Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

武満徹との日々

2011-06-11 08:59:55 | 新音律
武満浅香「作曲家・武満徹との日々を語る」 小学館 (2006/02)

出版社 / 著者からの内容紹介*****
武満徹夫人の武満浅香さんにインタビュー。この希有の作曲家の創造の秘密に迫り、日常生活、知られざるエピソードが語られる。それは同時に戦後の芸術、文化運動の貴重な証言でもある。図版、資料、写真、年譜入り。*****

「知られざる」という形容詞だが,もともと何も知らずに読んだ.正式な音楽教育を受けていないこと等.初めて聞いた.
全部で 6 章の構成だが,そのうち 2 章が映画のこと.
没後 10 年のせいもあって,淡々とした口述.結婚して羽目を外さなくなってつまらないヒトになったといわれるけれど,そのかわり長生きできたのよ とか.ふつうの夫婦の年代記として読んでもいい感じ.

表紙・扉には「聞き手・武満徹全集編集長」とあるだけだが,奥付の1ページ前に「大原哲夫」というお名前があった.小学館のスタッフらしい.

市立図書館で借用した.
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生野銀山見物など

2011-06-09 06:55:50 | エトセト等
特任している研究室の旅行.J 子も参加して平均年齢を引き上げてしまった.
「どういう団体ですか?」「大学の研究室です」「大学も高齢化ですね」 だって.

行程は,生野銀山見物.
フォレストステーション波賀のコテージで BBQ・宿泊.
翌日は,播州山崎花菖蒲園.
幹事さんありがとう.

唱和 40 年代まで操業していたとか.坑道は寒くて長かった. 早く出たいと思いつつ小一時間. でも最深部は気温 40 度湿度 99% とか.江戸時代には四つん這いの「狸堀り」の姿勢で二日くらい入りっぱなしだったらしい.あちこちにいた鉱夫鉱婦の人形に,当時の過酷な労働をしのんだ.ただし どの人形も背が小さく外人のような顔立ちだった.
写真は銀山入り口.滝も2本あってなかなかの眺め.左の階段を登った先には露天掘りの跡が多数あったが,マムシに注意・ヒルに注意の看板も.

コテージはバス・洗浄機付きトイレ完備.宍粟(しそう)牛,銀山坑道熟成酒など,たらふく飲食.なぜか蚊がいない.
ラドン温泉に入り,19.8 マッヘの放射能コーヒーを賞味.サイホンで入れていたが,豆は酸味系.この「名水」はガソリンスタンドみたいな販売機で, 20 リットル 100 円.

菖蒲園の開花は 1-2 割.再入場券をくれたが,学生さんが回収.売るんだと言っていたが,誰も買わないだろう.山菜天ぷらと揖保の糸で昼食.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミルト・ジャクソン・モデルのマレット

2011-06-07 06:34:13 | ジャズ

ビブラフォンはマレットで全然違う音になる.

マリンバのコンサートでもらった打楽器屋さんのビラからサイトをたどったら,Pro-Mark に Milt Jackson Model というマレットがあったので購入してみた.

写真左のもので,頭が異様に大きく,柄が異様に短い.
ちなみに,右のは初めてビブラフォンを買ったときについて来た 4 本演奏用のもの.
真ん中のは斉藤楽器製 2 本演奏用大井貴司モデル.いつもはこれを使っている.

マレットをきびきびと動かさないと,左右のマレットがぶつかってしまう.またリーチが短いから,体ごとこまめに移動する必要がある.しかしそうした点に慣れると使いやすいことがわかった.弾性率が大きく,手応えが良い.
かなりやわらかい.Milt Jackson Model は昔から Albright というメーカーが出しているのだが,Pro-Mark はそれよりソフト.
高音が鳴らないので,曲を選んで使わないと.このサイズでもっとハードなヘッドはないのだろうか.

YouTube をあさったが,Milt Jackson がこのマレットを使っている映像はないようだ.

