アンジョルラスが好き

おもにAaron Tveitについて
彼に興味が無ければつまらないです。
コメント欄が面白いので読んで下さいね。

ルイ・まだ未完成

2013-12-01 | 妄想のアーロン

カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲、ルイかリラにと思ってたんだけど。
ヤマザキとミホはイメージ違うような。どうかな?





羽生選手の曲です。どうかな?
ごめん、クリスマスのほうを先にやるから、色々考えてて。
たとえば、どこで1話にするかとか。あまりに長いとスクロールが大変だし、出だしを忘れちゃうから。
それとか、どんな挿絵が欲しいとかも。では、ちょっと待っててね。



Wong Wing Tsan(ウォン・ウィンツァン)の『海より遠く』はどうでしょう?
寂しいルイの少年時代にぴったりだと思うんですが。

画像がちょっと綺麗なじゃないんですが、音が良かったので。画像は下を見ながらということでw


ルイは孤独な少年でした。
裕福な家に生まれ何不自由なく育ちましたが、ただ一つ、愛された記憶だけが無かったのです。
彼の産みの母親は、彼が3歳のときに他界し、金髪で静かな微笑みをたたえた美しい人だったとしか、覚えていないのです。
写真は、後妻にはいった継母が全て処分してしまいました。
初めこそ優しかったその人は、自分の子が産まれるとすっかり豹変し、ルイを疎んじるようになりました。彼は、戸惑いと悲しみのあまり、笑わない無口な少年になっていきました。唯一の頼れる存在であるはずの父親も、彼の孤独感を理解できず、可愛げのない子供と思ってしまったのです。
ますますルイは心を閉ざしていきました。家に居場所のない彼は、いつからか街を徘徊するようになり、そんな時です。街角で力強く演説するアンジョルラスに出逢ったのです。それは、衝撃的な出逢いでした。アンジョルラスの姿に、父親のような兄のような、または恋人のような、母親のような、尊敬、憧れ、愛情、どう表現していいのかわからない特別な感情が彼の胸を射抜いたのです。
そして、アンジョルラスの姿を追いかけるようになりました。

ルイは、いつしかカフェミュザンに通い詰めるようになりました。
アンジョルラスの側にいたかったのです。
なぜそんなにアンジョルラスに惹かれるのかは、ルイにも分かりません。
ただ、使命にもえる彼の強さに尊敬を感じ、仲間を思う優しさに心打たれ、ひたすら心酔していきました。ルイが欲しかった空間がそこにはあったのです。そう、愛に溢れていたのです。だからこそ、時折みせるアンジョルラスの淋しげな横顔に切なさを感じずにはいられないルイでした。いつのまにか、彼の世界はアンジョルラスが全てになっていました。
彼がいてくれれば、孤独な自分から解放されるのです。
アンジョルラスの周りは暖かかったのです。

通い詰めること2年、ルイは19歳の美青年に成長していましたが、
相変わらず隅っこに隠れるように、アンジョルラスの演説を聞いていました。
そんなルイをある時、グランテールがからかいだしました。
「おい、そこのおチビさん、そんなところにコソコソ隠れてるところをみると、本当は女なんだろう~?男なら俺の酒を飲んでみせろよ!」まだ一度も酒を口にしたことのないルイでしたが、「僕は大人の男だ!」とグランテールから酒瓶を奪い取り一気に飲もうとしたその瞬間、大きく暖かい手がそれを阻止しました。びっくりして見上げると、そこにはアンジョルラスが立っていました。「グランテール、ふざけるのもいいかげんにしろ!酔っ払いは出ていけ!」冷酷な目で一括しました。
そして、一変優しい目をルイにむけると、「無理をして皆に合わせる必要はない。君は君のままでいいんだ」と言ってくれたのです。
アンジョルラスが初めてルイに話しかけてくれた瞬間でした。
ずっと僕のことを見ていてくれたんだ。何と表現していいのか分からないほどの感謝と愛情がルイの胸に溢れてきました。
絶対に何があってもアンジョルラスの側を離れない。彼は自分が命をかけて守ってみせる!そう決意したのです。
グランテールとは、実はあれからすっかり仲良しになり、アンジョルラスに相変わらず話しかけられずにいるルイにとって、大切な友達になりました。アンジョルラスへの思いが同じもの同士だったからです。
日に日に社会の情勢は悪化し、革命を起こす時が近づいていました。アンジョルラスが死を覚悟していることがわかります。と同時に仲間を巻き込んでいいものか苦悩していることも痛いほど感じます。
ルイはどうしたらアンジョルラスの心を安らげてあげられるのか分かりませんでした。それで、わざとグランテールとふざけて、彼を怒らせたりしてしまうのでした。
それでもルイは幸せでした。僕はどこまででも、アンジョルラスと共に!伝えるつもりはありませんが、ルイはアンジョルラスを愛していたのです。初めて知った愛でした。でも、側にいれればそれで十分でした。

