岩宮眞一郎,技術評論社(2020/3).
著者はこの分野の権威.ぱらぱらすると,「です,ます」調の啓蒙書だがレベルは高い.丁寧に書けば 5-6 冊になるところが圧縮されている.
目次は表紙に緑の活字で書いてある.とくに最初の2章「音と聴覚...」「音の物理と心理」の内容は学術的だが,理工学書と違って,根掘り葉掘り理解させることは諦めているようだ.狭い意味の音楽の科学は「音楽のしくみ」だけ.
逆に後半には小見出しだけを拾えば,文章は読まなくてもいいと思われるところもある.例えば「8.10 音楽のムードの利用 : 寄り添う,ずらす」は,節のタイトルもモノを言っているが,小見出しは「音楽に泣かされている」「寄り添う音楽」「ずらし,ときには欺く音楽」....
昔使った大学の工学の教科書を見ると,こんなことが書いてあったのか...と思うが,「音の空間性」「オーディオ機器...」「電子楽器...」あたりも,数十年後に読んだら懐かしく面白そう.ちなみに「オーディオ機器...」の章には「LPレコードをレコード・プレーヤで再生しているすメーじ」と題する挿画があった.
「映像メディア...」「サウンドスケープ...」「音のデザイン」は系統的ではなく,いかにも現在進行中のことが書かれたと言う感じ.
ふつうの出版社の常識からすると,図の大きさが適切でなく,間が抜けた感じがする部分があったり.でも,エッシャーとか,セロ弾きのゴーシュとかが現れ,なかなか楽しい.
図書館で借りたが,百科事典的な価値もあるので,購入するつもり.
著者はこの分野の権威.ぱらぱらすると,「です,ます」調の啓蒙書だがレベルは高い.丁寧に書けば 5-6 冊になるところが圧縮されている.
目次は表紙に緑の活字で書いてある.とくに最初の2章「音と聴覚...」「音の物理と心理」の内容は学術的だが,理工学書と違って,根掘り葉掘り理解させることは諦めているようだ.狭い意味の音楽の科学は「音楽のしくみ」だけ.
逆に後半には小見出しだけを拾えば,文章は読まなくてもいいと思われるところもある.例えば「8.10 音楽のムードの利用 : 寄り添う,ずらす」は,節のタイトルもモノを言っているが,小見出しは「音楽に泣かされている」「寄り添う音楽」「ずらし,ときには欺く音楽」....
昔使った大学の工学の教科書を見ると,こんなことが書いてあったのか...と思うが,「音の空間性」「オーディオ機器...」「電子楽器...」あたりも,数十年後に読んだら懐かしく面白そう.ちなみに「オーディオ機器...」の章には「LPレコードをレコード・プレーヤで再生しているすメーじ」と題する挿画があった.
「映像メディア...」「サウンドスケープ...」「音のデザイン」は系統的ではなく,いかにも現在進行中のことが書かれたと言う感じ.
ふつうの出版社の常識からすると,図の大きさが適切でなく,間が抜けた感じがする部分があったり.でも,エッシャーとか,セロ弾きのゴーシュとかが現れ,なかなか楽しい.
図書館で借りたが,百科事典的な価値もあるので,購入するつもり.