この頭に赤い毛糸をどうやって巻いたのかも疑問.てっぺんの穴から毛糸が湧き出しているように見える!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東川 篤哉「館島」

2011-06-05 08:58:39 | 読書
創元推理文庫(2008/07)

「謎解きはディナーのあとで」「密室の鍵貸します」「交換殺人には向かない夜」...と,この著者の本が平積みになっているが,2005 年に単行本で出た「館島」と同じ著者とはずっとニンシキできないでいた.

この「館島」は,殺人事件が,暴風雨で孤立した孤島の奇妙な建築物で起こるという,ダブル定石ミステリ.タイトルが簡明.最後に大道具が明らかになるのはおもしろい.そこに至るまで,アル中気味の美女探偵とドジ刑事のドタバタでつなぐのだが,よくあるパターンでやや退屈.
著者は,馬鹿にして読んでいるとびっくりする,という効果を狙ったのだろうか.

こんな仕掛けを館の関係者が誰も知らないのはなぜか,という説明は必要だろう。一階間取り図にトイレがないのはおかしい.
瀬戸大橋?がダブル構造で鉄道も走っていて,その車窓から見ると...という,どこかでタイムマシンが狂ったような想定はおもしろい.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカ音楽史

2011-06-03 09:33:41 | 新音律
大和田俊之「アメリカ音楽史―ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで」講談社選書メチエ (2011/04)

裏表紙の惹句*****
ロック、ジャズ、ブルース、ファンク、ヒップホップ…音楽シーンの中心であり続けたそれらのサウンドは、十九世紀以来の、他者を擬装するという欲望のもとに奏でられ、語られてきた。アメリカ近現代における政治・社会・文化のダイナミズムのもとその“歴史”をとらえなおし、白人/黒人という枠組みをも乗り越えようとする、真摯にして挑戦的な論考。*****

「他者を擬装する」というのは,ミンストレル・ショーで白人が顔を黒塗りにして黒人を偽装したのが始まりであり,この本はこの「偽装」をひとつのキーワードにしている.音楽は自己表現ではなく,他人に成り済ましたいという欲望から生まれたというのだ.著者はそれは,憎悪と憧憬が入り交じる繊細な欲望であると主張する.

ミンストレル・ショーに関連して,あの「おおスザンナ」のフォスターも登場.

とてもおもしろい.でも,理科系ニンゲンにとっては読みやすい文章ではない.例えば,章とサブタイトルが

第9章 プラネタリー・トランスヴェスティズム - ソウル/ファンクのフューチャリズム
第10章 音楽の標本化とポストモダニズム - ディスコ、パンク、ヒップホップ
第11章 ヒスパニック・インヴェイジョン - アメリカ音楽のラテン化

という調子.これなら英語で読ませてくれたほうが楽と言いたいくらいだ.

著者は慶應義塾大学法学部准教授で,この本は慶應義塾大学法学部における講義がもとになっているとのこと.

巻末に2 段組で 34 ページにわたりびっしりと参照論文がリストアップされている.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギャラリー「無」

2011-06-01 09:39:34 | お絵かき
街に出る途中に思い出して,ジャズ研 N 村氏に教わった< href="http://gallery-mu.petit.cc/">ギャラリー「無」に.結局 3 時間も滞在してしまった.広い敷地 (P 数十台は大げさか) に犬3匹,ステンドグラスの工房とカフェ.さらに奥に住居,らしい.

新幹線東広島駅から 2km くらいと思うが,山奥の感じ.
樹上ハウスとインデアン・テント.
カフェには作品の他にアンティーク多数.いわくありげな油絵.
工房には本職の設備機器の他に,レア盤 LP EP ブラス・ダイレクトドライブのレコードプレイヤー・プラス・真空管アンプ.年代物のフェンダーローズのキーボード.
雑然としているが,その分居心地がよい.

「無」ではなく「有」であった.

アップライトピアノもあって,ジャズのライブもやらせてくださるとのこと.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg