Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ビル・エバンス タイム・リメンバード

2019-07-03 08:42:56 | ジャズ
ビル・エバンスのドキュメンタリー映画.
広島八丁堀 デパート福屋8階 八丁座 1日1回夜だけ上映.月曜日の充席率は約6割.

ビルの演奏動画と,彼の知人友人親類縁者へのインタビューが交互に,忙しく現れる.前者の大部分は Youtube にあるようで,モノクロで怪しい音.それはカラーのインタビュー場面にもバック音楽として引き継がれる.「ワルツ・フォー・デビー」のデヒーさんも登場.

音楽関係者は称賛するばかり.ジム・ホール,ボブ・ブルックマイヤー,ポール・モチアン,ビリー・テイラーなど,亡くなった人が多い.でも「マイルスとビルの共演はまるで天上の結婚式のようだ」と言われても...

一方で,彼は自分本位で他人を傷つけることも多かったという発言も.
彼の死は緩慢な自殺だったという説が,映画の中でも語られる.元カノと兄の自殺と関係があったのだろうか.自分の見聞体験では,自殺は伝染すると思う.

麻薬に溺れ,他人に金をせびったりしたが,音楽は最後までしっかりと美しかった.麻薬のために晩年の演奏はダメとされる (ことが多い) チャーリー・パーカー,バド・パウエルなどの違いは何だろう.

ジャズ映画のひとつの典型は,破滅型の天才を扱うこと.セロニアス・モンクのドキュメンタリー「ストレート・ノー・チェイサー」も然り.デクスター・ゴードンが主演した劇映画「ラウンド・ミッドナイト」も然り.
幸か不幸か,世の中が平均化し,破滅型音楽家は出現しなくなって,ジャズもつまらなくなった...なんちゃって.

Waltz for Debby の LP を買ったのは学生の時だった.特定の年齢時にタイミングよく巡り合ったアーティストに思い入れを感じるようになるのだろうか.ある人にはそれがキャンディーズだったり,またある人には韓流スター (具体的な名前をしらない) だったりするのかな.

ところで,MJQ のドキュメンタリー映画ができたらしい.このグロープが「破滅型」ではないことは明らかだ.それでは受けない,というわけで ? 本邦公開はありそうもない.


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