
山口 勇子・原作,沼田 曜一・語り, 四国 五郎・絵 「絵本 おこりじぞう」金の星社 (1979/11).
四国五郎ギャラリーで購入.著者として3人の名前があるが,みなご逝去している.三者三様の「あとがきに変えて 語り伝えたい平和の尊さ」がある.
山口 勇子 (1916-2000) の原作は絵本に挟み込んであった,絵本が取り上げているのは原作の前半分だけである.「...平和の尊さ」でも「半分だけでは,わたしの「おこりじぞう」にはならない」と書いている.
でも絵本としては前半だけで正解だったと思う.絵本化のもとは沼田 曜一 (1924-2006) の「手づくり民話劇場」での語りだそうだ.絵本の文は「むかし,日本が せかいの たくさんの くにぐにと.せんそうを しておったころ---」で始まる.広島弁みたいだと思ったが,沼田の出身は岡山県真庭郡湯原村出身だった.
四国五郎 (1924-2014) の「...平和の尊さ」は,子どものころ「お化けかるた」を買ったが,ろくろ首や骸骨がこわくて捨ててしまったという書き出しだが,「子どもたちに怖がらないで最後まで見てもらえて,しかもこのうえなくこわい絵本を描くことは難しい」とも書いている.
トップの画像は唯一ナレーションのないページ.
動画は Youtube 「寝る前の一冊「おこりじぞう」」,読んだ気になれるかも.
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