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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

思い出列車が駆けぬけてゆく 鉄道ミステリ傑作選

2025-05-01 09:40:22 | 読書
辻真先「思い出列車が駆けぬけてゆく 鉄道ミステリ傑作選」東京創元社 (創元推理文庫 2022/9).

カバー裏の紹介*****新婚旅行で伊豆を訪れた、トラベルライターの瓜生慎・真由子夫妻。修善寺発、東京行きのお座敷列車に偶然乗車することになった二人は、車内で大事件に巻き込まれてしまう……(「お座敷列車殺人号」)。他にもブルートレイン、α列車など、いまでは姿を消した懐かしい車輛、路線が登場する、“レジェンド”辻真先の鉄道ミステリから評論家・戸田和光がチョイスした珠玉の12編。*****

著者の長編ミステリはわりに気に入っているが,短編をまとめて読むのは初めて.
初出は 1983-2011 の「問題小説」など.2000 年代に入ってからの作品の出来がよい.ぼく的ベストは最後の「轢かれる」.でもその前の「東京鐡道ホテル 24 号室」も良かった...ルパンにホームズが紛れ込むのとちょっと趣向が似ている.

全世紀の作品の大部分は大量生産作家の「いっちょ上がり」作らしく,つっこみどころ満載.
でも,北海道をカニ族としてうろついた日々,名古屋に就職して愛用した大垣止まりの準急・東海 xx 号,東京鐡道ホテル転じて東京ステーションホテル...,自分のことを国鉄の最盛期やそのごの衰退にからめて思い出して,ノスタルジーにひたるのも悪くはなかった.

著者の父は自民党の代議士だが,ご本人は共産党支持とどこかで聞いた覚えがある.
図書館で借用.

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