─光る波の間─

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『阿修羅城の瞳』鑑賞。

2005-05-10 22:14:24 | 音楽・映像・アート
舞台を観てませんので、比較はまったくできません。
さてそれが吉と出るか凶と出るか・・・。

市川染五郎さん、ドラマなどではあんまり役者さんとして
好みではないんだけど、この映画はさすがですね。
立ち居振舞い、台詞回し、立ち回り。
色気あり、迫力あり、腰の決まりが他の役者と全然違う。
最後まで観れたのは彼のおかげですな。

というのは、感想としてまず浮かんだのが
「ちょっと間延びしてたな~~」だから。
もし半端な役者が主役やってたら退屈してただろうと想像がつくのだ。

宮沢りえさんは、人の姿のときはほんとにきれいで可愛かった。
でもやっぱり、頑張ってたとは思うけど、太刀捌きに力がないのが残念。
染五郎さん相手に、力が拮抗してる者同士に見えなかったのね~。

樋口可南子さんは凄みのある美しさで、尼姿なのに艶めかしくて。
小日向文世さんは、毎度ながら我が道を貫いて面白かった!




映画の色彩ですが、江戸の夜のシーンは淫靡な感じで
いいなぁと思った。
後半になっていくとブルー系が画面を支配するようになる。
幻想的な雰囲気を出すには仕方ないのかも。
また、痣の赤、糸の赤、燃える江戸、そういうのを
引き立たせるためもあったかもしれない。
でも・・なんか「あたりまえ」のやり方だ。

色として強い印象を残す場面が主役不在の場面だなんて
ちょっとそりゃないよね。
もっと冒険があっても良かったんじゃないかなぁという気がする。
日本の色遣いは本来すごく面白いはずだしさ。

あとは、どうせ映画にしたならもっとワイヤーアクションとかたくさん使って、
娯楽に徹したほうが良かったような気がします。
悲恋にも、ライバルの宿命にも、アクションにも徹し切れてない感じが・・。

まぁ、なんだかんだ言ってもけっこう楽しんで観てたんだけどね。
つまり“惜しい、もったいない、もっと面白く作れただろうに”ってことです。
自分としては『弥次喜多』に軍配!

*



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