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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

天沢退二郎「夢でない夢」

2008-10-06 13:40:35 | 読書
これから読みそうもない本を古本屋に持っていったが,安いこと! チェーン店ではなく,古いタイプの古本屋に持っていったら,すこしは評価されたかも,と反省.でも本棚がすかすかになったので,紛失したと思っていた「夢でない夢」が日の目をみた.

ぼくの天沢初体験は「話の特集」という雑誌に連載された「入口はあるが出口はない童話」で,これが単行本で「夢でない夢」というタイトルに変わった.「話の特集」はおとなの雑誌だったので,「....童話」をぼくは大人の読み物として読んだ.950円は,この大和書房からの初版が出た1973年にはずいぶん高かったが,気に入ったので買ったのだろう.
読み返してみると,確かに「光車...」と違って大人向き.また,「光車...」の文体はほとんど宮沢賢治を連想させないが,こちらはずばり「....でした」「....のです」と賢治調.なんてったって一郎の名字が金田なのだ! 山猫のお相手の次はクロム...お忙しいことである.
「夢...」の一郎は「光車...」でも一郎だが,清子は龍子に名前が変わっている.
「光車...」→「夢...」→「どんぐり...」とさかのぼると,どんどん「電脳コイル」からは離れていくなぁ.

他に今は亡きカネボウのPR誌に連載した連作「四郎の夢」と,大学生時代の作品3編を収録.
2005年にブッキングという出版社から再刊されている.



こちらは同じ著者による詩集「幽明偶輪歌」思潮社(2001).現代詩なんて...と引き気味だったが,立ち読みしたら,童話のノリで読めそうだったので購入.読んでから「夢...」も詩みたいなものだったのかと納得した.
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