そして、あの革命の日をむかえます。アンジョルラスと共に戦う、それは夢に見た幸福な時でした。たとえ、死に向かっていようとも。彼と一緒なら何も怖くなかったのです。
ルイはアンジョルラスを守るようにずっと隣を離れませんでした。
だから、銃弾に倒れた時、ルイの目に最後に映ったのはアンジョルラスの大好きな横顔だったのです。この世の中で1番美しいものを目に焼き付けて死んでいける、何と幸福なのでしょう。だから、ルイは微笑んで逝けたのです。
アンジョルラスがルイのもとに駆けつけた時も、ルイの口元は笑みをたたえたままでした。アンジョルラスはそんな彼の金色の柔らかな髪をそっと撫で、一筋の涙を流し額にキスをしました。
そしてきびすを返すと、彼の最後の戦いの中に飛び込んでいきました。皆のアンジョルラスに対する思いが嬉しくて、彼もまた思い残すことなく、旅立っていけたのです。革命のリーダーアンジョルラスは、やっとその苦悩から解放されたのでした。

なんか、最後慌ただしく終わりにしてしまった感がちょっと...

アンジョルラスとルイの物語

アンジョルラスは、もうずっと前からルイの熱い視線に気づいていました。
熱心に2年も通って来ているのですから、当然といえば当然ですが、
クールフェーラック達が寄せてくれる尊敬の眼差しとも違う、別の何か...
でもあえて気づかないフリをしていたのです。話しかけることもしませんでした。
出来れば、ルイには深入りして欲しくなかったのです。彼はまだ若い。そのうち飽きて、来なくなればいいとさえ思っていました。
アンジョルラスは、自分達がやろうとしていることの無謀さを十分知っていたからです。
しかし、アンジョルラスに心酔しきっているルイは、彼の思いなど知る由もないのでした。
ただ一人、グランテールだけが2人思いを感じとり、彼等の感情の間で、気を揉んでいるという状況でした。
アンジョルラスが命をかけてのぞんでいること、出来れば一般の人をあまり巻き込みたくないと心痛めていること、
そして、そんなアンジョルラスだからこそ側にいて少しでも支えになりたいというルイの気持ち。
どちらの思いも辛いほど痛感してしまうグランテールなのでした。
彼もまた、アンジョルラスを愛していたからです。
あの日、ラマルク将軍の葬儀の前夜、実はアンジョルラスはルイを家に帰したかったのです。
自分達と運命を共にするのではなく、自分達の意思を継ぐ者として、生き残って欲しかったのです。若く頭の良い彼なら、たとえ自分達が果たせなかったとしても、この国をいい方に導くべつの道を考えてくれるのではないか。
彼に託したかったのです。
しかし、「ルイは君を失ったら決して生きてはいけないよ、」そうグランテールに言われて、諦めたのでした。
そして、アンジョルラスは、全ての思いを背負って革命へ突入していくのでした。


そうそう、一つだけお願いしてもいいですか?
ルイが銃弾に倒れて、アンジョルラスがかけより髪を撫で、そして、きびすを返して最後の戦いに突入していった。
みたいな場面を、もし採用していただけるようでしたら、
その時は、Il Divoの「Sempre Sempre」を貼り付けていただけたらなぁと、
この曲、合うと思うのですが、いかがでしょうか?

