Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

横山崋山 @ 東京駅ステーションギャラリー

2018-10-21 09:18:39 | エトセト等

横山崋山 (178?-1837) って誰? と思ったが TPO が一致して入館.ポスターの「見ればわかる」も効いた.
ガイジンが多く,ボナール展より混んでいたくらい.

いろんな画風が混在.器用貧乏ゆえに後世に名が残らなかったのかもしれない.
出発点は曾我蕭白だそうだが,あんな絵をお手本にするのは変わり者の証拠だろう.



「夕顔棚納涼図」(右) は久隅守景 (1620- ? ) の国宝「夕顔棚納涼図屏風」(左) へのオマージュだろう.守景描く頬づえをつた男性のポーズはぎこちないが,150 年後のこの絵では自然である.男女だけをクローズアップした構図もすっきりしている.しかし蚊に喰われないのかと心配.こちらは大英博物館蔵とあった.

ちなみに,この守景の絵は
   夕顔の咲ける軒端の下涼み 男はててれ女はふたの物
という歌を視覚化したものだそうだ.「ててれ」は褌,「ふたの物」は腰巻き.作者の木下長嘯子 (1569-1649) は,小早川秀秋の義兄である.

ポスターにもあしらわれている,上下各 30m の「祇園祭礼図巻」で順路は渋滞.山鉾や神輿ばかりでなく,店先にいる人々までをも,色彩豊かに細密に描き出している.祇園祭の研究にも資するとかで,京都人なら夢中になるところだが,ぼくは途中でスキップ.

「唐子図屏風」が可愛かった.



ステーションギャラリーの螺旋階段.見上げればシャンデリア.
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赤坂宮川のうなぎ

2018-10-20 09:07:23 | エトセト等


赤坂のうなぎ屋.しかし J 子との昼食,宮川御膳はうなぎ無しの懐石であった.写真左 (お店の HP より) のように,ちょこちょこといろんなものがあり,茶碗蒸しもシャーベットもついて 1200 円はお値打ち.

J 子が絵描き仲間のパーティなので,夜また入店.7時過ぎ カウンターにひとりだったが,客がぽつりぽつりと現れ,カウンターに一つおきに座る.どなたも黙々と,ビールあるいは酒と,酒肴と,うなぎを頼む.

このカウンターに折り紙の蟹が2匹篭に入っていた.お客さんが置いて行って下さった,のだそうだ.

銀杏と,うなぎもを串に巻きつけて塩焼きにしたので1本.
白焼きは (蒲焼きも,だが) い・ろ・は とランク付けされていて,「は」はうなぎ1匹,「ろ」は3/4,「い」は半匹.「い」2700 円にした.写真は「は」

築地・宮川本廛の暖簾分けらしい.しかしやぶそばの場合と違い,店としての個性が際立っているようだ.野田岩などのようにうなぎだけにこだわらず,刺身も天ぷらもある.
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赤坂 やぶそば

2018-10-19 11:02:56 | エトセト等
赤坂で蕎麦を! と思ったが,室町砂場に6時半ごろに行ったらすでに店じまい.ちなみにホテルで朝食に,と思ってカーベー・ケージに行ったら,この時間にはドイツパンは売り切れだった.

赤坂サカスの中というのはイマイチと思ったが,やぶそばへ.空いていた.
キクマサの樽酒とだし巻き卵.
たくみ天せいろは,広島そごうのと見た目はそっくり (よく見たら羊羹が違う).チェーン店とはこういうものかと,ちょっと鼻が白くなった.しかし,けっこう美味かった.広島よりつゆがしょっぱいように感じた.

スタッフは男性ばかりだった.「ありがとう存じます」と唱和してくれる.どうせなら練習してハモればいいのに.
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ボナール展

2018-10-17 20:22:45 | お絵かき


国立新美術館のニ紀展のとなりの会場。視神経の冒険というサブタイトルだが、チケットにもあしらわれている「白い猫」がまず目を惹く。



逆光でテーブルかけの下の方まで描いた、静物。



セピア色の写真も多数。パートナーをやたらに撮り、それを油彩画にしたり…

学生時代におもしろがって読んだ「ユビュ王」の装幀が展示されていた。岩波文庫のルナールの博物誌の挿画の原画も。こんなところにもボナールが!と、うれしい発見。

晩年の3m四方に近い大作群は、富豪たちの注文によって描いた装飾画。画家が描きたいものと、一致していたのだろうか。

この美術館はいつも大混雑という印象があったが、比較的空いていた。
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10年ぶりのつくば

2018-10-16 08:30:19 | エトセト等


駅のロータリーに面して雑居ビルが出現。一階にsazaコーヒー。浅煎り(酸味だったかも)・深煎り(苦味)が日替わりで3つから選べる。ドリップ。勝田駅の小さな店から,今ではチェーンに成長している。
かってのデパートは廃墟。

10年ぶり,いや、もっとご無沙汰のつくば。友人が車で、KEKと市内を一周してくれた。彼は学生時代同様、よく笑うので、こちらも楽しい気分になった。

kEKのどこかに僕の名前が「火元責任者?」の札として残っていたらしい。飛ぶ鳥、後を何十年も濁す!
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TX守谷駅周辺の鉄塔群

2018-10-16 06:51:54 | エトセト等


鉄塔少年Hのおかげで,鉄塔を意識するようになった.

