却期間を過ぎてしまって大慌てで読んだことが残念(;_q))クスン