※sawaさんが訳して下さいました。ありがとう。

sempreとは、'いつも'という意味です。
イタリア語、多少はわかるのでざっくり訳してみると
今はもういない、愛する恋人のことを歌っている曲のようです。

あの時君は言ったね
'あなたがどこにいようとも、
私はいつもあなたのものよ。'
そう言ってくれたことを思い出す

いつも、いつも
君は僕の人生
君は永遠に詩であり魔法のようで
いつも、いつも
君は僕の喜びなんだ

大した事書けなかったけど、ルイとグランテール外伝です。

グランテールとルイの物語

こっそりと、カフェミュザンの階段を上がってくるその少年に最初に気づいたのは、グランテールでした。
その顔には、見覚えがあります。アンジョルラスが街頭で演説をする時、いつも熱心に通って来ている少年でした。
その少年は、一番隅っこの椅子にすわると、少し居心地悪そうに、ても、穴が空く程アンジョルラスの顔を見つめていました。
グランテールは、少年に興味がわきました。なぜか、自分と同じ匂いがしたのです。「ふ~ん、なるほどねぇ~」いつもより酒がすすむグランテールでした。
それから少年は、たびたびミュザンにやってくるようになりましたが、誰とも話さず何も飲まず、ただアンジョルラスの話しを聞いては、さっと帰ってしまうのでした。
その日、グランテールはかなり酔っていました。アンジョルラスがいつにもまして雄弁で、それをツマミに酒がすすんでしまったのです。そして、
「おい、そこのおチビさん!そんなにコソコソしてるところをみると、本当は女なんだろう?」
ついに、あの少年をからかってしまったのです。
暗闇から明るい場所へと引きずりだしたかったのです。表舞台へと...
案の定、アンジョルラスの逆鱗に触れ、グランテールはミュザンから追い出されることになってしまいましたが、結果として、ルイは、アンジョルラスから優しい言葉をかけてもらうことが出来たという、グランテールの目論見通りの展開となりました。
次の日、もうすでに酔っ払ったグランテールが、フラフラする足取りでカフェミュザンへやって来ると、道の暗がりから「あの~、すみません」か細い声が聞こえます。おずおずと顔を出したのは、あの少年でした。「あなたと少しお話しがしたくて...。」伏し目がちに顔を高揚させたその少年の物言いが可愛くて、グランテールは思わず笑顔になりました。「坊やにナンパされちゃたぜ~、俺に気があるのかい?」
言葉は、また茶化した言い方でしたが、その瞳は驚く程優しかったので、ルイもつられて小さく笑いました。それは、グランテールが見た、ルイの初めての笑顔でした。
心地よい夜の風に吹かれながら、二人は巴里の街を語り歩きました。なぜだか、素直にスラスラと言葉が出てきて、話しの尽きない二人でした。
グランテールは、ルイのずっと引きずってきた孤独を、そしてルイは、グランテールの抱えきれない程の屈折した感情を初めて知ったのです。
そんな二人に共通していたのは、アンジョルラスの存在だけが救いだということ。だから、あっという間に心通じ合ってしまったのです。
この日を境に、ルイはカフェミュザンへも堂々と通えるようになり、グランテールの隣で野次なども飛ばせるほど、見違えるほど活気に満ちた少年になりました。
当然、アンジョルラスの目にも止まり、弟のように可愛がってもらえるようにもなりました。
ルイは頭の回転が早く、有望な少年だとアンジョルラスは気づいたからです。
それだけに、この劣勢と分かっている戦いにルイを巻き込んでもいいものか、悩むアンジョルラスだったのですが、そんな思いとは露しらず、彼に喜んで欲しくて日に日に勇ましくなっていくルイでした。
本当は、まだ若いルイを死なせたくはない。
でも、「君のいない世界ではルイは決して生きてはいけないよ」
グランテールにそう言われ、ルイの命を自分に預けてもらうことを決心したのです。
しかしそれは、思った以上にアンジョルラスの心に重くのしかかり、無邪気に意気揚々と仲間達と銃の手入れなどをしているルイを横目に見た瞬間、不覚にも胸に込み上げてくるものを感じてしまったのです。
「俺はこの非常時に、一体なにを,..」
はっと、我に返ると、慌てて、こぼれ落ちかかった涙をぬぐうと、
大股でコンブフェールのいるテーブルに近づき、いつもよりも白熱した討論を繰り広げだしました。
やらなくてはならないのです。
その時が刻々と近づいているのを感じます。
もう時間はあまり残されていないのです。迷ったり躊躇している暇はありません。
戦うのです。ここにいる全ての仲間と共に!
ルイだけではないのです。皆が自分を信じついて来てくれている。
強くあらねば!心を決めたアンジョルラスでした。
その横顔は、冷たいまでに美しいいつものアンジョルラスにすっかり戻っていたのです。
運命の日まであと少し、という晩の出来事でした。

