
ルーブルからやってきた絵が多数.
「静寂の画家」だそうだ.当時は静物画の画家はランクが低かったそうだ.それにもかかわらず,静物画→風俗画→静物画と辿った彼の軌跡を見ると,静物画が本当に好きだったらしい.
この木いちごの絵を見ると,凡人は,まず描く前に木いちごをピラミッドに積み上げて…食べるのは一番後か…などと心配してしまう.

こちらは風俗画代表「食前の祈り」.解説によれば
***食卓で食前に捧げる感謝の祈り(ベネディシテ)の途中で言葉に詰まってしまった幼い(女の子のような服を着てはいるが実は)男の子に、母と姉の視線が集中し、母と男の子の視線が交わされる瞬間を描いた《食前の祈り》は、日常生活のなかの絶妙な瞬間の描写が評価され、多くのヴァリアントが描かれました。現存するシャルダンの真筆画4点のうち、今回のシャルダン展はそのうちの2点が出品されます。***
お姉ちゃんの意地悪そうな目つきがかわいい.
同じ絵を 4 枚も描いたそうだが,写真もコピーもない時代だからかな,などと考えるのは浅はかであろうか.
この美術館はたいてい空いていて,展示もすかすかで,気持ちが良い.