つくばエクスプレス沿線は鉄塔がにょきにょき.男女,赤白・モノクロなど,多種多様が一度に視野に入る.ウエブには良い写真がたくさん.しかし自分で車窓から撮ってみると,さえない!
鉄塔フェチさんたちが,途中下車して輪行する気持ちがすこし理解できる.
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敬老会のおみやげ

2018-10-15 07:01:57 | エトセト等
地区の社会福祉協議会の敬老会を,上京のため欠席と申し上げたところ,わざわざ民生委員さんがおいでになり,このようなものを下さった.出席するとお弁当が食べられたそうだ.

ご長寿おめでとうだそうだ.父は50代,母は60代で亡くなったので70代は未知の領域という感じだ.

味噌汁は東京ビジネスホテルでの朝食で,ありがたくいただくつもり.
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J 子の二紀展出展作

2018-10-14 08:49:55 | お絵かき


J 子の作品が二紀展に入選.2点出品するのが通例で,多分こちらが入選したと思う方の制作過程.


1月にとりかかったところ.








8月,ほとんど完成と思われたのに...


なぜか色が大幅に変わり...


これは9月中旬の段階.出品作はこれにさらに手を加えたもの.

10/17 追加.展覧会場で撮った完成作.
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鉄塔少年Hの遡上

2018-10-13 08:50:14 | 読書
小川敏明,文芸社 (2018/2).図書館で借用.☆☆☆

Amazon の内容紹介*****
ちょっと不思議な子どもの20年にわたる成長記であり子育て記録である。小さい頃から鉄塔好きで強いこだわりを持つ息子は小学校2年生のときに「発達障がい」の疑いありと診断される。筆者は衝撃を受けるが、息子の好きなことにとことん付き合おうと決心するのだった。あたたかい愛情に包まれのびのびと成長していく鉄塔少年の様子をユーモアを交えながら綴る。*****

Hはひろむ.発達障害は「疑い」がある程度らしい.鉄塔フェチで,家族または「じぃじ」が休みのたびに鉄塔旅行に付き合わされたが,高校以降はひとりで旅行することが次第に多くなる.

お父さんの文章は深刻にならないしベタつきもしない.
「ひろむは引きこもることも親に反抗することもなく,真っ直ぐ育ってきた.そりゃそうだろう.引きこもっていたら大好きな鉄塔は見られなくなるし,反抗していたらお父さんに鉄塔探検に連れて行ってもらえなくなる」...など.

ひろむくんは野菜を一切食べないそうだが,それでも健康そのものらしい.彼の興味の矛先ベストスリーは
 小学3年生時 送電線鉄塔,新幹線,オニタビラコ
 20歳時 トップはもちろん鉄塔,ミースプルンヲ,ホビーオフ
ミースプルンヲはひろむくん独自のことば.知り合いにも,こうした独自語を連発するお子さんがいたが,今どうしているだろう.
彼は現在,異性に全く関心がないそうだが,今後どうなるのだろうか.

著者のブログ「小川家の鉄塔の見えるJazzyな生活」の関連記事を遡ってまとめたものだそうだ.ブログをやっていると,どこまで書くかが問題.「発達障がい」の文字は本になったときに現れたのかもしれない.
コメント (2)
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チューリングの考えるキカイ

2018-10-12 09:52:14 | 読書
阿部彩芽,笠井琢美「チューリングの考えるキカイ - 人工知能の父に学ぶコンピュータ・サイエンスの基礎」技術評論社 (2018/4).

Amazon の内容紹介 *****
本書はチューリングの理論をもとに、コンピュータの原理やしくみから人工知能までを、わかりやすくていねいに解説しています。チューリングは現在のコンピュータサイエンスの基礎となる理論を作り上げた、とても重要な人物です。また、『知性を持つ機械』という論文やチューリングテストを考案するなど、人工知能の父とも呼ばれています。本書はこのチューリングの重要な理論を、できるだけわかりやすく楽しんで理解できるように、難しい専門用語を避け、ふんだんなイラストを用いて説明しています。コンピュータサイエンスの入門書として最適です。*****

笠井さんはコンピュータ・サイエンスの研究者.この本は氏が某大学で文系の学生を対象に行った講義を,そのお嬢さんである阿部さんがわかりやすく書き直したものだそうだ.阿部さんは阪大工学部卒で,現在はグラフィックデザイナー.イラストレーター.だからイラストも装丁も垢抜けた,楽しい本.
カントール,ゲーデル,ペアノ,ヒルベルト,ラッセル等々,登場する人名から推測できるように,程度は高い.しかもちゃんと読めばちゃんとわかるように書いてある.

自分のことを言うと,研究所に勤めて最初の仕事は,メモリ 8kB のミニ・コンピュータを実験データの処理に用いることだった.プログラムは機械語と1対1に対応するアセンブラで行った.この本では架空の存在として登場する原始的な計算機は,実はあのときのミニ・コンビュータそのものであったと思う.

「質問に答えを返すものを機械と定義する」とか,「究極のプログラム言語としての while プログラム」とか,コンピュータを少しかじったニンゲンにも新鮮なことが続出する.この業界の常識か,それとも笠井さん独自の定義かがわからないものが多い.

しかし...

この本の内容は,文系の一般学生には無縁である.実はふつうの,物理や化学や機械工学を専攻とする理工系の学生にさえ無縁な世界で,特に本の後半は禅問答みたいな感触である.
著者はあとがきで,役に立つかたたないかという打算に走ることなく,知を探求すること自体の楽しさ面白さを感じてもらいたいという趣旨のことを述べている.
そう認識すれば ☆☆☆☆★.
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