リクエストの曲だけ...
また、Il Divoの曲ですが、Isabel

とか、ダイアナ・ロスの if we hold on together
とか、どうでしょうか?

「グランテールとアンジョルラスとルイ」

グランテールは、上流階級というわけではありませんが、そこそこの家庭に育ち、大学にも通い、でも、それが当たり前のことだと疑わずに暮らしてきました。
周りの友達も同じような境遇の者達ばりなので、その他の世界があるなんて、考えもしなかったのです。
でも、無類の酒好きで、巴里の街の酒場という酒場を飲み歩いているうちに、腐敗しきった状況を生まれて初めて知ったのでした。
それは凄い衝撃で、若いグランテールにはとても受け止めることが出来ず、未来に何の希望も持たない怠惰な生活をダラダラと送る男になってしまったのでした。
そんな時、街角で一人熱心に遊説しているアンジョルラスに出会ったのです。
彼は、今まで会ったことがないほど美しく、強く、でもその瞳は悲しみを称えているようにも見えました。グランテールはすっかり彼に魅了されてしまいました。
でもなぜか、アンジョルラスはグランテールのことを邪険に扱うのです。話しをしたいと思っているのですが、鋭い視線で睨まれて近づけないのです。いつも酔っ払っぱらっているのがきにいらないのでしょうか?本当は、彼の肩にのし掛かった荷物を少しでも降ろさせてあげたい。一緒に分かちあいたいと思っているのに。
仕方なく、いつも皮肉を言ったり嫌われ役に徹してしまうグランテールなのでした。
実は、アンジョルラスは全てを見透かしているような、グランテールの目が苦手だったのです。
強くあろうと常に前を向いてひた走っているアンジョルラスですが、ふとこれでよいのか不安になる時もあります。でもそれは、リーダーにはあるまじき行為なのです。そんな弱い自分が許せない、それも全てグランテールには気づかれているようで、怖かったのです。頼ってしまいそうで、怖かったのです。
そんなこととは露知らず、アンジョルラスへの屈折した思いを募らせていく、グランテールでした。
そんな時、ルイという少年に出会いました。自分と似ているなぁと一瞬で思いました。アンジョルラスへむける目が一緒だったのです。
それでほっておけなくてお節介をやきました。アンジョルラスへの思いを一人では抱えきれなくなっていたので、仲間ができて嬉しかったのです。
グランテールは今では、自分の気持ちが愛だと気付いてしまっていました。ても、男が男をなんてだれも理解してくれないでしょう。
ても、ルイは分かってくれる。同じ匂いがしたのです。絶対に報われることのない辛い思い。だから、二人はあっという間に仲良くなりました。報われずとも、二人でアンジョルラスを支えていこうと。それも、彼のプライドを傷つけないように、こっそりと。
グランテールとルイは、生きがいを見つけました。それは命がけのものでしたが、二人は本当に幸せだったのです。最後の最後まで、アンジョルラスと共に!それが、グランテールとルイの合い言葉になりました。

ハドリーフレイザーの、酔っ払ってぐでんぐでんのグランテール、大好きなんですけどねぇ。かわいい。
ても、アーロンのアンジョルラスを思い浮かべて書いてるので、必然的にジョージブラグデンになっちゃってるのでしょうね。
特に、ブラグデンファンという訳ではないんですが... ^_^;

yuriさまは、グランテールの思いって、本当はどう思いますかー?
やっぱり同性愛的なものなの?
映画のブラグデンは、見つめる目が妙に熱い。ハドリーは、アンジョルラス役のラミンと親友らしいので、ベタベタしすぎ。
私としては、
わからないんですが、アンジョルラスに邪険に扱われてる気がするので、
可哀想だなぁ、もう少し優しくしてあげてほしいなぁ、グランテールの気持ち伝わるといいのになぁと思いながら、いつも書いてます。(^_^)v
ボーイズラブに発展かぁ~?
は、わからないんですが...
でも、アーロンとブラグデンなら綺麗な映像になりそうですよねぇ。
って、そっちへ向かわせようとしてるのかー?(笑)

ルイとグランテールっていう組み合わせも、確かに、あり!かも。
二人でアンジョルラスへの思い相談し合っているうちに、いつしか...
って、ヤツですよねー。(笑)
う~ん、そっちの方向も考えてみます。
あ~、ヤバイ!妄想が止まらなくなっちゃったらどうしてくれるんですかー!

「アンジョルラスの思い」
その少年を初めて見た時、アンジョルラスの胸は一瞬、ザワつきました。
ガブローシュほど子供ではない。
おそらく、16、17歳でしょう。
でも、伏し目がちなその横顔は、もっと幼くみえます。
育ちも良さそうです。上等の服を着ているところを見ると、今現在も恵まれた暮らしを送っているのでしょう。
そんな少年が何故ここへ?
もちろん、今のフランスの状態を憂い、改革の志しを持って来てくれたに違いありません。
何不自由なく育ったはずの少年が、そのように感じてくれたことは、確かにうれしく思います。
街頭で遊説を続けた甲斐があります。
しかし、なぜか手放しでは喜べないアンジョルラスなのでした。
巻き込んではいけない。そう感じたのです。
大事を成し遂げるには犠牲がつきものですが、そんな思いさせたくなかったのです。
自分がこんな暮らしを始めてからは、当然家からは勘当されてしまいました。家族は巻き込みたくなかったですし、覚悟の上なので、後悔はありません。
でも、少年の親御さんは知っているのでしょうか?ここへ来ていることを。もし、知っていたら悲しんでいることでしよう。
まるで自分を見ているようで、辛かったのです。その少年は、ルイと言いました。
まだ若い彼の未来を奪ってしまう権利は、自分にないのです。
今は、この社会情勢を変えるには、革命しかないと確信しているアンジョルラスですが、
もしかしたら、ルイが大人になる頃には、また違った方法が見つかるかもしれません。例えば彼が上院議員にでもなり、内部から改革してくれるとか、他の道もあるかもしれないです。自分とは違う可能性が...
そういう未来を若いルイに託したいという期待もありました。
自分達には時間がない。でも、彼には希望を残したい、そう感じてしまうアンジョルラスでした。
しかし、この頃はグランテールとすっかり仲良くなり、日に日に逞しくなっていくルイを見ていると、来るなとは言えなくなってしまったのです。
グランテール、お前はちゃんとわかっているのか!全てをわかっているんだな!
苛立ちをぶつけたこともあります。しかし、グランテールはいつものように酔いながら、「君が希望なんだよ、アンジョルラス」と、笑うのでした。
どんなに酔っていても、常にアンジョルラスを見守るように光輝き見つめ続けてくれたその瞳で。
そして月日は過ぎ、ルイも19歳、もう少年ではありません。いつの間にか立派な青年へと成長をとげていました。今では大事な即戦力です。でも、アンジョルラスは、彼の輝かしい未来にも、思いを馳せてしまうのでした。
しかし決起の時が近付いています。
「すまない。」
アンジョルラスは唇をかみしめると、ルイの未来を自分に預けてもらう覚悟を決めたのです。
それは、自らの感情という感情は、全て捨て去った瞬間でした。

http://www.youtube.com/watch?v=m1KpplyLTEE
同じ曲だけど、画像はどちらがいいかな? 訳はあとで探してみる 確かに戦いのときに良さそう。



決戦の時

ラマルク将軍が死去しました。
覚悟はしていましたが、ついにこの日が来たかと、気が引き締まります。
アンジョルラスは、「いざ、決戦だ!」と、湧きあがっている仲間たちを見渡し、何とも言えない気持ちになりました。
ひるむ事なく立ち向かう決起盛んな同志たち。
とても頼もしく、涙が出るほどうれしく思います。
と同時に、この命がけの戦いに道連れにしてしまうことに、申し訳なさも感じずにはいられないのでした。
が、それも一瞬のこと。冷徹な瞳の、いつものアンジョルラスに戻るのでした。
これは仮面です。リーダーは常に非情であらねばならないという、
感情を、弱さを封印したアンジョルラスを守るための仮面です。
だからどんな時でも強くあれました。
たった一人、たった一人にだけは見抜かれてしまっていましたが...
グランテールです。
一番苦手で、一番の理解者という存在でした。
その彼が、部屋の隅っこで酒樽をアンジョルラスに向けて高く掲げました。その目は、「大丈夫だ、皆一緒だ、やり遂げられる!」と言っていました。肩の力がぬけ、思わずフッと小さな微笑みのカケラをこぼしてしまったアンジョルラスでしたが、幸いながらグランテールの他に気づいた者はいなかったのです。
我らが気高きリーダーアンジョルラスは、自らを貫き、明日の決戦へと向かうのでした。

「決戦前夜 アンジョルラスとルイ 1」

アンジョルラスは、気を揉んでいました。
明日は、ラマルク将軍の葬儀、決戦の時です。
でも、心がザワついて仕方がないのです。それは、ルイの存在でした。
「あなたに最後まで着いていきます。」
真っ直ぐな瞳で言われてしまいました。そして、
「今晩は、あなたの隣で眠ってもいいですか?」とも。
女遊びをしないアンジョルラスとはいえ、野暮ではありません。
ルイの瞳に光っていたのが、恋愛感情であることぐらい、わかっていました。
でも...
何と答えていいかわからず、無言になりました。無言ということは、きっと肯定の意味にとられてしまったでしょう。
はっきりと、否定をすればよかった。アンジョルラスは後悔しました。でも、あの時のルイにはそれをさせない、確固たる決意があらわれていたのです。
たぶんルイは、女の子と恋愛したことも、戯れで女を抱いたこともないでしょう。
自分へ寄せてくれている感情も、愛なのか、尊敬の念なのか、もしかしたら判断付いていないのではないのか?
ルイの気持ちをストレートにとらえてもいいのかさえ分からず、思い悩むアンジョルラスなのでした。
そうこうしているうちに、夜も暮れ、「明日は決戦だー!」と息巻いていた仲間達もすっかり酔いつぶれて、カフェミュザンの中も静かになってきました。
アンジョルラスは最近では、ミュザンの一階の一番奥に小さな部屋を借り、住み込んでいました。
その部屋のドアがノックされました。ルイです。
ドアを一枚隔てていても、ルイの吐息が聞こえるようです。
アンジョルラスは一瞬戸惑い、でも意を決してドアを開けたのです。
そこには、赤い顔をしたルイが下を向いて立っていました。
だいぶ酒を飲んでいるようです。
明日の景気付けにと騒いでる皆に勧められたのでしょうが、一人でここに、アンジョルラスの部屋へ来るために酒の力でも借りたかっのかもしれません。
自分から言い出したこととはいえ、かなりの勇気が必要だったはずです。ルイは、アンジョルラスの部屋へ来ることすら初めてだったのですから。コンブフェール達は時々訪れることもありましたが、グランテールが誘ってもルイは、恐れ多いと言ってけっして近づこうとはしなかったのです。
「ふっ、たいして飲めないくせに」アンジョルラスは思わず小さな笑みをこぼしました。
「入れ...」
ロウソクの明かりが一本灯っただけの、簡素な部屋のなかへルイを招きいれました。

決戦前夜 ルイ編 1

ラマルク将軍か死去しました。その日が近いことは分かっていました。ついに決起です、決戦です。仲間達は歓声を上げています。ルイも酒瓶を高々と掲げました。ずっと準備をしてきたのです。明日は死闘になるでしょう。でも、ルイも19歳、もう子供ではありません。とっくに覚悟は出来ています。しかし、それは、アンジョルラスとの別離をも意味していたのです。死ぬことは恐れていません。ただ、彼との別れが怖かったのです。アンジョルラスがルイの世界の全てでしたから。
突然何かに取り憑かれたようにアンジョルラスにそっと近づくと、「あなたに最後まで付いていきます。今夜はあなたの隣で眠らせてください。」と真っ直ぐに彼の瞳を見つめて言いました。本当は、恥ずかしさ震えていたのですが。アンジョルラスはちょっと驚いたような顔をして、でも、何も言ってくれません。沈黙に耐えかねるように、ルイはそこから駆け出してしまいました。
どうしよう、アンジョルラスに嫌われたのではないか、急に不安に襲われました。
でも、彼は拒絶をしなかった、それはつまり、受け入れてくれたと解釈してもいいのでしょうか?
今になって、なんと大胆な事をしてしまったのだろうと、冷や汗が一気にでてきました。
でも、明日までの命かもしれない。今晩くらいは何をしてもきっと神様も許してくれるにちがいない。そう、自分を奮い立たせるルイでした。
皆の場へ戻り、明日への景気付けに酒を飲み続けている仲間達に勧められ、得意でない酒を無理やり喉に流し込み夜遅くまで皆と騒ぎ続けるルイでしたが、それは仲間達とは全く違う理由からでした。
さすがに、シラフでは一人でアンジョルラスの部屋を訪れることなどできなかったのです。
実は、アンジョルラスに何をして欲しいのか、自分は彼に何を期待しているのか、本当はまだはっきりとわからずにいるルイでした。
アンジョルラスが好きです。尊敬もしています。彼がいない世界など考えられない程、魅了されています。でも...
ルイは女の子に興味を持ったことは一度もありませんでした。したがって、仲間達のように女遊びにも行ったことがありません。
アンジョルラス、彼がいれば充分でした。
でも、でも、アンジョルラスの部屋を一人で訪れるなんて、そしたら二人はその後どうなってしまうのでしょう。
経験がないとはいえ、ウブではありません。僕は、アンジョルラスを愛している、そう自分に言い聞かせました。でも、心臓のドキドキがとまらないルイでした。
一人また一人と仲間達が酔い潰れていきます、アンジョルラスはいません。部屋に籠っているようです。ルイは意を決して一階に下りていきました。そして、アンジョルラスの部屋のドアをノックしたのです。
一瞬間があり、そして、ドアが開かれました。アンジョルラスが立っているようです。でも、あまりの恥ずかしさに顔を上げることができません。黙って立ち尽くすルイに、ついに「入れ」とアンジョルラスが言ってくれたのです。
後ろでドアの閉まる音がしました。今、完全にアンジョルラスと部屋に二人きりになったのです。

「If we hold on together 」
ルイの挿入歌でリクエスト致しました。
覚えていてくださり、ありがとうございま~す。

ルイとアンジョルラスはあの後、どうなるのか?
部屋に二人きりって、ドキドキ...
の前に、
同じ晩のグランテール編を書きました。
焦らしちゃうよ~(笑)


決戦の日前夜 グランテール編

グランテールは、カフェミュザンの一番隅っこで、酒をあおっていました。決戦が明日に決まったのです。仲間達は、大声で騒ぎ士気を高め合っています。グランテールだけが一人冷めた感じです。
この命、とっくの昔にアンジョルラスに預けました。決戦など、どうでもよかったのです。そんなことより、二人で酒を酌み交わしたかったのです。仲間達に囲まれて、近付けそうにありませんが...
グランテールは、ここ何年もずっとアンジョルラスだけを見てきました。革命のリーダー、アンジョルラス。彼の強さが好きでした。と同時に、彼の瞳の奥の奥に宿る弱さと辛さも好きでした。彼の支えになりたかったのです。
しかし、飲んだくれのいい加減な男に、自分の弱さを見抜かれているなどと、アンジョルラスにとっては、耐え難い苦痛以外何ものでもありませんでした。だから、常にグランテールを邪険に扱ってきたのです。何を言っても、決して離れてはくれませんでしたが。
そんな時、グランテールはルイに出会いました。同じ男に魅了されている同志、すぐに意気投合しました。かわいい弟のようでした。
そのルイも、もちろんグランテールも、明日は愛するアンジョルラスと今生の別れになるかもしれません。いつもより、酒の進むグランテールでした。
ふと見ると、ルイが思いつめた顔をして、真っ直ぐにアンジョルラスの元に歩み寄るところでした。
自分から話し掛けるなんて今まで一度も出来なかったのに。アンジョルラスはちょっと驚いた顔をしましたが、あとは無言で、彼の表情からは何の話しをしているのかは、読み取ることは出来ませんでした。でも、ルイの切なる思いを感じて、「やるじゃないか!」と、とても可愛く思いました。本当はグランテール自身もアンジョルラスの側に行きたかったのですが...。本当に、叶わぬ夢ですが、最後の晩くらい、二人で飲みたかったのです。でも、みんなの中心にいるアンジョルラスに、今日も結局近付けないのでした。そして、何の痛みも感じないようにするためか、浴びるように酒を飲みました。
夜も更け、気が付くといつのまにかアンジョルラスはいません、自分の部屋にでも籠っているのでしょう。一瞬、押しかけようかという考えが頭に浮かびましたが、明日のことで一人きりで考えたいこともあるでしょう。そっとしておいてあげよう。
そう思い、グランテールは酔い潰れた仲間をおいて、街はずれの自分の家へと帰ることにしました。
フラフラした足取りで店の外に出ます。夜の風に吹かれたかったのです。
その時グランテールは気づきませんでした。なんとルイの姿も見えない事に...
まさか、ルイがアンジョルラスの部屋を訪れているなんて、二人があんなことになっているなんて、全く知る由もないグランテールだったのです。

後で消すから気にしないで。ルイのイメージの画像を貼ってみる。
美少年というキーワードでよく出てくる人を貼ってみます。


美少年というと、必ず、名前が出てくる人。ビョルン・アンドレセン(私はあまり・・・)

ヴィンセント・カー・シーザー(今はMadMenに出てますけど、画像検索しないほうが)

ブラッド・レンフロ 亡くなってしまいましたね。

エドワード・ファーロング この画像は子供っぽすぎる?今は・・・検索しないほうが

ノア・ハザウェイ この人の名も、よく出てきました。

ぜんぜん、名前は出てこないけど、私は、こんな風なのがいいなぁwチャド・マイケル・マーレー。
でも、絶対ルイじゃないね。


このバージョンも好き

Lost Boys Calling(さまよえる少年たちの呼び声)

Come hold me now
I am not gone
I would not leave you here alone
In this dead calm beneath the waves
I can still hear those lost boys calling

ここに来て、抱いて欲しい
あなたをひとりで置いていったりはしないから
波間を漂う死んだような静けさに
さまよえる少年たちの声がまだ聞こえる

You could not speak
You were afraid
To take the risk of being left again
And so you tipped your hat and waved and then
You turned back up the gangway of that steel tomb again

あなたは話すことすらできなかった
畏れていたんだね
再び置き去りにされることを
だから、あなたは帽子をちょっと上げて、手を振った
そして再び、あの鋼鉄の棺への通路を戻っていった

And in Mott street in July
When I hear those seabirds cry
I hold the child
The child in the man
The clild that we leave behind

海鳥の鳴く声が聞こえる7月のモットストリートで
私は、子供を抱きしめる
その男の中にいる子供を
私たちが置き去りにした、その子供を

The spotlight fades
The boys disband
The final notes lie mute upon the sand
And in the silence of the grave
I can still hear those lost boys calling

スポットライトは消えて、少年たちも解散する
最後の声も、音を失い砂の上に横たわる
まるで墓場の静けさのように
さまよえる少年たちの声がまだ聞こえる

We left them there
When they were young
The men were gone until the west was won
And now there's nothing left but time to kill
You never took us fishin' dad and now you never will

私たちは彼らを置き去りにした
彼らはまだ若かったというのに
西側が勝つまで、男たちは行ってしまった
そして、今は何も残っていない
失われたときを除いて・・・
お父さん、あなたは僕らをもう釣りに連れては行けないね
もう決して、そんなときは訪れない